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【医師に聞く】「男性ホルモンが多い人はハゲる」は本当? 世にはびこる薄毛・抜け毛の“都市伝説”、真偽を専門医が回答
「猫っ毛の人がハゲやすい」は嘘、では遺伝は?
その「変化」についてはストレスが起因するとも言われるが、ストレスを明確に数値化することはできないため、ストレスとの因果関係はあるかわからない。「どこを調べても『ストレスのない生活を』といった記述があります。たしかに、ストレスで血管が収縮し毛根への栄養や酸素がいかなくなる…ということはありますが、エビデンスはまだないのが現状です」
一方、「AGAは遺伝する」というのはある程度の根拠がある。家系に薄毛の人がいる場合は、たしかに注意が必要かもしれないが、どれぐらいの割合で遺伝するかという数値は出ていないという。
植毛すればすべてが解決するわけでもない、AGA治療は早めがおすすめ
「AGAは、頭頂部と額のM字部分から始まることが多いのです。ですから、シャンプーした後にM字部分に多く地肌が見えてきたら、AGAのサインと言えます。あとは抜け毛。1日100本までは正常範囲なのですが、お風呂で20〜30本抜けるようになったら、AGAを疑い始めてもいいでしょう。特に、抜け毛が普段よりも多い日が1ヵ月続けば、早い段階で治療することがおすすめです」
また、通常では見えない頭頂部については、「美容院で勇気を出して聞いてみてください」とのこと。ただし、AGAと栄養失調等による抜け毛、円形脱毛症は別問題であり、その判断は専門医に委ねられる。
このようなセルフチェックで、「もしかしてAGA?」と思ったら、どうしたらよいのか。
「AGA治療は、早めに始めることをおすすめしますね。基本的には塗り薬や飲み薬から始めて、それでダメならメソセラピーといって、注射などで直接有効成分を注入する治療を行います。それでも効果が出ない場合は、植毛を検討していく形になります。ただ植毛は、植毛した箇所以外の部分のAGAが進行した場合、植毛部だけが残って歪な形になってしまう懸念もあります」
実際、深刻に悩み、園山先生の元を訪れる男性は多いという。
「AGA治療には、他の人には話せない悩みを打ち明ける、カウンセリング的要素もあります。『AGAかどうかわからないけど気になる』というご相談も多いので、治療をするか悩んだらまずはお声がけください」
■クリニックフォア(男性AGA治療)(外部サイト)
監修者 圓山 尚(えんやまたかし)
クリニックフォア新橋院院長。金沢医科大学医学部卒業後、日本医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科・皮膚外科・レーザーを中心とした診療を行う。その後、湘南美容クリニックでの勤務を経て、2019年にクリニックフォア新橋院を開院。