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(更新: ORICON NEWS

第3回 エンタメ界のヒール役だと思う著名人ランキング

第3回 エンタメ界のヒール役だと思う著名人ランキング

 “ヒール役”とは、ダークヒーローとして振る舞いその場を盛り上げる存在のこと。昨今のバラエティ番組では、緩急をつける役割として重宝されている。だが、テレビやSNSでは時に炎上や批判を浴びることも。ORICON NEWSでは10代〜50代の男女を対象に、現在のエンタメ界における“ヒール役”の適任者を調査。その結果、安田大サーカスの【クロちゃん】が昨年に引き続き1位となった。

テレビ&SNSで繰り返されるクズっぷりに「必要悪」「根っからのヒール」

 1位に輝いたのは『水曜日のダウンタウン(以下、水ダウ)』(TBS系)でもおなじみの【クロちゃん】。世代別で見ても、昨年同様の全世代で1位という誰もが認める生粋のヒール役となった。

 『水ダウ』の恋愛リアリティー企画“MONSTER HOUSE”では参加女性をことごとく口説こうとするなど、常軌を逸したクズっぷりを披露。クロちゃんがアイドルをプロデュースする“MONSTER IDOL”でも、アイドル候補生にちょっかいをかけた。

 同番組への出演は、以前よりも少なくなったように見えるが、登場時のインパクトは強烈。1月19日には「クロちゃん宅に潜伏中」として高橋みなみら芸能人10人がクロちゃん宅に何時間隠れ続けることが出来るのかを実験。イジられて輝くクロちゃんならではの魅力を発揮した。

 また最近も9月1日放送の『じっくり聞いタロウ』(テレビ東京系)で、パチンコにハマって100万円に借金を作って親に泣きついた過去や相方・HIROの救急搬送時の見舞いに「確変中で行けない」と告げたことも明かし、期待を裏切らないクズっぷりを見せた。

 各番組やSNSでクズっぷりを披露しているクロちゃんに「演じている訳ではなく、根っからのヒールであり、それが今の引っ張りだこに繋がっている」(岡山県/20代・男性)、「番組内で悪口を言われているのをよく見るが、それでも本当に嫌われている感はなく、むしろ愛されているように感じるから」(東京都/20代・女性)と、クロちゃんの本質を見ているコメントが多く寄せられている。

 「演出だと思っても、根本的に嫌いになれる人」(愛知県/50代・女性)というストレートな意見も多いが、ツイッターは66.6万フォロワーと、愛情の裏返しか興味を持っているユーザーは多いようだ。

炎上上等で“あえて”正論をぶつけてくる姿勢に好感を持つ層も

  • 今回も2位をキープしたウーマンラッシュアワーの村本大輔(C)ORICON NewS inc.

    今回も2位をキープしたウーマンラッシュアワーの村本大輔(C)ORICON NewS inc.

 2位も昨年と同様に、ウーマンラッシュアワー【村本大輔】がランクイン。毎年の年末恒例の『THE MANZAI2021マスターズ』(フジテレビ系)では、五輪会場の弁当廃棄問題を風刺する流れで「吉本でも最近、いろんな芸人が廃棄されましたよ」とブラックジョークを飛ばして話題に。

 近年は海外進出を目指しており、8月12日の自身のツイッターでは英ロンドンでコメディクラブの公演に出演し「写真撮ろうとか、めっちゃ面白かった、とかインスタ教えて、と声かけてきてくれて、とりあえず…よかった」と上々の反響だったことを報告。

 アンケートでは「ツイッターがよく炎上しているイメージ」といった印象からの声もあるが、「みんなが言いたくても言えないことをしっかり言って批判されているから」(大阪府/30代・男性)、「辛辣なことを言う。賛否あるけど、好感度だけのタレントよりおもしろい」(兵庫県/30代・女性)との意見も見受けられた。それは単純に炎上目的で発言しているわけではなく、彼なりの信念が伝わり好感さえも持たれている、という表れとも言える。

 「あれだけの毒舌吐いて喋りまくるのは一種の才能だと思う。嫌ってる人もいるが私は嫌いではない」(福岡県/50代・女性)という意見のように、漫才に時事ネタを織り込んだり、発言の最後にオチを付けたりとお笑い芸人としての役割も理解している点も“才能”として受け取っている人もいるようだ。

どんなネタでも場所を選ばず忖度なし発言 賛否ありつつTOP3入り

  • ホリエモンこと堀江貴文はランクアップし3位に(C)ORICON NewS inc.

