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新垣結衣×山崎貴監督、2度目のタッグで新たな発見が! 『ゴーストブック おばけずかん』対談

新垣結衣(撮影:吉原朱美)(C)ORICON NewS inc.

新垣結衣(撮影:吉原朱美)(C)ORICON NewS inc.

新垣結衣の「無理をしない」スタンス

――子どもたちと対等に接して、一緒に冒険できる瑤子先生がとてもすてきだと思いました。

新垣教師としては新米ですが、大人だからこその弱さをさらけ出して、子どもたちに助けてもらうところもありながら、子どもたちがちゃんと頼れる存在という、とても魅力的な役をいただいたと思っています。

 主人公の少年少女たちを演じる子役たちは本当に気遣い屋さんばかりだったので、“新垣結衣”がいる、というだけで緊張させてしまった部分もあったと思うのですが、私が気負って仲良くなろうとすると、ますます気を遣わせてしまいそうだったので、そこは無理をせず。一樹役の城桧吏くんが子どもたちのグループと大人たちのパイプ役になってくれたので、桧吏くんに頼れるところは頼って、私を頼ってくれることがあったら全力で応えるから、いつでもどうぞ、と両手を広げているような気持ちでいようと心がけていました。

山崎湊役の吉村文香(よしむら・あやか)さんは、映画初出演で、演技も初めてだったんだけど、なかなか僕の要求に応えられなくて落ち込んじゃったことがあったんですね。その時に、新垣さんが「外の空気を吸いに行こうか」と彼女に声をかけて、「私の最初の頃は、もっとひどかったよ」って励ましてくれたのは、本当にありがたかったです。

新垣本当に私の方がひどかったから(笑)。

山崎新垣さんと外でしばらく話した後、戻ってきた時の湊の顔つきが明らかに変わっていました。デビューして、初めてお芝居した時はどんなだったか、そこから始まって、今がある。先に通ってきた人が言うことには、絶対的な説得力があると思うんです。新垣さんが、初めて演技をする子に寄り添っている姿、なんていいもの見れたんだ、と感激していました。

新垣子どもたちをリラックスさせることに関しては、山崎さんの方が何枚も上手だと思います。現場では、よく虫を捕まえていたり、他愛もないおふざけをしたり、積極的にコミュニケーションを取ってらっしゃって。どのキャストより子どもらしく感じられる瞬間もありました。そういう少年性みたいなものを持っている方ですよね。

山崎少年性と言うとすごくいい感じに聞こえますけど、ただ精神年齢が低いだけです(笑)。

新垣『BALLAD』でご一緒した時は、私も20歳前後でまだまだ子どもみたいなものだったので、30歳を過ぎて、今回の現場で改めて気づくことがたくさんありました。山崎監督の作品には、童心が沸き立つようなものがどの作品にもあって、少年少女が主人公の『ゴーストブック おばけずかん』はそれがストレートに出ていますけど、大人向けのシリアスな作品にも、これからの日本や世界で生きていく若い世代の人たちへのメッセージが込められている。『BALLAD』もそうだった…、と新しい発見、気づきがありました。

――「これからの日本や世界で生きていく世代の人たちへのメッセージ」というのは意識されているのですか?

山崎そうですね、作品ごとにいろいろあるのですが、『ゴーストブック おばけずかん』では、原作を読んだ時に、日常に潜むおばけと出会ってしまった時に「でも、大丈夫!」と思える対処法を教えてくれるところにひかれて、僕も「でも、大丈夫!」という言葉を今の子どもたちに言ってあげたい!と素直に思ったんです。情報が足りなくても、多すぎても、不安になることだらけの現代社会で、たいした根拠はないけれど、「でも、大丈夫!」って言ってもらえるだけで、ちょっと安心できると思うんですよね。それだけは、伝えたいと思って、新垣さん演じる瑤子先生に代弁していただきました。「でも、大丈夫! 何とかなってきたんだから」って。

山崎貴監督(撮影:吉原朱美)(C)ORICON NewS inc

山崎貴監督(撮影:吉原朱美)(C)ORICON NewS inc

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