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ORICON NEWS
2018年大河ドラマ『西郷どん』主演・鈴木亮平、「真の“男らしさ”を伝えたい」
失敗を繰り返す、人間味あふれる西郷隆盛を描く
西郷隆盛は類い稀なる政治力で明治維新を遂行するなど波瀾万丈の人生を送った人物で、そんな西郷隆盛を役のためなら肉体改造をも惜しまない実力派俳優・鈴木亮平が演じる。
更に自身の経験についても「僕も大学時代は自分でプロフィールを作って芸能事務所・制作会社を回りました。突然の訪問で嫌がられることも沢山ありましたけど、そこから生まれたご縁のおかげで世界が広がったので、その頃のアツさや勢いというのはずっと持ち続けていたいなと吉之助の姿を見て改めて思いました」と明かす。
鈴木亮平は“助けてあげたくなる”リーダー!?
「誰よりも台詞の量が多く、薩摩言葉とも格闘し、更に相撲の稽古までやっている中で、休憩時間は控え室で台詞の練習をしたいはずなんです。でも、鈴木さんは常に共演者やスタッフとコミュニケーションをとりながら現場の中心にいる。一緒にいるとみんなこの男を好きになる、そういう人なんですよね。ただ、面白いのが、鈴木さんは誠実で愚直な男である一方で隙があると共演者が言っていて。そういう隙がある部分も彼の魅力だと思います。そういうところから西郷隆盛像のヒントも貰えているような気がします」(櫻井プロデューサー)
また、これを受けて鈴木自身は「現場が好きですし他の方のお芝居も見たいのでなるべく現場にいるようにしています。主演=現場のリーダーとして意識していることは格好つけないこと。変にクールを装ってみたり芝居の上手い役者に見せようとすると、共演者やスタッフさんに壁を作られてしまうと思うので、自分のダメなところを隠さないようにしています。1年以上撮影が続きますから、取り繕ったところで絶対にバレますし(笑)。いろいろなタイプのリーダーがいますけど、僕はグイグイひっぱっていくのではなく、ちょっと頼りなくて助けてあげたいと周りから思われるようなタイプのリーダーかもしれません。ちなみに僕のダメなところはすぐに衣装を汚してしまうところ(笑)」と茶目っ気も交えながら答えた。サラッと自身のことをさらけ出してしまうところも彼の魅力だろう。
大河ドラマでの鈴木亮平の役作りのポイントは“慈愛に満ちた目
「西郷さんに関して書かれた文献を読むと“黒目が異常に大きくて吸い込まれそう”といったものもありますよね。僕は吸い込まれそうな大きな目ではないので、最初は悩みました。でも、今まで歴史上の人物を肖像画に似ても似つかない役者が演じたことも沢山ありますし、自分が持ってない物を追いかけても仕方がないので、吉之助さんの“慈愛に満ちた目”を意識しながらキャラクターを演じることに没頭するようにしています」
「薩摩隼人と言われる薩摩の男達は戦国時代の気風を守り続けていたところがあったみたいですが、一方で“泣く”という行為に関しては決して男らしくないことではなかったそうです。何かに感動したり、悔しくて泣くことはある種“美徳のうち”とされていたのではないかと。なので、現代に生きる僕らが思う“男らしさ”よりも“人間くささ”を強調しながら演じるようにしています。」
幕末の空気感は“エイリアンの地球侵略”!?
「黒船や外国人に脅かされている状況を、どうしたら現代に生きる僕が実感を持って想像できるか考えてみたんですけど、例えば圧倒的な技術力を持ってエイリアンが地球を侵略しにきたと思えばいいのではないかと(笑)。そういう危機感を想像しながら演じたりしていますよ」
最後に、「西郷どん」の脚本と以前彼が出演した連続テレビ小説「花子とアン」の脚本を手掛けた中園ミホの脚本についての想いを明かしてくれた。
「中園さんの書かれる脚本は、自分が言う台詞よりも言われる台詞にグっとくるんです。実は吉之助が言われてグっときた台詞をノートに書き溜めているので、来年クランクアップを迎える頃に最初のページから読み返して“こうやって吉之助は人から影響を受けてきたんだな”と振り返りたいと思います」
最後のページには一体どんな台詞が書き込まれるのか、最終話の放送まで楽しみながら「西郷どん」を追っていきたいと思う。
(文/奥村百恵、スタイリスト/臼井 崇〔THYMON Inc.〕、ヘアメイク/宮田 靖士〔THYMON Inc.〕)
■大河ドラマ「西郷どん」
原作:林真理子
脚本:中園ミホ
音楽:富貴晴美
語り:西田敏行
出演:鈴木亮平、瑛太、黒木華、錦戸亮、二階堂ふみ、塚地武雅 / 北川景子、沢村一樹、青木崇高、藤木直人 / 鹿賀丈史、平田満、風間杜夫、松坂慶子、渡辺謙 ほか
オフィシャルサイト https://www.nhk.or.jp/segodon/