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映画人・斎藤工としての立ち位置 適材で関わることが大切「仕上がり至上主義でいたい」

“損をしない企画”が重視されている日本映画界

――閉塞感があると?
斎藤工生意気ながら僕なりにいまの日本映画界を分析すると、赤字を回避する“損をしない企画”が重視されている気がします。もちろん映画産業においてとても大切なことなのですが、自分を含めて映画を作っている人たちは、多感な時期に血が煮えたぎるような映画に多大な影響を受けてきたと思うんです。いまはそういう企画がなかなか通らない。もちろん、白石さんや園子温さん、塚本晋也さんのような映像作家はいらっしゃいますが、なかなか難しい環境で制作されています。

――そこを打破するためにいろいろな考えを行動に移している?
斎藤工セールスを含めて、海外映画祭へ参加し、市場を広げていかなければという思いは強いです。今年公開予定の『MANRIKI』は、芸人の永野さん原案・脚本で、僕が企画・プロデュース、出演している映画です。永野さんは、日本では「ラッセンの人」みたいな印象しかないかもしれませんが、単独ライブは、人を笑わせるという次元ではなく、芸術の域。スティーブン・キングじゃないですが、彼の才能に共鳴した映画人がたくさん集まって、とんでもない映画が完成しました。僕は日本での理解は最後でもいいと思っていて、まずは海外にトライする予定です。いまの日本映画界はセンターに多くの企画が集まるので、自分が関わるものは淵を攻めたいと思っています。

仕上がり至上主義でいたい 適材で映画に携わることが大切

――齊藤工名義で企画、ストーリー原案などを務めたクレイアニメーション『映画の妖精 フィルとムー』もそのひとつなのですね。
斎藤工世界中の子どもたちが字幕なしで観られる作品という企画で作ったのですが、色のない廃墟から始まり、光の差さない生命体が蛇口から出てきて、違う生命体に出会うなど、映画でいろいろな体験をしていくことによって色を増していくというストーリーです。一見マイルドに見えますが、それだけではありません。子どもがドラッグの売買をするような国や地域でも上映するので、生半可なものでは届かないんです。

――作品によって、いろいろな立ち位置で映画に携わっています。
斎藤工インディーズを含め、いままでたくさんの映画製作のプロセスを見てきました。なかには、途中で破綻した企画も少なからずあります。そういう経験を踏まえてきて、僕は仕上がり至上主義でいたい。映画は生ものなので「自分はこれなんだ」という考えは、本人のエゴだったりすることが多い。だから、その作品にとって、自分がどういう関わり方をするのがベストかというのは常に考えます。俳優でもいいし、監督をやることもある。現場のスチール担当でもいい。適材で映画に携わることが大切です。

提供元: コンフィデンス

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