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『万引き家族』先行上映、限定2日間で興収1.9億円の大盛況 カンヌ効果で高い関心

早稲田大学の講演で是枝監督とカンヌ受賞の喜びを分かち合う松岡茉優

早稲田大学の講演で是枝監督とカンヌ受賞の喜びを分かち合う松岡茉優

『第71回カンヌ国際映画祭』でパルムドールを受賞した是枝裕和監督『万引き家族』(6月8日公開)の先行上映が先週末6月2日、3日の2日間限定で行われ、動員15.3万人、興収1億9371万円(全国325館326スクリーン)を記録。従来の是枝映画ファンを超える幅広い層が劇場に足を運び、今週末の公開からの大ヒットが見込める盛況ぶりを見せた。

最近の邦画実写、公開初週の興収を上回る好成績

  この成績は、先行上映の限定公開ながら、最近の邦画実写では、同週公開の『50回目のファーストキス』『OVER DRIVE』、前週公開の『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』『恋は雨上がりのように』『友罪』、前々週公開の『のみとり侍』など金曜初日作品を含む初週興収を上回っており、21年ぶりの日本映画カンヌ最高賞受賞という快挙が、若年層をはじめふだん邦画を観に行かない層を動かすなど、一般層の高い関心を集めていることがわかる。

 また、6月2日には、是枝裕和監督と松岡茉優がカンヌ受賞後初となる公の場に登場。多彩な映像制作者をゲストに招き、映画制作にまつわる講演が行われる早稲田大学の「マスターズ・オブ・シネマ」講義に、同大学の教授(基幹理工学部)も務める是枝枝監と、ゲストとして松岡が登壇し、忌憚のないトークを繰り広げた。

観客の反応がシビアだったカンヌ国際映画祭

 是枝監督に前作『勝手にふるえてろ』と『万引き家族』での演技設計の違いを聞かれた松岡は、「不遇の子役、女子中高生時代に周りの同世代が売れていくなかで、私はオーディションではこれをやる、お芝居に対してこのときはこうするみたいな自分なりのうまくやるためのジンクスを作ってきたんです。たとえば、泣くシーンであればここでジャブを打っておくぞっていう感じの、言うなれば作為的な演技の仕方をこれまでに培ってきて。でも『万引き家族』ではそれがまったく通用しなくて全然OKが出なかったんです。なので、これまでやってきたことを全部捨ててやったらやっとOKが出ました。まるで、むき出しの卵みたいな、はじめての経験をしました」。今作を経て、新たな発見とともに女優としてまた一歩前進していることを感じさせた。

 そして、「『万引き家族』は各世代の一番うまい役者を集めた」という是枝監督の言葉に「本当ですか?じゃあ私が20代で一番ってことですよね」と嬉しそうな素振りをみせる松岡に対し、「何をもって一番うまいと解釈するかはあるけど、樹木希林、安藤サクラという役者がいて、そこに太刀打ちできるとなると相当でないといけないし、自分だけ上手くできると思っていてもすぐに見透かされる。関係性のなかでうまい芝居ができる俳優さんじゃないとダメだから」と撮影を振り返りながら、是枝流の称賛を松岡へ贈った。

 また、初となったカンヌ国際映画祭について松岡は「観客の反応が如実だから、逆にすごくシビアだとも思いました。映画を含むエンタテインメントというものに、日本もこんなふうに真摯に向き合えるといいなと思いました」。700人の学生を前に、是枝監督とともに同作とカンヌの経験を語り尽くした。

提供元: コンフィデンス

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