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「加工レベル!」ケージから出る前・後で違いすぎの老猫、行き倒れ寸前だった猫の衝撃ビフォーアフター

  • ケージの中で可愛らしく鎮座するしぐ爺(写真:ねこけんブログより)

    ケージの中で可愛らしく鎮座するしぐ爺(写真:ねこけんブログより)

 多くの猫たちを保護しているNPO法人『ねこけん』のブログには、様々な猫たちが登場する。なかでも今年、仲間に加わった「しぐれ」(通称しぐ爺)は、まるで達観した人間のような顔立ちが人気の老猫。先日、「しぐ爺」の「ケージから出る前と出た後の変貌ぶり」がアップされると、大きな反響を呼んだ。まるで加工レベルの変わりようを見せた、「しぐ爺」とは?

かわいい顔で「ケージから出して〜」 願い叶うと一転、まさかのお爺顔に

  • 「出れた♪」まだまだ可愛いしぐじい(写真:ねこけんブログより)

    「出れた♪」まだまだ可愛いしぐじい(写真:ねこけんブログより)

 「加工レベル?」と題し、『ねこけん』ブログに綴られた「さて問題です! くりくりとした目の愛らしい猫さん、この子はだれでしょうか?」との問い。添えられた写真には、たしかにまん丸の目をした可愛らしい猫が、ケージの中に鎮座する様子が写っていた。どうも、ケージを開けてもらうのを待っているようで、耳はピンと立ち、口をきゅっと引き結び、前脚はちょこんと揃えられている。どこから見ても、「かわいい!」と言いたくなる出で立ちである。

 ところが、いざケージを開けてもらい、すっかりリラックスした様子で香箱座りをすると、先ほどとは打って変わった地味顔に…。クリっとした目は重たげに閉じられ、上がっていた広角も下がり気味。「ふ〜、やれやれ」とでも言いたげな、達観したお爺さんのような顔立ちの猫こそ、「しぐ爺」だった。この、まるで“別猫”のような変貌ぶりには、お世話するボランティアメンバーもとても驚いたそうだ。

 そんな「しぐ爺」は、『ねこけん』千葉支部のシェルターで暮らす老猫。もともと、千葉支部長が雨の中コンビニに行こうとしていたところ、びしょ濡れで腰が抜けたようになっていた猫を発見。「おいで〜」と呼ぶと、フラフラと寄ってきたところを保護したのだという。

 代表理事・溝上奈緒子氏によると、「今ではふっくらしていますが、当時はガリガリに痩せていて、脱水状態だった」とのこと。あわや行き倒れるところを、幸運にも救われたこのことになる。

動画に「※静止画ではありません」、あまりの動かなさに注意書き

  • 「ふ〜、やれやれ」ケージから出てお爺顔になるしぐ爺(写真:ねこけんブログより)

    「ふ〜、やれやれ」ケージから出てお爺顔になるしぐ爺(写真:ねこけんブログより)

 その後、猫は「しぐれ」という仮名をもらい、普段は「しぐ爺」と呼ばれながら、安心してくつろげる居場所を見つけた。ちなみに、当初は6歳くらいであろうと思われていたが、実は12歳程度であることが発覚。落ち着きすぎた表情は、その年齢ゆえかもしれない。

 そんな「しぐ爺」は、ブログにちらっと登場すると、「あの子は誰?」「かわいい!」と読者から反響が相次いだという。ブログのほかYouTubeにも動画が投稿され、あまりの「動かなさ」から、「※静止画ではありません」と注意書きが付くほどだった。

 動かずじっとしていて、なんとも言えない表情の「しぐ爺」。でもその姿は味わい深く、たまらなくかわいい。また、予想外の鳴き声でも、さらにファンを増やしているようだ。

 溝上代表によると、保護猫を迎えるにも子猫を望む人が多いというが、「高齢猫ならではの可愛らしさもある」という。

 「しぐ爺も腎臓が悪いこともあって、点滴が必要だったりと何かとケアに手はかかります。でも、見てのとおりじっとしてあまり動かないので飼いやすさはありますし、味がある(笑)。可愛いは、子猫だけのものではないと思いますね」

 膝の上にすわり、じっと撫でられている「しぐ爺」の動画からは、まさに年齢を経た猫ならではの落ち着きと可愛らしさがにじみ出る。撫でられて気持ちがいいのか、目を閉じる様子はまるで温泉に浸かったおじいさんのようだ。可愛らしいのは子猫ばかりではない。そんなことを思い出させてくれる「しぐ爺」なのだった。


■NPO法人『ねこけん』(外部サイト)

■『ねこけん』オフィシャルブログ(外部サイト)

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