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【ガンプラビフォーアフター】大河原イラストをガンプラで完璧再現 “ザク沼”が支えたガンダム40年史

 いまや世界的人気を誇る「ガンダムブランド」だが、その礎のひとつとなったのは間違いなく1980年代のガンプラブームである。発売から38年の歩みの中で、敵方のモビルスーツ(MS)でありながら絶大な支持を集めているのが、ジオン軍の量産型MS・ザクである。今回、そんなザクの魅力にドップリとハマった人気モデラー・n兄さんにインタビューを実施。ザクの製作で感じた“ガンプラは自由”であること、その奥深さを聞いた。
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■ガンプラが繋げる“大人の友情”「50歳を過ぎても中学生のような気持ちになれる」

――ガンプラを始めたきっかけを教えて下さい。
n兄さん弟に「ガンプラ作って」と頼まれて製作したところ、「ドヘタだな、兄ちゃん」と言われてしまったのが、ガンプラ制作の情熱に火をともしたトリガーです(笑)。最初は弟に褒められたくてガムシャラに製作していましたが、気づいたらガンプラの世界にハマっていました。

――ガンプラを製作する際にこだわっている部分はどこでしょうか。
n兄さん誰が見ても「あ!n兄さんの作品」と認識してもらえるよう、自分のカラーを大事にしています。それは、どこの部分とか技術という事ではなく、完成品から醸すオーラというか作品の空気感みたいなものです。なので、例えばザクを作る場合でも他者と違う部分の改造箇所を考え、なるべく人のやらない工作や工作箇所を集中的に作業します。

――独自の発想力が自身の“らしさ”であると。
n兄さんもちろんオリジナリティは大事ですが、通常の改造箇所とその特殊な改造部分を綺麗に繋げる事に全神経を注ぎます。

――n兄さんは、モデラー仲間との交流の場を積極的に設けていますね。
n兄さんネットで最初に知り合った友人「拳王さん」が、自分をオフ会に誘ってくれたのがモデラー仲間との交流の始まりです。その後も、ブログやSNSを介してオフ会をやったりネットでの座談会などで親睦を深めてきました。

――モデラー仲間の存在が“独自の発想力”に及ぼす作用は?
n兄さん多くの人がそうであるように、社会人になり家庭を持つようになってから「友人」を作るのは凄く難しい事だと思っています。でも模型をやっている仲間のおかげで、色々なところに出かけるのも楽しいし、集まるだけでも楽しくて。50歳を過ぎてからも、まだそんな中学生みたいなワクワクを感じられたり、模型製作への刺激を受けられるのは、ガンプラで繋がった「友人」たちのおかげです。

大河原ザクの製作で精神的に成長「“ガンプラは自由”の象徴がザク」

――ガンプラの中でお気に入りのMSを教えてください。
n兄さん正直、ザクを作るために模型製作しているところがあって、不思議と何回製作しても飽きません。受け口の広さ、自由な表現の幅、そしてザクは誰が作ってもザクにしかならないアクの強さ。ホントにこれほど愛されるガンプラもなかなかないですよね。もう“ザク沼”にどっぷりです(笑)。

――ザクを製作してきた中でのマイベストは?
n兄さんとあるコンペに出すために製作したモノで、モチーフはずばり「大河原邦男先生ザク」でした。(※大河原邦男:ガンダムやザクなど『機動戦士ガンダム』に登場するMSのデザインを担当)

――どの角度から見ても大河原さんのイラストに見えますね。
n兄さんアシンメトリーなMSの製作は初めてで物凄く大変でした。本来、2次元の絵柄を3次元にアナログで復元するのは相当難しい作業です。どこに基準を置いていいのか分かりませんし、腕だけで15回以上作りました。

――大河原邦男氏が描く特徴的なプロポーションを見事に再現されています。
n兄さんねじれた胴体、うねる下半身のライン、左右長さの違う脚と腕…もう試行錯誤の連続でした(笑)。塗装に関しては、参考にした大河原さんイラストのタッチを再現するため筆で書きこむのですが、模型の塗装方法とイラストの筆使いでは全く作業が異なるため、その点でも悩みました。それに大河原さんのイラストをモチーフにしているため、「非難されるかも…」と、かなり覚悟を決めて製作しました。精神面を含めて、モデラーとして一皮むけるきっかけにもなった思い出深い作品です。

――モデラーにとって1番必要な技術とは何でしょうか。
n兄さんリカバリー力ですね。というのも、模型製作はボーリングに似ていると思っています。1投目で全部倒せなくても、2投目で倒せば「スペア」としてくれる。誰も失敗なんか歓迎しないし、望んでいない。でも、どんなモデラーも絶対に失敗しちゃうんです。でも「リカバリーするチャンス」が絶対に訪れるものなんです。ハデなストライクだけがボーリングじゃないし、むしろ、リカバリーの時の方がギャラリーは沸くんです!そういうリカバリーが自分で上手くできた時って、ストライクの何倍も嬉しかったりします。

――n兄さんにとってガンプラとは?
n兄さん自分を鍛えてくれて、友達ともたくさん知り合えて、自分を表現できるキャンパスみたいなものです。
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