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クイズ王からミス日本まで…“自分を貫き通す”東大女子の躍進

  • ミス日本グランプリ2019でグランプリに輝いた度曾亜衣子さん

    ミス日本グランプリ2019でグランプリに輝いた度曾亜衣子さん

 1月21日に「ミス日本グランプリ2019」が発表されたが、見事グランプリに輝いた度曾(わたらい)亜衣子さんは東京大学前期教養学部理科三類2年生だったことで大きな話題を呼んでいる。テレビ番組でも、“スタンフォードが認めた才媛”とのキャッチコピーでクイズ番組を席巻する鈴木光さんや、2018年ミス・インターナショナル日本代表の杉本雛乃さんなど、現役の“東大女子”の活躍がめざましい。東大ならではの“プレミア感”を担保しながらも、最近は“より身近な存在”として躍進しているようだ。

「モテない」「あえて学歴隠す」“東大女子”の既存イメージ

 東大の学生数は平成30年11月時点で13,986人。そのうち女子は1265人と約20%を占めているが、早稲田では36%、慶應は35%、東京外語大にいたっては66%(いずれも平成30年5月1日時点)と、女子率で言えば東大はやはり圧倒的に“少数派”である。ブランドも確立され、東大生はただでさえ貴重なのだが、女子ともなると究極にレアな存在と言えるようだ。

 かつて、元祖・東大女子の菊川怜がMCを務めていたころの『とくダネ』(フジテレビ系)では、「東大女子のイメージを検証」という企画があったが、町の同世代からは「地味そう」、「話が合わなそう」などの声があがり、親世代も「子どもが東大に行くと言ってきたらどうする?」との質問に、「反対すると思う」、「女子があまりに高学歴なのは…」と否定的だった。当の東大女子にしても、「入れるテニサーが2つしかない」、「バイト先では学歴をあえて隠すことも…」、「東大であることを打ち明けると男性がひいてモテない」等々、レアな存在ゆえの“生きづらさ”や“苦悩”を抱えているという実態もうかがえた。

東大生が“身近”に、“東大ブランド”利用して活躍する女子学生たち

 しかし、そんな東大ブランドの“陰”の部分を感じさせない活躍をしているのが、冒頭に紹介した3人の女性だ。今年のミス日本グランプリに選ばれた度曾亜衣子さんは、東大でもっとも偏差値の高い理科三類の2年生。医師の父親を持ち、自身も医師を目指す才媛だ。ミス日本受賞後、「信じられない気持ちでいっぱい。ずっと応援してくれた家族、友人に報告したい」と語り、「憧れの人物はナイチンゲール」、「まだ医学の入り口に立ったばかりですが、最先端の救急などで貢献できれば」など10満点のコメントをする一方で、ミュージシャンの米津玄師が好きだったり、「スポーツ美女」にも同時に選ばれるなどアクティブな一面も合わせ持つ。本人いわく「芸能活動は考えてません」とのことだが、つい期待してしまう輝きぶり。

 “スタンフォードが認めた才媛”のキャッチコピーでクイズ番組を席巻する鈴木光さんも、弁護士を目指す文科一類2年生。大学ではクイズ研究会に籍をおき、『東大王』(TBS系)にもレギュラー出演しているが、クイズの最中の鋭い眼光と正解後に見せる笑顔のギャップにメロメロになる芸能人も多く、すっかり“美しすぎる東大王”との評価が定着している。

 そして昨年、ミス・インターナショナル日本代表に選出され世界大会でも8位となった杉本雛乃さんは、理科一類から工学部へと進んだ3年生。身長168cmの超モデル体型ながら、2カ月でウエストを7cm絞ってミス・インターナショナルに挑戦したという。会見では「社会に出ていく中で、何かひとつ学生のうちに自分の限界に挑戦したかった」と語り、その意識の高さと挑戦の様子は『マツコ会議』(日本テレビ系)でも取り上げられたが、マツコ・デラックスをして「もう腕力でしか勝てない」と言わしめている。

「分析したうえで、やりたいことを貫く」東大生タレントの置かれる状況が変化

 こうしてみると、“新・東大女子”の3人からは東大女子ゆえの引け目などは感じられない。テレビでも『東大王』(TBS系)や『さんまの東大方程式』(フジテレビ系)など、東大生を扱う番組が近年増えており、若者の間でも「Quiz Knock(クイズノック)」、「たくみ」、「ハヤシ」、「もっちゃん」などという名の東大生YouTuberが人気を博している。いわば東大ブランドを活かし、東大生であること自体を“コンテンツ化”する土壌が今は確立されているのだ。

 東大女子にしても、「東大生なのにバラエティ番組?」、「東大生なのにミスコン?」といった一般的な先入観をものともせず、自分のやりたいことを純粋に貫く若い世代が現われているということなのだろう。また東大生タレント側にしても、一般層に受け入れてもらえるようにより親しみやすく、より敷居を低くする努力もしているようだ。

 実際、視聴者側も、タレントやコンテンツをただ“おもしろい”“おもしろくない”で判断する時代になっており、“東大”が付加価値であることに変わりないが、すでにバックグラウンドのひとつにすぎなくなっているのかもしれない。先の3人の新・東大女子にしても、しっかりとセルフプロデュースしながら、自分のやりたいことをやれるだけの実力を身につけているわけである。今後も芸能の枠にとどまらない、さらなる活躍に期待したい。

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