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(更新: ORICON NEWS

670ミリ”増量PET”にカルピスみたいな”濃縮缶”、好調ゆえに進化する麦茶業界

 夏の飲み物といえば、真っ先に思い浮かぶのが“麦茶”だ。一見、地味なイメージを抱きがちだが、夏になると、どの家庭でも煮出して作られ、冷蔵庫に置かれていたはず。そんな麦茶が最近、変化を遂げている。伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』は、年々、謎の増量化が進み、サントリー食品インターナショナルの『グリーン ダ・カ・ラ やさしい麦茶』は、“カルピス化“した“濃縮缶”を発売したという。ペットボトル麦茶における今を探った。

増量し続ける『健康ミネラルむぎ茶』、“670ミリ”は片手で持てる最大の量?

 伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』のペットボトル飲料は、年々、謎の増量化を遂げている。

 そもそも『健康ミネラルむぎ茶』は、1999年に前身の『香り薫るむぎ茶』を発売して以降、ブランド名を変更しながら展開し続けており、同社におけるロングセラー商品のひとつとなっている。

 現在では定番化しつつある600ミリリットルサイズのペットボトル飲料だが、同社は他社に先駆けて2010年に発売。以降、630ミリリットル、650ミリリットルと増量した商品を展開しており、16年には“670ミリリットル”の大容量サイズを発売した(コンビニ限定)。増量していく『健康ミネラルむぎ茶』について、SNS上では「鶴瓶のむぎ茶はどんどん増量していくの好き」、「お値段据え置きで増量なのはありがたい」といったコメントが寄せられている。
 増量展開を続ける理由について、担当者はこう語る。

「当社では、お客様のニーズの多様化にあわせて容量を変化させてきました。例えば、男性のお客様が多いコンビニでは、たくさんの量が飲めるよう容量を増やして差別化を図ってきました。また近年では、ペットボトル1本を何時間もかけて飲む“ちびだら飲み”をされるお客様も増加しているため、ニーズに合わせて販売しました」(伊藤園担当者)

 また“670ミリリットル”というサイズについて、担当者は「持ち運びできるサイズで、できるだけたくさん飲んでいただけるよう同量にした」と話す。

「特に夏の暑い時期の水分補給として、むぎ茶は需要があり、熱中症対策やスポーツ時などさまざまなシーンで飲まれています。お客様からも、のどが渇いた際に量を気にせずゴクゴク飲めて、お得感があると好評ですね」(伊藤園担当者)
 同社によると、『健康ミネラルむぎ茶』の販売数量は10年連続で伸長しており、昨年は酷暑などの影響で約3800万ケースを突破するなど、好調な売れ行きだという。

 今年3月には、すっきりとした味わいの『健康ミネラルむぎ茶 すっきり健康麦ブレンド』を発売。通常品と比べさっぱりとした味わいで、ほのかな甘みがあり、とくに女性から支持されているという。同商品について担当者は、「大麦(うるち性)、もち麦、オーツ麦、ライ麦、はと麦という5つの健康麦を独自のブレンドで仕上げることで、すっきりした味わいを表現しました。また『麦の甘みと香ばしさ』もしっかり感じていただける商品になっていると思います」と語っている。

「持ち運び大変」「煮出しや水出しに時間かかる」…という声に応え、濃縮タイプ発売

 一方、サントリー食品インターナショナルは今年4月、『グリーン ダ・カ・ラ やさしい麦茶 濃縮タイプ』(180グラム)を発売した。同商品は、2013年から発売している『グリーン ダ・カ・ラ やさしい麦茶』の新提案商品として開発。水とまぜるだけで、2リットルの麦茶が簡単にできるという。人気YouTuberのHIKAKINがYouTube内で紹介したこともあり、SNS上では「カルピス化した濃縮缶の麦茶」、「原液YouTuberヒカキンさんの検証さすが」と話題となっている。

 開発した経緯について、担当者はこう語る。

「健康志向や水分補給ニーズの高まりを受け、大人から子どもまで安心して飲める麦茶の家庭での飲用量は、年々増加しています。一方、2リットルのペットボトル麦茶と、煮出しや水出しの麦茶を併用されている家庭が多いことも当社の調査で分かりました。さらに『2リットルの麦茶は保管スペースを取り、持ち運びも大変』や、『煮出しや水出しの麦茶は作るまでに時間や手間がかかる』といった悩みの声もありました。そこで当社は、双方の課題を解決すべく、濃縮タイプを開発しました」(サントリー食品インターナショナル担当者)
 同社によると、売れ行きは想定の1.5倍以上で推移しており、好調だという。

 だが『グリーン ダ・カ・ラ やさしい麦茶』は、2リットルの商品も販売しており、『濃縮タイプ』とターゲット層が被るのではとの指摘もある。その点について、担当者は「2リットルの麦茶は簡便性などが評価され、実は伸長しているんです。ですが、持ち運びや保管スペースなどに課題があることが分かり、今回濃縮タイプを発売しました。2リットルに利便性を感じていただいているお客様も多くいらっしゃるため、ともに注力していきたいと考えています」と見解を示す。
 ペットボトル麦茶市場は、年々拡大している。飲料総研によると、2007年以降右肩上がりで推移しており、18年の販売数量は、過去最高の約8400万ケースを突破したという。

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