ハングクTIMES
K-POP、ドラマ、映画、SNSなどさまざまエンタメコンテンツが盛り上がり、まさに時代は“第5次韓国ブーム”。現地の最新トレンドや話題のドラマ・俳優、グルメ・ファッション・コスメなど…“今”気になる韓国情報をお届けします！

　『梨泰院クラス』で韓国を代表する俳優となったキム・ダミと『殺人者のパラドックス』や『カジノ』シリーズで知られるソン・ソックが、初共演したディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」のコンテンツブランド「スター」で5月21日より独占配信された（全11話／初回6話一挙配信、以降毎週水曜日配信）韓国ドラマ『ナインパズル』をご紹介します。

【あらすじ】
　ある日、男が殺害され、現場にはパズルのピースが残されていた。第一発見者は姪のユン・イナ（キム・ダミ）。事件を担当した捜査一課のエリート刑事キム・ハンセム（ソン・ソック）は、イナを容疑者として追っていたが、真相はわからぬまま未解決事件となる。

　そして10年後、イナはその並外れた観察力で犯人の心理的動機を暴く天才プロファイラーへと成長し、ソウル警察庁科学捜査課犯罪分析チームに所属する。それでもなおハンセムが疑念を捨てられない中、イナの元にある日郵便が届く。中に入っていたのは、10年前の殺害現場に残されたパズルのピースと完全に一致する“新たなピース”。それをきっかけに連続殺人が始まり、イナとハンセムは再び事件の謎へと引きずり込まれていく――。

キュートで危険な香りがするキム・ダミに翻弄も…天才的なプロファイラーを怪演

　主演のユン・イナ役を演じるのは、『梨泰院クラス』のイソ役で日本でも爆発的な人気を博したキム・ダミ。そのキュートな外見とは裏腹に、圧巻のオーラと観るものを引き込む演技力で、韓国映画界では「怪物新人」と呼ばれる演技派です。本作では、天才的なプロファイラーを演じます。

　クスッとお茶目な笑顔を見せたかと思えば、突然殺人者のようなサイコな表情を垣間見せたり、どこか危険な雰囲気をまとうイナ。コロコロ表情を変える彼女に、ハンセムと共に翻弄されてしまうこと間違いなし！

色気爆発の“沼男”ソン・ソックが一風変わった刑事を熱演！

　そして、『カジノ』シリーズや『殺人者のパラドックス』などでの大人の色気、独特の魅力で“沼人”を爆誕させたソン・ソックが、キム・ダミと初共演！　『私の解放日誌』では、魔性のオーラで母性本能をくすぐり、爆発的な人気を誇りました。『君は天国でも美しい』では、コミカルで柔らかい魅力を見せるなど、心ときめくロマンス演技から犯罪サスペンスでの刑事役、大統領の補佐官まで、幅広い役柄で唯一無二の魅力を放つ演技派です。

　そんな彼が今作では、イナと手を組み捜査に挑むキム・ハンセム役を演じます。理解不能な行動で周りを困惑させる一風変わった刑事ですが、どこか人間くささが溢れる魅力も、彼だからこそ。鋭い目力と、けだるそうな大人の色気で、彼の沼にずるずる引きずりこまれること必至！

韓ドラファンにはたまらない制作陣、個性派バイプレイヤーたちが大集結！

　監督は、映画『悪いやつら』や『工作 黒金星と呼ばれた男』などを手がけ、『ナルコの神』でドラマデビューした韓国はもちろん、世界的にも高い評価を受けたユン・ジョンビン。脚本は『ナビレラ−それでも蝶は舞う−』のイ・ウンミという“韓ドラ名作タック”が実現！

　さらに『ムービング』や『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』など、名作には欠かせないキム・ソンギュン。『江南Bサイド』など数々の作品に出演し、『良いが悪い、ドンジェ』で百想芸術大賞の助演賞にノミネートしたヒョン・ボンシク。『D.P. -脱走兵追跡官-』でソン・ソックと共演した2人が再共演。『D.P. -脱走兵追跡官-』とは序列が正反対なのにも注目です。また、『梨泰院クラス』でトランスジェンダーのヒョニ役を演じたイ・ジュヨンが、キム・ダミと再共演を果たす嬉しいサプライズも！

　ほかにも、『イカゲーム』シーズン2で強烈な印象を残したパク・ギュヨンやノ・ジェウォン、『悪縁』での演技が記憶に新しいイ・ヒジュンなど、個性派バイプレイヤーたちが集結。また、超大物たちの特別出演もあり、次々出てくる演技派たちの熱のこもった演技合戦は、韓ドラファンにはたまらないはず！

ミステリーとしての没入感、人間ドラマも見どころのひとつ

　パズルが届くたび、誰かが殺される――。序盤からイナの周りで立て続けに殺人事件が起こり、一気に引き込まれる本作。事件現場で犯人の心理と動機を素早く推測することができるイナが、捜査に参加するのですが、なにげない会話や表情など、プロファイルの着眼点がとてつもなく鋭く、思わず感嘆してしまうほど。プロファイリングするシーンでは、まるで視聴者がその現場にいるかのような没入感があり、小さな証拠や証言から、どんどん事件の真相に迫っていくさまは、臨場感たっぷりで目が離せません。

