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アイドル劣等生だからこその躍進、菊地亜美による逆転の“ウザプロデュース”力

アイドルとしては優等生ではなかったからこその並々ならぬ努力

 なぜ、そこまで菊地は“ウザがられたい”のか。理由のひとつに、デビュー当初の不遇時代があるかもしれない。菊地は、アイドリング!!!に所属するまでにオーディションを約50社受け、事務所に内緒でティッシュ配りなどのアルバイトをしながら、菓子パンの「ミニスナックゴールド」1個という生活を日々送っていた時代があったという。

 晴れてアイドリング!!!のメンバーとなった後も、最初のMVでは3秒しか露出がなく、CDのジャケット写真も端っこ。そんな中で、20人にもおよぶメンバーから突き抜けるために菊地が選んだ舞台はバラエティだった。アイドルとしてのビジュアル、歌唱力、ダンスでは勝負できないままグループ内で埋没していくのではなく、メンバーの誰よりもトーク術やバラエティスキルを磨いてきた結果、自己プロデュース能力にも長け、今の“ウザキャラ”が確立されたのである。

 実際、バラエティ界で生き抜くための菊地の“努力”は半端ではないようだ。たとえば、「夜中の何時になろうとその日放送のバラエティをすべてチェック」、「番組アンケートにはどこを拾われてもいいように詳細に回答」、「立ったままのトークのときはゲストタレントの近くに立つ」、「自分がメインでしゃべっているときとガヤを入れるときの声の音量を適正に分けている」等々、その努力と戦略は、7年間レギュラー番組で共演したバカリズムが「十分なくらい勉強家」、「MCごとに分析している」と評していることからもうかがえる。しかも、売れるまでには、事務所に出社して掃除や電話番をしたり、プロデューサーなどのテレビ関係者に「菊地亜美です!この資料見てください!」とマネージャーと一緒に資料を配るなど、惜しみない売り込みをするとともに、裏方のスタッフへの配慮も欠かさなかったのだ。

 先日、RIZAPのCMに出演した際、同じくバラエティで活躍する小島瑠璃子がTwitterで「太ってるとこのほうが長くない?」とつぶやき、話題となった。しかし菊地亜美は、やはり「痩せてキレイになった私」より、嬉々として「下っ腹をボヨンボヨンさせている私」のほうが似合うと断言しており、まさに菊地の生き様がわかる“好CM”となった感もある。

 ウザがられながらもグイグイと自己アピールをするが、たゆまぬ努力に裏打ちされた適切な計算によって、菊地は本気ではウザがられない親しみのあるウザキャラを獲得したのである。ここにきて同じアイドリング!!!出身の朝日奈央もブレイク予備軍として多数のメディアに出演。これもグループ内でバラエティに先陣を切った菊地が、後進への道を切り開いた結果とも言えるだろう。独自に形成した“筋金入り”のウザキャラが今後どのような進化を遂げていくのか、大いに期待したいところである。

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