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「お子様ランチにぎりました」“おにぎり”にこだわる駅ナカコンビニ 乗降客数減少でもコロナ前より売上増加なワケ

 コンビニおにぎりの概念を覆すボリュームとアイデアで一躍ヒット商品となった駅ナカコンビニ『NewDays』の「スゴおに」シリーズ。「のり弁にぎりました」や「お子様ランチにぎりました」といったインパクトのある商品に、「おにぎりに“面白い”という感情を持ったのは初めて」「開発者に小学生がいるのでは?」とSNSで話題になることも多い。コンビニ各社が商品開発にしのぎを削るなか、同社が遊び心あふれる発想を次々と実現できる理由を探った。

豚骨ラーメンすらも“にぎります” SNSで大反響

 フィルム式の個包装が生まれたことで、コンビニおにぎりは独自の進化を遂げた。なかでも、駅ナカを中心に展開するコンビニ『NewDays』は、かねてから「おにぎり」が充実していることで知られていた。同社のおにぎりを飛躍的にアップデートさせたのが、昨年6月から販売されている「スゴおに」シリーズだ。「のり弁にぎりました」「お子様ランチにぎりました」「豚骨ラーメンにぎりました」など、人気のメニューのおかず(具材)がおにぎり1個にぎっしり詰め込まれ、ワンハンドで食べられるのがコンセプト。“スゴいおにぎり”を略したその名の通り、見た目のインパクトとボリューム感、ユニークなパッケージは店頭でもひと際存在感を放っている。
 NewDaysを運営するJR東日本クロスステーションリテールカンパニーの商品戦略部・増村卓さんによると、「スゴおに」の開発の背景にはコロナ禍が関係していたという。

「電車の乗降客数が減るなか、NewDaysのお客さまにはそれでも電車を利用せざるを得ない方々が多かった。暗い話題が多いなか、せめて食だけでも『楽しい』『びっくり』といったポジティブな感動体験を提供したいという思いから『スゴおに』シリーズは始まりました」(増村さん)
 その思いはユーザーに届き、SNSでは「スゴおに」がバズることも度々あった。ラインナップも充実し、累計約137万個販売(2022年5月末時点)し、発売からわずか1年でNewDaysの主力商品に躍り出た。

「コロナ禍も収束しつつありますが、JRの乗降客数はまだ完全には復活していません。ところがNewDaysのおにぎりの売り上げは、コロナ前よりも伸びています。この現象は間違いなく『スゴおに』が牽引してくれています」(増村さん)
 NewDaysのおにぎりといえば、具材と海苔の味をマッチさせた「味付海苔おにぎり」シリーズや、厳選した具材を使用した「こだわり黄金」シリーズ、海苔を使わずに玉子などで包んだものや鶏五目おこわといった「直巻きおにぎり」シリーズなど、かねてから豊富なラインナップで知られていた。

「一般のコンビニのおにぎりが自宅やオフィスへの持ち帰り需要がメインであるのに対して、NewDaysのおにぎりは旅行や出張の電車内、なかにはホームで立って召し上がる方もいます。そうした幅広いシーンに対応してバリエーションが広がってきたのが、NewDaysのおにぎりです」(増村さん)

なんでも“にぎればいい”わけではない、失敗を重ね辿り着いた境地

 長らくおにぎりの開発に携わってきたという増村さん。しかし「スゴおに」のアイデアを具現化するには、「これまでの常識を取り払って考える必要がありました」と語る。

「『スゴおに』は具材の種類やボリューム的に、通常のコンビニおにぎりのように機械で自動生産することは不可能。10人前後のスタッフが1つひとつ具材を載せるなどして作っています。大量生産もできないので、大手コンビニチェーンでは商品化が難しいでしょうし、その点でもNewDaysならではのおにぎりだと思っています」(増村さん)
 規格外のボリュームながら、具材をこぼすことなくワンハンドで食べられる、程良いみっしり感はどのような塩梅で調整されているのか。発売から1年で登場したスゴおには37種類。概ね好評を博しながら、なかには売れ悩んだ商品もあった。

「なんでも“にぎればいい”ってもんじゃないなと痛感したのが『ミックスフライ弁当にぎりました』。やはり揚げ物ばかりだと飽きてしまうようです。また、節分に合わせて発売した『鬼に金棒カツ』は、全長15センチのロングカツを売りとしていたのですが、逆に長過ぎて食べづらいといった声をいただきました。一方の『のり弁にぎりました』は、しょうゆ、ソース、タルタルソースといった味のバラエティ感が好評でした。同じような味が続くと飽きてしまい、リピートしてもらいにくい。味の変化が大切だということを再認識しました。新商品の開発は試行錯誤の連続ですが、通常のおにぎり商品の常識にとらわれず思考のネジを外して考えられるのが楽しいですね」(増村さん)

ボリューム感ゆえに男性ユーザーに偏りが…今後は女性ユーザーに訴求した商品も登場

 発売から1年ですっかり人気商品となった「スゴおに」シリーズ。しかしそのボリューム感ゆえ、メインユーザーは男性に偏っていた。そこで2年目の挑戦として登場したのが、女性ユーザーに訴求した「至福のスゴおに」シリーズ。サイズはコンパクトながら「生ハム&チーズ」や「明太海苔チーズマヨ」など、具材の彩りにこだわり、“スゴい=(見た目が)可愛い”という意味合いを込めたラインナップだ。

「女性も食べやすいように、ご飯の量も商品によっては100グラム以下と、少なめにしました。『生ハム&チーズ』はワインと一緒に、『サバ明太』は日本酒に合います。これまでの『スゴおに』とは違った楽しみ方ができる商品で、より幅広い層に届けたいと思っています」
 包装もこれまでとは異なるプラスチックケース入りで、バッグに入れたときにつぶれない配慮がなされている。

「プラ削減が叫ばれる昨今、NewDaysもコーヒーのプラ蓋をやめたり、おにぎりの包装にもバイオマスフィルムを採用するなどしてきました。そうした取り組みに逆行するプラケースはいかがなものか? という議論も確かにありました。ただ上部にたっぷり具材を載せる仕様を取るにあたって、まずはこの形態で発売することにしました。今後は包装も含めて、『スゴおに』をさらに進化させていきたいと考えています」(増村さん)

(文/児玉澄子)
◆『NewDays』オフィシャルサイト(外部サイト)
◆『NewDays』商品情報(外部サイト)

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