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(更新: ORICON NEWS

萌子さんのおかげで、自分のいいところに気が付けた。画家・杉田陽平の愛に満たされている“今”【前編・バチェラー連載】

 『バチェロレッテ・ジャパン』参加時、圧倒的に異質なキャラクターと、愛のある名言の連発により、視聴者の記憶に根強く残っている“杉ちゃん”こと杉田陽平氏。あの旅から2年、彼はアートの世界で、今も変わらず活躍している。

 恋愛リアリティーショーは、正直視聴者には、どこまで真実なのかは分からない。どこまでが本音で、どこまでがバラエティーなのか。彼は萌子さんのことをどう思っていたのか。あの旅で何を感じたのか。

 バチェラーシリーズ参加者の今について追求する本連載。第一弾で取材した杉田氏は、恋愛とアート、そして人生観の深いところまで語ってくれ、急きょ前後編の2本立てに。

 本気で美術史に刻まれようと生きる画家・杉田陽平の言葉からは、一般人とはかけ離れた覚悟や物事の捉え方を感じた。

──早速込み入った質問ですが、萌子さんのこと、本当に好きでしたか?

杉田あぁ、好きでした、はい。

──恋をしていた?

杉田はい、してたと思います。

──今まで、過去好きになった女性の中で一番好きでしたか?

杉田うん。一番好きだと思いますよ。

──ちなみに、二番目に好きだなと思った女性ってどんな方ですか。元カノさん?

杉田あぁ〜、そうですね、元カノですかね。

──杉田さんの過去の恋愛話ってどこにも出ていないので、ぜひお聞きしたく。

杉田(笑)。まともな恋愛をしてないと思いますけどね。ろくでもない恋愛ばっかりしている。……あ、そんなことないか。

──恋として成立していないということですか? それとも、付き合い方的にろくでもなかった?

杉田えぇ、あ、ダメだな。こんな変なこと言っちゃだめだ。

──教えてください(笑)。

杉田(笑)。でも、プライオリティーというか、仕事、恋愛、夢、趣味とか、ジャンルの優先順位があるじゃないですか。で、“恋愛”は、3、4つ目だったんですよ。だったというか、今もちょっとそういうところあるかもしれないですけど、最優先じゃないわけですよね。ということは、仕事忙しかったりとか、他の趣味が忙しかったりとかしたら、向き合う時間が少ないわけですよね。

──恋愛と?

杉田そう。恋愛や好きな人に向き合うとか。なので、じっくりそのことだけ考えるという時間が持てずにいましたよね。で、あの旅っていうのは、日常から離れて、あの旅で起こるシチュエーションにだけ向き合うわけですよね。。

ということは、その間は他のことをいっさい考えずに、そのことだけ。「自分ってどっから生まれてきて、どこに向かっているんだろうな」とか、「自分にとって一番重要なことはなんだろうな」とか、「そもそもなんで、仕事なりなんなりを頑張っているのかな」「誰のために?」とか、向き合う時間って少なかったんですよね。で、それを向き合えたっていうのが旅なわけですよね。

──恋愛以外の、そういう部分にも向き合えたというでしょうか?
杉田そうですね。全然別というわけじゃなくて、どういう人と生きてたら自分は幸せかっていう。自分が仕事で失敗したときも、お金持ちじゃなくなったとしても好きかどうかってすごく重要なわけですよね。どんな時も味方でいてくれるってことは、“関係がある”ということじゃないですか。

なので、お相手のことを思う時に、僕が展覧会なんかをしたときに、好きな人や付き合っている人がいたとしたら、その人はどう僕の仕事と向きあってくれるだろうか、とか。うまくいかないときにどのように思ってくれるだろうか、とか想像して、この人は本当にすてきだな、と思ってどんどん深くなっていくわけだから、考えざるを得ないじゃないですか。

杉田陽平個展『曇り空の中に、どこまでも鮮やかな色を探して』より(C)ORICON NewS inc.

杉田陽平個展『曇り空の中に、どこまでも鮮やかな色を探して』より(C)ORICON NewS inc.

──えぇ、ありますよね?(他のスタッフと相槌)

杉田まあまあ、そらありますよね。アートとかって、犠牲がすごいデカくって。不確定要素がすごいデカい。評価されるかされないか、時代や景気に左右されたりとかがすごいあるんで、本当にアートと向き合って世界とろう、美術史に刻まれようと思うんだったら、捨てないとダメなことすごい多いんですよ。世間体とか安定とかそうなんですよね。

自分こう見えて本気でやっているので、捨ててきたわけなんですよ。で、元カノに振られるかたちで、ぽっかり穴があいている状況で、正月に実家に帰ったら、甥っ子が寝転んでいるわけですよね。一緒に時間を過ごして「すごくすてきだな、偉大だな」と思ったわけですよ。何気ないことが尊いなと。今でそういうのは気にしないふりをしていた。だけど、好きな人がいて、家族がいて、子どものために頑張っていたりとかする姿や、子供の成長見守るとかってすごいすてきなことじゃないですか。

それが、自分の夢とかアートのために、割とサブにまわっていたというのがあったわけですよね。なので、旅してた時は36歳とかだったんですけど、忘れ物取りにいくじゃないですけど、しっかり自分と向き合うためにも、旅に参加しようかなと思ったし。それで自分の色んないいところに気づかせてくれたのも、その方だったし。
──“その方”というのは……。

杉田ああ、その方っていうのは、これ出していいのかな(笑)。出していいんですか(笑)?だから、その時の旅だったら萌子さんですよね。萌子さんが、自分とは何ぞやっていうのに気付かせてくれたっていうのが、すごくすてきなところですよね。

──お名前、出していいに決まっているじゃないですか! すごく好きだったっていうことですよね。好きというか、神みたいな。女神? アートで言うとミューズ?
杉田ま、まあそうですね。ミューズ、うーん(笑)。……怖いですね。煽られて変なこと言っちゃいそうでねぇ。理性保たないと。でも、ずっと引きずっているわけじゃないので、その時はすごく大好きで、っていうことなので。

──次の恋愛に踏み切るまでに、どのくらい時間かかりましたか?

