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胸キュンなのに狂気的? 1500万再生“アロンアルフア”のプロモ動画は「ネット用語がヒントに」
友情を誓うネット用語に「#アロンアルフア」、若者リーチのヒントに
――今回のWEB動画『君に、くっつけ!』はどのように生まれたのでしょうか?
「直近の広告放映では、TVCMのみならず若年層の接触率が高いとされるWeb媒体に積極的に出稿してきましたが、他世代との認知率の差は大きく縮まりませんでした。そこで、これまでアロンアルフアの知名度を上げてきた『インパクトがある実証実験CM』という枠組みにかかわらず、とにかく“若者の心に響く”動画を自由な発想で作ろうと考えたことがきっかけです」
――初のアニメCMとのことですが、アニメで制作した理由は何でしょうか?
「弊社では、インスタグラム等で、高校生や大学生が永遠の友情を誓うフレーズとして“#アロンアルフア”と投稿されることを確認していて、この発想を若年層へのアプローチ方法として活かしたいと考えていました。“情緒的なつながりも強力接着する”ということ事態がフィクションであり、アニメーションの方が自由で多彩な表現もでき、世界観に入り込めるのではないかと考えたこともアニメーションを採用した理由の1つです」
――動画の最後に実写パートがありますが、衝撃的でした。どういう意図で入れたシーンでしょうか?
「アニメ部分だけで完結してしまうと、ただ企業が言いたいことだけを盛り込んだ強引な広告になってしまいかねないと考えました。そこで『アニメ部分の展開が強引であることや、そもそもアロンアルフアに興味をもっていただくことはなかなか難しいということは企業側も自覚していますよ』ということを伝えるために、このパートが存在しています」
――動画を制作する際に一番こだわったことは何でしょうか?
「アニメと実写の融合という事もあり、弊社としてもかなり振り切った動画になりました。こうなったら行くところまで行こうと思い採用したアイデアなのですが、アニメ部分で物足りないと感じられた方にも『くだらない!』『ウケる!』という感覚を持ってもらいたいとの狙いもありました」
――9月に公開された第二弾『接着ナイン!』(現在650万回再生)も人気ですが、こちらはどういった内容ですか?
「前回の『君に、くっつけ!』では好きな人とくっつきたい気持ち=“恋愛”を応援しましたので、今回は別のテーマを設定し、野球を題材に“友情”を応援するストーリーを制作させていただきました」
“想定外”の反応に「大変励みに」、実証実験もいずれまた
「“うれしい”という意味での想定外でした。SNSでは大変たくさんの投稿をしていただき、担当者一同、とても励みとなりました。好意的な反応が多くみられました。しかしながら、まだまだ認知の伸びしろがあると認識しておりますので、さらに関心をもっていただけるようこれからも努力して参ります」
――若年層を狙ったCMとのことですが、その理由は何でしょうか?
「近年、とくに20代以下の若年層の認知率が落ちていることに危機感を抱いております。メインユーザーである40代以上の方は、『昔から家にあった』『昔見たCMが衝撃だった』等の理由でアロンアルフアに愛着を持っていただいている方が多くいらっしゃいます。そのため、若いうちから商品認知してもらうことが重要であると考えています。その点で、若年層の認知低下は将来ユーザーを失うことにもなるという危機感があり、将来のユーザー育成のためにも若年層の認知向上は重要課題の1つと位置付けています」
――かつてのような実証実験TV CMから、今作のようなシュールで面白いWEB CMに方向転換した理由は何でしょうか?
「今回の広告配信の目的は若年層の認知向上でした。そのため、若年層の接触率が比較的高いとされ、またターゲットを絞った広告配信が可能という点でWEBに絞り込みました。ただ、これまで放映してきた実証実験CMをやめるということではございません。プロモーションの目的に合わせて最適なCMを提供していきたいと考えております」
――今はDIYブームですが、最近の需要の変化をお聞かせください。
「瞬間接着剤というと、修理・修繕で使用されるユーザーの方が多いようで、工作・創作需要を新たに創出していきたいという思いはございます。工作事例やDIYレシピなどをホームページ上で公開するなどの取り組みをしております」
過去には“三大広告賞”を数多くとっているアロンアルフアCM、本作での意気込みを聞いてみると、「あくまでのプロモーションの目的にあった映像を制作しており、その結果、映像そのものが評価されたのであれば光栄でございます」と謙虚な回答が。第三弾以降については検討中とのことだが、今後も予期せぬ“ぶっ飛び設定”の動画を期待したい。