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あえて“量産型”を演じる東大女子のジレンマ
卒業タレントが作り上げた“完璧”東大女子ブランド
そんな東大美女タレントの先駆者的存在とも言えるのが高田真由子だろう。明治三大貿易商である高田財閥の子孫にして、小中高と白百合学園で学んだ筋金入りのお嬢様。知的なイメージをウリにタレントとして活躍し、1999年に天才バイオリニスト・葉加瀬太郎と結婚。現在はロンドン暮らしで、子育てをしながら夫のプロモーターとしての役割までを完璧にこなす姿が番組でも紹介されている(『人生が変わる深イイ話』日本テレビ系)。やはり、今でも「さすが東大女子」といった生活を送っているようなのだ。
菊川怜も忘れてはならない。東大工学部卒の“リケジョ”(理系女子)でありながら、在学時にモデルデビューすると2002年にCM女王に。以後タレント・女優・キャスターとしてマルチな活躍を見せる。キャラとしては“天然”な面が多分にあり、5年間キャスターを務めた『とくダネ』(フジテレビ系)の卒業時、「こんなにとくダネが好きだなんて…みなさんが好きだなんて、やめて“初めて”気づいた」と発言し、司会の小倉智昭から「もうちょっと早く気づいてほしかった(笑)」と突っ込まれる場面も。計算かどうかは不明なものの、彼女の天然を小出しにする塩梅は絶妙なのである。
そして今、最強の“現役”東大女子として活躍しているのが鈴木光だ。先述の『東大王』に出演すると、「鈴木光さんの頭脳と顔面の偏差値の比例っぷりがハンパねぇ」、「かわいすぎてしんどい」などネットを騒がせる美貌の持ち主で、あっという間にレギュラー格に。高校2年で米スタンフォード大学の通信教育プログラムに取り組み、プログラム中に提出した小論文で優秀賞に選出。キャッチコピーも“スタンフォードが認めた才媛”というだけに、東大生すら超えるブランド力を感じさせる。
東大生としてのパブリックイメージに疲弊!? あえて“おバカ”なふりをする東大女子
東大に限らず高学歴女子にも当てはまるが、学生時代のインカレサークルで存在を無視され、合コンで自分の出身校の名を隠すといった女子たちが一定数いる。中でも東大女子は“未知の世界で生きる宇宙人”のような立ち位置で、「1日どれだけ勉強したの?」などと質問攻めに合い、好奇な目で見られることも多い。そこで東大女子は「いろいろ言われて面倒くさい」から、普段から周囲に気を遣って“おバカ”なふりをし、あえて家具の組み立てや電気の配線について「わからない」と言い、天然な一面を見せることがあるという。自分が「扱いづらい存在」であることを見越して「私は普通の人なんです」とアピールし、賢さをあえて封印するのだ。日本で最高の学歴を持つことは本来なら“最大の武器”になるはずだが、あえて普通の女子=“量産型”のように振る舞わなければならないジレンマが東大女子にはあるのだ。
東大女子擁護のツイートが5000リツイートを越える反響
あえて天然のフリをすることは「あざとい」とも受け止められるが、東大女子は気を遣いながらも自分が外部にどう見られているか、あるいはどう見せるかという戦略的な“自己プロデュース力”を発揮させている感もある。今後は量産型ではなく、選ばれた者のみに許される“シャア専用機”的な存在として、堂々とタレント活動に勤しんで欲しい。東大女子が堂々と生き生きと活躍できる社会こそが“健全”な社会とも言えるだろう。