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女性“イカ画家”が感じる魅力とこだわり「艶めかしさといかがわしさが共存」

経済的に厳しくなり、イカを買うのも困難に

――イカとの衝撃的な出会いから、イカ画家として成功されるまでは順調でしたか?
宮内裕賀イカに出会い、学校を卒業してから会社員として働いていましたが、絵を描くこととの両立が難しくなり、アルバイト生活に切り替えました。当然のことながら、経済的には厳しくなっていき、イカを買うのにも苦労するようになって。でも、お魚屋さんやお寿司屋さんから画材になるイカを提供していただいたり、ご飯をごちそうしてくださる方がいたりして、いろいろな方にすごく助けてもらいながら、なんとか描き続けることができました。そうした多くの人との出会いがあって、少しずつイラストを使ってもらったり、展示会ができるようになったりしていきました。

――イカ画家としてやっていくなかで、転機となったのは?
宮内裕賀地元の鹿児島で開かれたアートイベント『第14回ナマ・イキVOICE アートマーケット』でグランプリをいただき、賞金10万円を手にしたんです。そのお金を元手に、東京のイベントに参加しようとしましたが、東日本大震災があって中止になりました。でも、どうしても自分の作品を発表したいという思いがあったので、鹿児島で個展を開いたんです。その個展がきっかけで、福岡での個展につながったり、ホテルとコラボしてお店でイカメニューを出してもらったりと広がっていきました。

たくさん食べてきたイカが、私にイカの絵を描かせている

――宮内さんが感じるイカの魅力とは?
宮内裕賀曲線の美しさやその透け感には、艶めかしさと、いかがわしさがありますよね。美しさを感じます。でもそれを言語化するのがとても難しいので、絵に描いているんだと思います。

――イカの絵だけを描き続けるモチベーションはどこから?
宮内裕賀いつも描いているときは「これだ!」と思っているのですが、出来上がった自分の絵を見ると「本当のイカはもっと美しいのに」と感じでしまうんです。それの繰り返しです。でも逆に言えば、イカの究極の美しさを求めているから、ずっと描き続けているんだと思います。自分のイカの絵を見た人が、普段からイカのことを意識してもらえるきっかけになったら嬉しいという気持ちで発表しています。

――この先、イカ以外を描くことは?
宮内裕賀いまはイカのことだけで頭がいっぱいなので、ほかのものを描こうという気持ちにはならないです。イカまっしぐらという感じ。

――イカを食べるのも好きなんですか?
宮内裕賀大好きです。イカは食べてもおいしくて、それも大きな魅力のひとつ。私がたくさん食べてきたイカが、私にイカの絵を描かせていると思っています。
(文:磯部正和)
宮内裕賀氏/みやうち ゆか
1985年、鹿児島県出身。タラデザイン専門学校卒業。
2004年頃にイカの美しさと美味しさに魅了され、以来ひたすらイカの絵を描き続けている。2010年、『第14回ナマ・イキVOICE アートマーケット』グランプリ受賞。2012年4月、福岡アジア美術館交流ギャラリーにて個展開催。国内外の水族館や美術館で作品展示のほか個展も開催。2019年、『第22回岡本太郎現代芸術賞』入選、『TOKYO MIDTOWN AWARD 2019』アートコンペ準グランプリ受賞。
公式サイト:http://www.miyauchiyuka.com(外部サイト)

提供元: コンフィデンス

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