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ミュージカル界から“ポスト高畑”の新星現る? 人気女優・新妻聖子がテレビで躍進

 相変わらず好調なNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で主演を張る高畑充希や、ディズニー映画『アナと雪の女王』のアナ役の吹き替えと歌で大ブレイクした神田沙也加など、ここのところ“ミュージカル界のプリンセス”たちが、舞台からテレビ、映画へと活躍の場を広げている。そんな中、ミュージカル界を代表する女優・新妻聖子(35)もまた、テレビ出演を機に話題を集めるひとり。

 新妻は03年に舞台デビューして以来、端正なルックスと確固たる歌唱力と演技力で数々の名作に出演し、演劇ファンの間では実力派女優として名を馳せてきた。一方、独特の“おてんばキャラ”がウケ、今年に入って『行列のできる法律相談所』や(日本テレビ系)、『指原カイワイズ』(フジテレビ系)などバラエティ番組で存在感を発揮し、徐々にテレビドラマにも進出。現在はNHK大河ドラマ『真田丸』で星野源演じる徳川秀忠の正室・江役を好演している。お茶の間の人気者へと躍進中の彼女の魅力に迫ってみよう。

歌手目指し挫折するも、未知だったミュージカルで才能が開花

 小さいころからおてんばな性格だという新妻。リーダーシップもあって、学校では学級委員や生徒会の副会長なども務める行動派だった。11〜17歳までは父の海外転勤でタイのバンコクで暮らし、異国の地で語学や感性を培っていった。昔から歌が好きで、上智大学在学中は歌手を目指して活動していたが、挫折。しかし『王様のブランチ』(TBS系)のレポーターの仕事が決まって芸能界入りすると、友人の勧めでミュージカル『レ・ミゼラブル』のオーディションを受け、5000人の中から見事合格。22歳で同作のエポニーヌ役でデビューする。それまでミュージカルを観たことがなかったというから、持って生まれた“才能”と“運”に導かれたかのようでもある。

 偶然出会ったミュージカルだったが、新妻は5オクターブの声域から繰り出される歌声や持ち前の演技力、美しさを武器に、『ミス・サイゴン』や『マリー・アントワネット』、『サド侯爵夫人』など、その後も数々の人気ミュージカルに出演する。05年には「第31回 菊田一夫演劇賞」、06年に「第61回 文化庁芸術祭」演劇部門で新人賞を受賞し、雑誌『ミュージカル』の年間ベストテン企画では、2年連続(2010年、11年)で女優部門No.1を獲得している。今年も「第7回 岩谷時子賞」を受賞するなど、演劇界では華々しい経歴を誇る新妻だが、やはり特筆すべきは『ミス・サイゴン』のキム役かもしれない。この役は過去に故・本田美奈子.さんや松たか子なども演じた由緒ある役柄であり、キム役を演じることはある意味、ミュージカル界の頂点に立ったとも言えるのである。

◆実はAKBファン、モノマネも辞さない…意外な素顔に好感

 ミュージカルで大ブレイクした新妻もそもそもデビューはテレビであり、念願のCDデビューを機に時々テレビに出演することも。しかし何と言っても、テレビで新妻を強く印象付けたのは、昨年秋の『関ジャニ∞のTheモーツァルト音楽王No.1決定戦』(テレビ朝日系)に出演し、そのとんでもない“歌唱力”で観客の度肝を抜いたことである。

 「この特番で新妻さんは、5オクターブの美声とミュージカル仕込みの表現力を披露して、2連覇を達成しました。9月25日には同番組第3弾への出演も決まっています。ミュージカルというと、やたら力の入った“いかにも”な熱唱を想像するかもしれませんが、新妻さんの歌は素直で、聴く人の心に沁みてくるんです。『JDL』のCMソングにも起用されよく耳にするので、“あぁ、この歌声か”と耳に残っている人も多いかもしれませんね」(エンタメ誌編集者)
 また、実は大のAKB48グループ好きで、『指原カイワイズ』に出演した時はノリノリで「フライングゲット」を歌唱。AKB48の大和田南那を「かっこよすぎ」と感動させたり、ツイッターでも「迫力満点」と話題になった。ほかにも、「満を持して披露したモノマネが似ておらず自らツッコむ」、「食べることが好きでインスタグラムは食べ物だらけ」などなど、おてんばかつ親しみやすいキャラをバラエティ番組で次々と見せ、今年になってますます存在感を高めているのだ。
 「今、ミュージカル系の女優さんがみなさんブレイクしていますね。でも高畑さんや神田さんなど、ほかの女優さんとはあまりキャラが被っていないので、バラエティにドラマにと、新妻さんの活躍の場はまだまだ広がるでしょう。また、最近は“宝塚出身タレントのバラエティ進出”も目立ちますが、紫吹淳さんや遼河はるひさんのような“浮世離れ感”も新妻さんにはなく、万人に愛される美貌とお茶目なキャラで親しみやすさがあるので、ヅカ系タレントさんとも被らないのが強みと言えますね」(前出・編集者)

 誰もが認める美しさと歌の上手さ、そしてもちろん演技力。アクの強さこそないが、だからこそかえってバラエティにも自然に溶け込める。新妻聖子は今後もプリンセスとして、ミュージカルはもちろん、テレビドラマやバラエティ、歌番組など、活躍する“舞台”をどんどん広げていくことだろう。

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