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切り株に置かれていたモノは…意外な正体に「でっっっかw」「美味しそう!」の反響
大型きのこ『ヤマドリタケモドキ』、直径30センチを超えるものも
【下田さん】 あのきのこは和名『ヤマドリタケモドキ』と言うきのこになります。大型のきのこですが虫の入りが早く痛み易くなります。先に山へ入られた方が採ったものの、何かしらの理由で置いて行ったのでしょう。柄(軸)の部分は下に潰れていました。大きさはおおよそ20センチぐらいでしたね。
――きのこの“傘”の下にあるはずの柄が見えないことで、「パンケーキ感」が増していました(笑)。この種が20センチ大に成長するのは珍しいでしょうか。
【下田さん】 大型きのこなので、通常でも10〜20センチぐらいになりますが、環境によってもさまざまです。中には30センチを超える時もあります。
――きのこで30センチ! もう別の植物です…この他にも、長野の山中で見つけられた珍しい「きのこ」はありますか。
【下田さん】 私が良く行くフィールドは標高1000から1500メートルの山々になります。ここ数年で名無しのきのこが東北や北海道の図鑑に掲載されている「ツバササクレシメジ」「シロエノクギタケ」と判明しました。標高や気候状況などが東北以北に似ていたんでしょう。
深夜に発光、紫一色…専門家が推す『魅力的なきのこBEST3』
【下田さん】 “きのこ衛生指導員”は、市から委嘱され活動を行います。24年前にはじめて声がかかった当時は最年少でしたが、いつしか最長歴になっていました(笑)。ちなみに、本職は和食レストラン「茶寮 志も多“(しもだ)」の料理人です。
――料理のプロ! それで巨大きのこを見て“パンケーキ”を連想されたんですね(笑)。“きのこ衛生指導員”としては、どのような活動をされていますか。
【下田さん】 きのこ狩りシーズンになると県内各地に「きのこ鑑別相談所」が設置されます。そこに持ち込まれた野生きのこの鑑別相談を行っています。その他には、イベントでの講話やメディア対応をすることもあります。
――きのこ生産量日本一を誇る長野県。そんな同県において、きのこのプロとして頼りにされている下田さんが選ぶ「魅力的なきのこBEST3」を教えてください。
【下田さん】 3位は「ムラサキヤマドリタケ」です。関東ではたくさん発生するきのこですが、長野県北部エリアは出にくく、珍しいですね。名前の通り、美しい紫色が特徴です。2位は「ツキヨタケ」。毒きのこですが、きのこ好きなら一度は観て見たくなる夜光の瞬間を目視することができ、撮影にも成功しました。深夜の山の中、野生動物が此方を睨んでる中での撮影でした。
【下田さん】 1位は有名な毒キノコ、「ベニテングタケ」です。赤い傘に白い斑点で知られていますが、ごく稀に黄色型が発生する事もあります。私のInstagramのアイコンは、この黄色型のベニテンです(笑)。