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水はダメ? 車のプロが教える「ウォッシャー液」の選び方【専門家監修】
なぜ「水」がダメなのか? ウォッシャー液の効果と種類
【油膜取りタイプ】
フロントガラスに付着した油膜やワックスを除去する効果がある。油膜やワックスは、光の反射や屈折によって視界を悪化させるため、このタイプを使うと視界をよりクリアにすることができる。一方で、このタイプは洗浄成分が強いため、ワイパーゴムや塗装面、フロントガラスに施工された撥水コーティングなどにダメージを与える可能性がある。
【撥水タイプ】
フロントガラスに撥水コーティングを施す効果がある。撥水コーティングは、走行時に水滴を弾き飛ばすことで視界を確保するとともに、汚れや虫などが付着しにくくなるなど、雨天時や高速道路などで有効である。一方で、このタイプは雨が降っていない時に使用し、ワイパーで拭き取れずにフロントガラスやボディに残ったウォッシャー液が乾くと、白い跡が残ってしまう可能性がある。
【超純水(クリア)タイプ】
ウォッシャー液使用時の液跡を残さない特徴がある。精製水(超純水)がベースになっていることから、水道水などに含まれるカルキやカルシウムが限りなく除去されていることや、撥水ウォッシャー液に含まれる撥水剤がないことで、使用後のシミ跡のリスクを回避できる。また、ワイパーゴムや塗装面へのダメージも少ない。一方で洗浄効果は低くなることや、水道水などでの希釈ができないデメリットがある。
【ベーシックタイプ】
先に挙げた3つのタイプの特徴を持たないものの、洗浄効果や凍結防止効果は同様に持っている。一方で、特定の効果に特化していないため、高い性能を求める場合には不向きである。
ここに挙げた4つのタイプのウォッシャー液のうち、超純水タイプは水道水で希釈すると超純水ベースであるメリットがなくなるが、他のタイプの多くの商品は希釈をして使うことができる。希釈をすることで、洗浄効果や各タイプの特徴の効果が薄れることや、凍結温度が上がってしまうデメリットはあるが、ウォッシャー液を節約することができる。
ウォッシャー液の選び方
【車の年式や状態】
古い車や傷んだ車は、洗浄成分やコーティング成分が強いものを選ぶと、さらにダメージを受ける可能性がある。その場合は、超純水タイプのウォッシャー液を選ぶと良いだろう。
【駐車場所や走行シーン】
工場地帯の近くに駐車したり、走行することが多い場合は、フロントガラスに油膜が付着する可能性が高い。その場合は油膜取りタイプのウォッシャー液がおすすめになる。駐車場が屋外の場合は、撥水タイプのウォッシャー液でフロントガラスを撥水コーティングするのも良い。
【予算や使用頻度】
市販のウォッシャー液は、選ぶものによってコスパが良くなることもある。例えば、油膜除去タイプや撥水タイプは、一度使えば効果が持続するものもあり、ウォッシャー液を使う頻度が減り、高価でも割安になる可能性がある。また、純水タイプを除いたウォッシャー液の多くは、パッケージに希釈比率が記載されているため、それも併せて予算や使用頻度に応じて、コスパの良いウォッシャー液を選ぶと良いだろう。
ウォッシャー液は、運転するのに大切な“視界”をクリアにする大事なアイテムです。各メーカーがさまざまな特徴の商品を販売していますので、是非お気に入りの商品を見つけていただきたいです。ご自身でウォッシャー液を補充される際は、「他の商品や違う効果の商品が混ざらないように使い切ってから」「冷却水やオイルなどの他の注入口と間違えない」というところに気を付けてください。
【監修者プロフィール】
カーライフ総合情報サイトMOBILA(モビラ)/オートバックスセブンが運営する「もっとクルマで出かけよう」をテーマにしたカーライフ総合情報サイト。車やカー用品情報だけでなく、ドライブや旅行、アウトドア情報に加え、お出かけ先で役立つ渋滞情報やガソリンスタンド表示ができるMAPサービス、マイカーのメンテナンス管理機能など、カーライフにまつわる情報・機能が満載。「クルマに乗るすべての人に安心とワクワク」を届ける。
■カーライフ総合情報サイトMOBILA:https://mobila-carlife.jp/(外部サイト)
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