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(更新: ORICON NEWS

「界王」という名のシャーシャー猫、人馴れしない保護猫を変えた預かりボランティア

  • 人馴れしない界王(写真:ねこけんブログより)

    人馴れしない界王(写真:ねこけんブログより)

 昨今、動物愛護の意識の高まりから、保護猫を家族に迎える人も増えた。とはいえ、もともと外で生きていたり、劣悪な環境にいたりする猫が多く、すぐに家猫になれるとは限らない。そこで重要になるのが、人と暮らすことに慣れさせる“預かりボランティア”だ。芸人のサンシャイン池崎が、テレビやYouTubeでその様子を紹介していることでも知られている。NPO法人『ねこけん』にも、多くの預かりボランティアが協力している。代表理事・溝上奈緒子氏に、人馴れしていない猫「界王」の事例、そして預かりボランティアの大事さを聞いた。

人を寄せ付けないシャーシャーぶり、ママ猫がボランティアの手で仰天チェンジ

  • 近づくとシャーシャーいっていたころ

    近づくとシャーシャーいっていたころ

  • それがこんな風に触れるまでに!(写真:ねこけんブログより)

    それがこんな風に触れるまでに!(写真:ねこけんブログより)

 「界王」というイカツイ名前の付いた猫は、実はれっきとした女の子。黒っぽいサビ柄で、推定3歳9ヵ月。界王が保護されたのは、とあるゴルフ場だったという。広い敷地内で猫が増えてしまい、助けてほしいとの依頼を受け、『ねこけん』で全頭を保護したのだとか。子猫14頭、ママ猫5頭という猫だらけの環境の中で、分け隔てなく子猫の世話を焼いてきた若いママ猫が界王だった。

 そんな界王だが、同時に保護されたママ猫5匹の中でも一番の怖がり。人が近づけばシャーッと威嚇し、手が出ることもある。食いしん坊という可愛い一面もありながら、「寄らば斬る!」というような、人馴れしていないかなり手強い猫だった。

 だが、このように手強い界王の氷の心を溶かす猛者が表れた。それが、以前も保護猫を迎えてくれた家族で、ボランティアとして界王を預かってくれた人だ。『ねこけん』ブログには、「かたくなに閉ざされた猫さんの心『天の岩戸』の扉を開け続ける預かりさん! 名付けて! 天鈿女命(あめのうずめのみこと)預かりさん!」と、驚きと感謝が綴られている。

 「外で暮らしていた保護猫は、まずシェルターに収容され、そのあと預かりボランティアの元で飼い猫になるための修行をすることが多いです。やはり外猫の場合、家での生活音、とくにテレビの音などに馴染みがないので、まずはそれに慣れる必要がある。人と生活することに慣れてから譲渡するのが良いでしょうね」

 界王はまさに、預かりボランティアの元で人と暮らすことを覚え、撫でられ、可愛がられることを覚えた。その顔つきすらも、穏やかに変化しているように見える。このあとは、新たな家族との出会いを待つばかりだ。

人馴れから乳飲み子、医療ケアが必要な猫まで…、欠かせない預かりボランティアの手

  • 表情も柔らかくなった界王(写真:ねこけんブログより)

    表情も柔らかくなった界王(写真:ねこけんブログより)

 保護団体といっても、人員も労力も無限ではない。そんな中で活動に賛同し、協力してくれる預かりボランティアは、とてもありがたい存在だそうだ。また、同じ預かりにしても、その猫のケースによっていろいろな段階があるという。

 「乳飲み子の場合は、ミルク専門のボランティアさんがいます。2、3時間置きにミルクをあげないといけないため、働いている方は難しく、気を遣うことも多い大変なお世話ですね。ほかに、病気やケガ、障害など、ケアが必要な子を引き受けてくれるボランティアさんもいます。自力でおしっこができない猫の圧迫排尿など、医学の知識や技術が必要なこともありますね」

 もちろん、界王のように、人や家に慣らして飼い猫になる準備を手伝うボランティアもいる。サンシャイン池崎が預かりボランティアをする様子を見るとわかるとおり、「もう人と暮らしても大丈夫!」となれば、その猫は新たな家族のもとへ巣立つべく、譲渡会や里親募集サイトに出ていくことになる。

 「預かりボランティアさんは、猫が家族を見つけるためにもとても大事な存在。やってみたいという方がいらっしゃれば、まずはメールでご連絡いただき、そのあと面接や説明をします。また、預かりまでは難しくても、月1回のシェルターのお掃除だけ…という方もいます。ほんの少しのことでも、私たちとしてはとてもありがたいです」

 保護猫は、そのまま放置すれば命を落としたり、逆にどんどん増えて収拾がつかなくなってしまった可能性もある猫たちだ。愛護センターに収容されれば譲渡されることもあるが、殺処分される場合も多い。『ねこけん』のような保護団体は、猫を放置せず、新たな道を作るべく懸命に活動している。世に猫好きは多く、飼育経験のある人も多い。全面的に保護活動に関わることが難しくても、何かしらできることはあるかもしれない。

■NPO法人『ねこけん』(外部サイト)

■『ねこけん』オフィシャルブログ(外部サイト)
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