　イナを容疑者扱いするハンセム。そんなハンセムに「共感力がなく、心を開かない人」と言うイナ。互いに警戒していた2人が、共に連続殺人事件の真相を暴いていくことになります。最初はイナを邪険にしていたハンセムですが、彼女の天才的なプロファイル能力により、徐々に頼りにせざるを得なくなっていきます。イナの並外れた観察力とプロファイリング技術に対し、ハンセムの執念深い疑念。時にぶつかり合いながらも、互いを信頼し、より強固なバディになっていくさまは胸熱！　ウィットに富んだ会話で、クスッと笑えるスパイスがあるのも最高です。演技派2人の独特な魅力も相まって、バディもののサスペンスに新たな名コンビが誕生！

考察好きにはたまらない！　予想の遥か斜め上をいく驚愕展開に唸る…

　サスペンスドラマの醍醐味といえば、“犯人を推理する”ことですが、本作は10年前の未解決殺人事件をきっかけに、謎めいた“パズルのピース”が物語の大きな鍵となります。イナとハンセムが連続殺人事件の真相に迫り、パズルの謎を解き明かしていくのですが、これがなかなかの難解事件なんです。サスペンスオタクなのでこれまで数々のドラマを観てきましたが、ここまで頭を悩まされたのは、サスペンスの名作『怪物』以来の体験かもしれません。考察しても、また新たな謎が出てきて、イナとハンセム同様に、回を重ねるごとに、どんどん事件の謎にのめり込んでいってしまうのです。

　点と点が線になっていく考察好きにはたまらない複雑なストーリー、二転三転するドンデン返しの展開は、韓ドラ上級者でも唸ってしまうこと間違いなし。特に6話くらいからさらにギアをあげてググッと面白くなるので、次の配信が待ちきれません。視聴者を惑わす緻密な脚本と、緊迫感溢れる重厚な音楽でどっぷり世界観に引き込まれ、予想の斜め上をいく驚愕結末に、夢中で駆け抜けてしまうこと必至！

韓ドラサスペンス“あるある”も…ライター考察のポイントとは

　10年前の叔父の殺人事件をイナが目撃したことから物語は始まります。意味深なのが、イナの叔父が警察前署長だったこと。韓ドラサスペンスでは“あるある”の、警察の身内関与があるのでは…？と、序盤から疑ってしまいます。

　1話毎に事件が起こり、それを2人で解決していくのですが、一見全く関係なさそうなそれぞれの事件が、送られてくるパズルや10年前の事件と繋がっているのは明らかです。その中でも、被害者たちの唯一の共通点である“マンションの一室”の謎が気になります。なぜこの同じ部屋を被害者たちは契約していたのでしょうか？　各話で後々につながっていく伏線が仕込まれていそうなので、隅々まで目が離せません。

　そして物語の最大の謎は、パズルのピースが事件とどのように関係しているのか。イナのプロファイルによれば、パズルに書かれている絵は、各事件の被害者を表している。4話に起こった事件の遺体の切断箇所が正確にパズルに記されていたが、なぜパズルの送り主は、内部情報がわかるのか？　そして、この事件はすでに別の犯人がいることがわかっている中、なぜ自分で殺さなかったのか？　わざと逃したのか？　それとも見て楽しんだのか？　さらに、6話では被害者ド・ユンスの検死結果を待っていたイナにパズルが届きますが、送り主はイナの居場所がなぜわかったのか？

ドンデン返しも待ち受けていそう…伏線回収は？

　個人的に気になるのは、パズルの絵の背景にある“遊園地”の謎。実際に遊園地を見つけたイナでしたが、33年間大きな事故や事件はないが、“迷子はあった”という証言が引っかかります。この場所が被害者、犯人と何か関係があるのか？　今後謎を解く、大きな鍵になりそう。

　また、ド・ユンスの殺害現場に落ちていた古いハンカチが、現場から消えていた謎もまだ解明されていません。誰がハンカチを持っていったのか？　リスクを冒してまで、ハンカチを回収しなければならなかったのか？　後半、各所に張り巡らされた伏線が、どのように回収されていくのか注目です。さらに、今後とてつもないドンデン返しも待ち受けていそう…。考察好きな皆さん、今すぐ視聴してください！

▼配信情報
『ナインパズル』ディズニープラス独占配信中

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ライタープロフィール
Dramawriter Nana
韓国ドラマをこよなく愛するドラマライター。
WEB媒体を中心に、ラジオ、雑誌等で韓ドラ愛を叫ぶ記事執筆中。Xでは推しドラマ愛を暑苦しく配信中。
マニアックで隠れた名作なら任せて下さい。
X：https://twitter.com/Nana_writer76（外部サイト）

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