    ホリエモンこと堀江貴文はランクアップし3位に(C)ORICON NewS inc.

 昨年5位だった【堀江貴文(ホリエモン)】が3位にランクイン。30代以上の票を集め、昨年よりランクアップした。実業家として名を成し、現在も高級レストラン「WAGYUMAFIA」、家系ラーメン「堀江家」などのプロデュース等、多方面で活動している。

 テレビ出演は減ったものの、SNSでの発言はネットニュースになるなど話題を集め“バズる男”ぶりは健在。ツイッターフォロワーは356万、YouTubeチャンネル登録数148万と、発言の影響力も大きい。今年公開のYouTube動画『ガーシーが当選して国会議員になるとどうなるのか解説します』、『安倍晋三元首相が銃撃された件についてお話しします』は、それぞれ200万回再生以上を記録している。

 時事問題を舌鋒鋭く独自視点で評論するホリエモンに「自分の考えは全て正しいと思っているような話ぶりで、どこにも忖度せず話すから。でも嫌いではないです」(東京都/40代・女性)、「いわゆる世間の常識とは、合わない人だが、全力で発言しているようには思える」(福岡県/50代・男性)と、忖度しない発言に好感を持つユーザーも多かった。

話題の議員&好きなYouTuber1位、初ランクインは対照的な2人?

 “嫌いな人”と常に背中合わせの“ヒール役”。今年初登場した著名人にはYouTubeで話題となった2人がランクインした。

 まず7位に登場したのは【東谷義和(ガーシー)】。暴露系YouTuberとして“ガーシー砲”がネットで大きな話題を集め、現在はNHK党参議院議員でもある。「動画等での発言で、嫌われ役を演じていると思ったので」(京都府/40代・男性)、「ヒール役というか暴露することで盛り上げてる?のか盛り下げてるのかわからないけどエンタメ的にはヒールだと思う」(東京都/20代・女性)、「人の嫌がりそうな暴露を連発している。何が目的なのだろう」(奈良県/50代・女性)とコメントでは賛否が飛び交った。
  • 江頭2:50が同ランキングに初めてランクインした(C)ORICON NewS inc.

    江頭2:50が同ランキングに初めてランクインした(C)ORICON NewS inc.

 もう1人の初ランクインが、9位の【江頭2:50】。今年2月に発表した「好きなYouTuberランキング」で2連覇した江頭が、同ランキングにも初登場した。ビジュアルイメージと型破りな芸風で賛否を集めるが、近年は“良い人”度の方が高い傾向があり、本人としても今回“ヒール役”として評価されたのはうれしいのでは。

 「不名誉なランキングの常連ですが、本当(根)は良い人物であると思われるから。本当に嫌われているのではなく、『嫌われ役』なのだと思います」(北海道/50代・男性)、「実はいい人なのにテレビでは下ネタを連発。 場の空気を読まないがそれで元気付けられる人も多数いる」(埼玉県/30代・男性)との意見があった。

 ベテラン芸人になれば、良い人とバレてしまうタイミングは多く、これまでの芸風と折り合いをつけることが難しくなってくる。だが、江頭は賛否のバランスが絶妙で「憎めない嫌われ役」という印象で老若男女から支持されている。

 また、TOP10の中には、おめでたい話題のあった芸能人も。先日結婚を報告した【井上裕介(NON STYLE)】は昨年7位からTOP5入りを果たした。結婚に関しても「奇跡的に」と言われてしまうところが“ヒール役”であることを物語っているかのようだ。

 3回目となった同ランキングだが、毎年の順位入れ替えではなく初登場も散見され、単なる炎上常連というわけではなく、“愛すべき嫌われ役”である著名人が並んだ。“悪一色”ではなく、本人の信念なり必要悪としての側面が垣間見られることが、新しい価値観の発見につながるのではないだろうか。
【調査概要】
調査時期:2022年8月19日(金)〜8月23日(火)
調査対象:計1000名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

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