杉田まだ踏み切れていませんけど(笑)?

──ないんですね。

杉田ないです、ないです。もうなんか、ねえ。

──でも、『バチェロレッテ・ジャパン』に参加した後は正直かなりモテませんか?
杉田ずっとモテてますけど? 一応(笑) ご覧の通りですけど(笑)?

──失礼しました(笑) 中高生くらいの時期って、モテてましたか?

杉田いやいや、それはないですよ。あの時をきっかけに急進というか。それまでは全然モテてないですよ。マッチングアプリやっても全然会えなかったりとか。チョコレートとかも貰ってない。

──急激に多くの女性から連絡が来るようになり、その中から恋愛を始めてみたりは?

杉田もう、その次元ではないんですよ。言ったら、僕が要(かなめ)なわけですよ。僕の言動一つで、インスタグラムでもDMが来るわけじゃないですか。「会いたい」とか「何かあげたい」とか。タレントさんみたいな人もいますよ、すごいビックリする人も。だけど、そういうのになびいたりとか、ふわっと浮ついたことしたら、結局信頼が落ちちゃうじゃないですか。

今、僕がこう展覧会をして、普段アートに興味ない人も行ってみようかなって思ったりとか、作品買ったことなかったけども、高いかもしれないけど買ってみようかな、という人が急激に増えているわけですよね。
それは、要するに僕が一種のきっかけとなって、「こんな人がアート業界にいるんだったらちょっとのぞいてみようかな」という人が足を運んでくれたりとか。初対面で目を見て喋ってくれないし、全然堂々としてないし、頼りなさげに見える男性がいたとしても、もしかしたらずっと付き合っていくうちに味が出てくるかもしれないし、信念が強いかもしれないし、男らしい部分があったりするかもしれないし、というような可能性があるかもしれないから、垣間見てみようというムードになりつつあるわけじゃないですか。

杉田陽平個展『曇り空の中に、どこまでも鮮やかな色を探して』より(C)ORICON NewS inc.

杉田陽平個展『曇り空の中に、どこまでも鮮やかな色を探して』より(C)ORICON NewS inc.

だから、僕がちょっと女の子と軽はずみなことをしたら、ガッカリさせちゃう。あの旅のことも嘘になっちゃうじゃないですか。そんなことをしたくない。正直なことを言えば、可愛い子から連絡が来たらすごいすてきだなと思ったりするし、お友だちになれたらうれしいなと思いますよ。だけど、それはぐっとこらえて。興味はもちろんあるけど、等身大ですよね。それだけですよね。

──ある種、それも先ほど言っていたように“犠牲”にしている部分にもなるんでしょうか? このお仕事をしていなかったら、楽しそうだから連絡を返したいじゃないですか。

杉田うーん。だけど、得たものが多すぎて、そんなことはもうミジンコみたいなものなんで、犠牲は無いに等しいですよ。だって、今日の取材もそうだけど、普通だったらありえないようなことが毎日起きていて、自分のこと知らない人がなんか可能性を感じて、なんか魅力があるのかもしれないなと思って声をかけてくれたり近寄ってくれたりするわけですよね。

今までなんてずっと無視されていて、ずっと誤解されたりして。誤解もないのかもしれないけど、興味持たれなかったのに、今は多くの人が耳を傾けてくれているわけじゃないですか。フォロワーだって2000人くらいしかいなったのが、今15万人とかそんなになっているわけじゃないですか。みんなが僕のことを好きとは思わないけど、耳を傾けて目を澄ましてくれてるのは、ありがたいこと。今もそうですけど、自分はくすぶっている時間が長かったので、そのありがたみが。

でも、辛抱強く腐らず続けてきたっていうのがあるから、やっぱりそれをちょっとした一瞬のときめきとかで台無しにしちゃったりとか、裏切る行為というのはしたくないので、意思はすごく固いですね。

──愛に満たされているんですね。

杉田あぁ、そうですね。それはあると思います。やっぱり悲しませたくないですからね。「こいつに注目してよかった」「この作品買っておいてよかった」って思わせたいし「足運んでよかった」って思って欲しいんで、それが強いですね。

──今、杉田さんの中ではファンが一番大事ですか?

杉田まあ、自分と同じですね。自分も大切にしないとダメなので。自分とファンが大事ですね。その2つです。

──恋人っていうのは、現在どの位置なんでしょう?

杉田それはちょっと悲しい(質問)かもしれないですね。でも、向き合う時間がないんですよ。デートする時間も、メールとかLINEとかそういう、愛を紡ぐ時間というか……皮肉なことですよね(笑)。今度は時間がなくって。一生のパートナーを見つけるわけだから、じっくり向き合わないと。じっくり好きになっていきたいし。……今はみんなが恋人なんで(笑)。

 後編は2月26日公開。

(取材・文:佐々木笑)

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