(更新:)
ORICON NEWS
戦略性ゼロ『人生ゲーム』が50年間"運ゲー"にこだわり続けるのはなぜ?タカラトミーに聞いてみた
“無意味”だからこそ面白い…「人生ゲーム日本一決定戦」
――ずばり!なぜ『人生ゲーム』でリアル大会を行うのでしょうか?
タカラトミートイゲーム課の池田源氏人生ゲームは「誰でも遊べる」というのが最大の売りで、小学生からお年寄りまで誰でも遊べるゲームです。50周年を機にこの“誰でも遊べる”というコンセプトを改めて発信すべく企画しました。今回の大会は、親子と全国から自由に参加していただくことで、世代を超えて楽しめるということを皆様に知っていただける機会にしたいです。
――過去にもリアル大会企画はあったのでしょうか?
池田氏過去に真のNO.1を決める大会(かつ全国大会)は一度もやったことはありませんでした。というのも、戦略性を必要としない『人生ゲーム』においてNo.1を決めることが無意味だからです。ですが、運も実力のうちと言われるように、運だけで頂点まで上り詰められる大会があっても面白いのではないかと思い、今回初めて「第一回人生ゲームフェスタ」を開催することになりました。
――“無意味”だからこそ面白い、というわけですね!大会を実施するにあたって困難はなかったのでしょうか?
池田氏全国大会なので全国で予選を・・・とも考えましたが、人生ゲームは“運”のゲームですので予選もあえて抽選(親子枠:抽選、地域代表枠:審査、当日枠:先着順)とさせていただき、予選も含めて運試しとさせていただきました。またこれまで運だけの大会というがあまり過去に例がないので、どんな感じになるのか本番まで不安です!
戦略性ゼロの理由とは?「大人と子供が対等に遊んで欲しい」
池田氏はっきり言って存在しません。あえて言うなら、保険は入っておいた方がいいかも・・・くらいでしょうか。出目がすべてですので、ルーレットを自由に操るテクニックがあれば強いのでしょうが、そんなことをして勝ってもおそらく面白くないと思います(笑)
――戦略性のあるアナログボードゲーム、カードゲームが再評価の傾向にあります。その点、「人生ゲーム」は真逆ですよね? なぜここまで“運ゲー”にこだわり続けるのでしょうか?
池田氏人生ゲームはこれまで一貫して、「勝敗」ではなく「誰でも楽しめる」というコンセプトで開発してきました。戦略性を持たせてしまうと大人と子供で実力差ができてしまったり、スキルがある人が有利になってしまい、誰でも楽しめなくなってしまいます。人生ゲームは大人も手を抜かずに子供と対等にゲームができるところが面白いポイントです。ゲーム中はワイワイ遊んでもらうことで、一種のコミュニケーションツールとしても使ってもらいたいです。
「3世代に遊んで欲しいから」時代の流行をゲームに反映
池田氏人生ゲームを見ればその時代に何が流行ったのか、どんな出来事が起こったのかなどが分かるということから、人生ゲームは時代のトレンドを映す鏡と言われてきています。その時々の流行を取り入れるのも人生ゲームの重要な要素だと思っています。その結果様々なコラボ商品が生まれることになりました。
池田氏大人になって子どもができて楽しかった人生ゲームを思い出し、また子どもと遊んでもらい・・・と親から子へ伝えられて50年続き、今や3世代に渡って遊んでいただいています。(認知度86%、遊戯経験は82%※タカラトミー調べ) おかげさまで“国民的ゲーム”と呼ばれるほどに愛されてきましたが、新しい人生ゲームを出したり、コラボなどの面白い取り組みを続けていくことで、普段の生活の中で『人生ゲーム』を思い出してもらうきっかけを常に作ってきたことが長く続いてきた理由ではないでしょうか。
――リアル大会および人生ゲームの今後の展開をお聞かせください
池田氏リアル大会および人生ゲームフェスタに関しては、これからも続けていきたいと考えています。そういう気持ちも込めて、今回「第1回」と付けさせていただきました。毎年できるか、周年ごとの開催になるかわかりませんが、このようにユーザーの方と直接触れ合える機会を大事にしていきたいですね。また今後の展開ですが、現在これまでになかった異業種との取り組みを強化しています。その中でも小学校と取り組んで『人生ゲーム』を使った授業をしていただいたりするなど、子どもたちにダイレクトに伝わる取り込みを昨年から始めました。『人生ゲーム』と同じく50周年を迎える東名高速道路(ネクスコ中日本)とのコラボをこの夏休み中に実施しています。さらに人生ゲームが皆様に愛されるように、次は100周年を目指していきたいと思っています。
※人生ゲーム日本一決定戦 エントリーは8月22日(水)まで
オフィシャルサイト:https://www.takaratomy.co.jp/products/jinsei/festa/