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なぜかJKにモテモテ!“薄毛=モテない”方程式を覆すトレエン斎藤さん人気

昨年の『M‐1グランプリ』で王者に輝いて以来、テレビに出っぱなしの超売れっ子お笑いコンビ・トレンディエンジェル。とくに斎藤司の「斎藤さんだぞ?」と言いながらスーツの上着の前を開くという、80年代男性アイドルを彷彿とさせるギャグはすっかりお茶の間に浸透し、“斎藤さん”という呼称も一般的になった。そんな斎藤さんは、バラエティ番組はもちろん、多数のCMにも出演。さらに劇場には、名前が入った“応援うちわ”をもった女子高生が大勢つめかけ、追っかけや出待ちをする熱狂的なファンも多くいるアイドル的存在となっている。いつのまにか“お笑い枠人気”を飛び越えただけでなく、これまで一般的だった“薄毛=モテない”という方程式をも覆すほどの勢いなのだ。

イケメン勘違いキャラのはずがアイドル的な人気に

 そもそも斎藤のキャラクターは、キモさを売りにする江頭2:50さながらの頭皮ビジュアルに対して、自身をモテるカッコいい男と勘違いしていることで滑稽さを笑いにするタイプ。ところが各種バラエティ番組で、過去のフサフサ時代の写真が披露されるとともに“かつてはイケメンだった”“今でもズラをつけるとイケメンになる”といった噂が広まり、それまで気づかれずにいたプチイケメンぶりが掘り起こされ、“斎藤さん=イケメン説”がいつのまにか浸透。さらに“男性アイドル(とくに嵐・二宮和也)に憧れている”“歌や踊りも上手い”という素顔が知られるようになると、堂々と自らの薄毛をネタにして笑いをとる人間的な大きさと、そのビジュアルも含めた斎藤のキャラクターが、かわいらしくもちょっとイケメンでカッコいい、しかもおもしろい、というモテ要素が揃った存在として大ブレイクした。

 いまや“斎藤さんに絡む=美味しい”という流れさえできており、綾野剛が出演するドコモCMの「斎藤さんゲーム」は一時期、女子高生たちの間でプチブームになったほど。また、キーボードアプリ『Simeji』CMにマッシュルームカットのズラをつけた斎藤が登場すると、ネットでは「ゲスの川谷に似ている」との声が殺到。実際、ゲスの極み乙女。の川谷絵音がTwitterで、「トレンディエンジェル斎藤さん、私以外(私じゃないの)の時の俺に似てる笑」と自ら認める事態となった。

「確かに斎藤さんに絡めば自然と視聴者も笑ってくれるし、好感度も上がります。斎藤さんはみんなを幸せにしてくれる(笑)。いまやライブでは、トレエンさんが登場するやアイドル的なノリで黄色い声援があがりますし、幼稚園児、保育園児からも『斎藤さんだゾ!』とマネされたりして、絶大な人気を誇ってます。最近は、子どもにウケることが息の長い芸人になる条件でもありますから、トレエンさん、斎藤さん人気はしばらく続くことになるでしょう」(エンタメ誌編集者)

世の男性陣の希望!薄毛のネガティブイメージを変えたモテ人気ぶり

 そんな斎藤の人気ぶりで着目すべきは、薄毛ネタで売っているにも関わらず、若手のイケメン芸人たちのようなアイドル的ともいえる人気を博していること。世の中的には“薄毛=モテない”というのが一般的であり、薄毛を隠すための努力は惜しまずとも、自らアピールする人はまずいない。だからこそ、江頭2:50をはじめブラックマヨネーズの小杉竜一や、古くは海原はるか・かなたのはるから芸人たちは、その一般的なコンプレックスを逆手にとって笑いに変えてきた。俳優界でも、温水洋一や高橋克実らがあえて自らネタにしている姿は、視聴者から好感をもって見られてもいる。ところが、斎藤さん人気は、そういったおもしろい、好感度といった枠を超えているのだ。

「日本では薄毛はモテないというような固定観念に捉えられがちですが、海外では必ずしもそうではなく、薄毛であろうとなかろうとセクシーさを漂うわせる西洋人は多く、それが“モテる、モテない”に直結していません。例えば、ハリウッドスターでも、激しいアクションでおなじみのブルース・ウィリスは男性としても広く人気がありますし、ニコラス・ケイジやケビン・コスナーなどは髪が薄くなってきても、違和感なく受け入れられています。ただやはり、日本人の骨格にはハゲが似合わないという観念はいまだ根強いものがあり、薄毛でも色気を感じさせる俳優やタレントは数えるほどしかいませんでした」(映画ライター)

 斎藤さんが若い世代の女性たちからアイドル的な人気を勝ち得ることができたのはまぎれもない事実であり、それはある意味これまでの流れを変えたと言えるかもしれない。世の男性たちに大きな希望をもたらせたことだろう。ネガティブをポジティブに転換できることを体現した斎藤は、図らずも社会的に“モテる”とはどういうことかを世に訴えかけている、というと深読みしすぎだろうか。なんにしても、“薄毛=モテない”というイメージを覆したトレエン・斎藤司の功績は予想以上に大きい。

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