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黒電話ダイヤル「だけ」のカプセルトイが人気 “ニッチ商品”生まれる背景を聞いた

 昭和時代の代表的な家庭電話機だった「黒電話」。そのダイヤル部分“だけ”にフィーチャーした『黒電話の感触』(エポック社)がTwitterで反響を呼んでいた。ダイヤルが実際に回せて、ダイヤルの感触と戻る音も再現し、コメントでは「それで1日遊んでられそう」「むかーし遠い幼い頃の記憶に使った覚えが」など、昭和に生きた人たちをノスタルジックな気分にさせている。

 それにしても、製造元・エポック社の他のカプセルトイを見ていると、「仮設トイレ」に「ボロボロのパイロン」など、ほかにもニッチな商品が多く興味深い。「実は良い感じにぶっ飛んでいる人が一人で企画を担当しているんじゃないか…?」とも想像してしまうが……広報宣伝室の川又梨乃さんに話を聞いた。

何種類もの「ゼンマイ」を取り寄せて試作

――今回「黒電話の感触」が出来たきっかけを教えてください。

「レトロ家電など、昭和テイストな商品がこれまでも話題になっていたので、今ではほぼ見ることがないダイヤル式の電話をモチーフにした商品を企画してみようと。ダイヤル式の電話に触ったことない世代にとっては、使い方や感触もわからないという人もいらっしゃるようなので、新鮮に見えて興味を持ってもらえるのではないかと考えました」

――今回の商品の開発エピソードがあればお聞きしたいです。

「みなさんの記憶の中にあるであろう、黒電話のダイヤルの感触や音の感じをできるだけ再現するために、何種類もの『ゼンマイ』を集めて試作品を制作。数あるゼンマイの中で、より本物の黒電話の感触や、音、戻るスピードに近いものを、コストやサイズの問題と戦いながら選び抜きました。10数個の試作を経て、ようやく商品化に至りました」

――通常、エポック社のカプセルトイはどのようにして企画されているのでしょうか。チームが定期的に集まってネタ出し、もしくはほぼ一人で……?

「弊社は、毎月10数種のカプセルトイ新製品を発売するので、毎月のように企画会議を複数人集まって行い、数あるアイデアの中から面白い企画を決めていきます。個人レベルでも、チームでも、日々より良い商品を目指して企画を集めたり磨いたりしております」

屋内・屋外どこでも「売り場」になるカプセルトイ

――「仮設トイレ」「ボロボロのパイロン」など、限定したターゲットになる商品もありますが、そうしたニッチなテーマが通るのは「面白いからやってみよう」というエポック社の企業マインドが大きいのでしょうか。

「カプセルトイ市場では、よく売れるジャンルとして、キャラクターものが多い傾向にあるのですが、そのような中で戦おうとする中で、徐々に『独自路線』でお客様を魅了しようという方向性になっていったと言えます」

――現在のカプセルトイ市場において、「どういったものが流行を生む」など、ヒットするセオリーがあれば教えてほしいです。

「老若男女誰もが使用する駅やコンビニ、ショッピングモールなど、屋外屋内でも関係なく街中のほとんどの場所が“売場”となってしまうカプセルトイの特殊性から、なかなか確かなセオリーを掴むことは難しいです。しかし、この特性とうまく付き合い、目まぐるしく変化する時流に沿った展開をすることが、一つのカギとなると考えております」

――ちなみに、これまでで一番反響が大きかったシリーズ商品、その反響などあればお聞かせください。

「好評につき、シリーズ化となった商品群としては、にゃんこキッチンシリーズ誰得俺得シリーズキラメッキ楽器シリーズ仏像コレクション野球盤シリーズが挙げられます。動きが早く、すぐに消えてしまう商品もある中で、何年も続くロングセラーシリーズです。ぜひHPでご覧になってみてください!」

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