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『きのう何食べた?』など受賞!第16回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」

作品賞:ドラマ24『きのう何食べた?』(テレビ東京系)

「作品賞」は、テレビ東京系ドラマ24『きのう何食べた?』が受賞した。深夜24時台放送の「ドラマ24」枠は、『孤独のグルメ』シリーズや『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『まほろ駅前番外地』、今年1月クール放送の『フルーツ宅配便』など、テレ東ならではのセンスとユーモアで数々の良作を送り出してきた放送枠。同賞でも、何度となく同枠作品が候補として挙がってきたが、同局および同枠が作品賞を受賞したのは今回が初となる。

 同作はよしながふみ氏の同名人気漫画を原作に、2LDKの部屋で2人暮らしをする男性カップルの筧史朗(シロさん/西島秀俊)と矢吹賢二(ケンジ/内野聖陽)のほろ苦くも温かい毎日。そして、月2万5000円のなかでやりくりされる日々の食卓を描いた物語。

 原作人気の高い本作が、漫画ファン、ドラマファン共に支持されたのは、制作陣が一丸となってこだわったディテール。なかでも、作品が盛り上がる鍵を握ったのはキャスティングだろう。
 原作人気の高い本作が、漫画ファン、ドラマファン共に支持されたのは、制作陣が一丸となってこだわったディテール。なかでも、作品が盛り上がる鍵を握ったのはキャスティングだろう。

 深夜ながら西島、内野というベテラン俳優の2人を主人公に、芸能プロダクションに務めるゲイの小日向大策役を山本耕史、大策の恋人の“ジルベール”こと井上航役を磯村勇斗、シロさんの母・筧久栄役を梶芽衣子が演じるなど、それぞれ漫画の世界観を体現するような配役が、視聴者に好印象を与えた。

 そこに、原作の魅力を損なわず、心の機微を丁寧に描いた安達奈緒子氏の脚本、映画監督の中江和仁氏らによる演出、愛情が伝わってきそうな素朴でおいしそうな料理の数々、OAUが歌うオープニング曲にユーモア溢れる劇伴など、しっかりと作品に寄り添った各ピースが加わり、心温まる同作の世界観を見事に構築。
 そして、西島、内野らキャスト陣が心情豊かに各キャラクターに息吹を吹き込み、「日常に潜む喜び」や「何気なくも本当は大切なこと」など、視聴者に多くの気づきを与えた。

 週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』のドラマ満足度調査「オリコン ドラマバリュー」では、100Pt満点中初回86Ptでスタートし、2話目以降は90Pt台をキープ。最終回では、自己最高の97Ptを記録し、初めから終わりまで一貫して高い満足度を得ていた。

 また、エンタメ市場を盛り上げた点も、本作が果たした役割として大きい。劇中内のレシピを乗せた『公式ガイド&レシピ きのう何食べた?〜シロさんの簡単レシピ〜』(講談社)は、発売前から予約が殺到し、7/29付時点で累積売上12.5 万部を記録。放送期間中には東京・渋谷のGALLERY X BY PARCO SHIBUYAでドラマの世界観を再現した展覧会が展開され、グッズ販売含め大盛況となった。

 これらの結果から、審査会ではほぼ満場一致での決定となった。

ドラマ24『きのう何食べた?』プロデュース・松本拓氏 受賞コメント

 作品賞をいただき、嬉しく思っております。テレビ東京は、ドラマの内容は良いけど、世間的にはマイナーだと思われています。なので、これまで視聴率や賞に結びつくことが少なかったです。『きのう何食べた?』の作品の良さや原作人気はもちろん、たくさんの方に評価していただけたことで、視聴率を含め、とても良い結果となりました。そうしたことが、今回の作品賞に結びついたのかなと思っています。

※チーフプロデュースは阿部真士氏、プロデュースはほか、祖父江里奈氏、佐藤敦氏、瀬戸麻理子氏が担当

提供元: コンフィデンス

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