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「ここまでになるとは…」500円の“吉野家”ガチャに本家も絶賛、「本物より高い」ミニチュアに込めたこだわり

 1983年に発売された「キン肉マン消しゴム」、いわゆる「キン消し」の大ヒットから約40年。現在“第4次ブーム”に突入したと言われる「カプセルトイ」だが、最近発売された「吉野家」のカプセルトイが「本物よりも高い」と話題に。しかしその完成度に感嘆するファンの声も寄せられている。開発を行ったのは大人向けカプセルトイメーカーの「ケンエレファント」。「吉野家」以外にも「ゴールドジム」や「ビクター」の昭和家電などのカプセルトイを生み出している。他企業の商品をミニチュア化する際のこだわりや苦労、近年の大人のカプセルトイブームの背景についても聞いた。

“割りばし”までこだわり、吉野家も驚きのクオリティーに「ここまでになるとは思わなかった」


――貴社の吉野家のミニチュアガチャ商品が、SNSで大きな話題になりましたが、反響はいかがでしたか。
幅広い層の年代の方から、お褒めの言葉をたくさんいただいており、予想以上の反響に驚いています。吉野家さんのブランド力の強さをあらためて実感しました。購入してくださった方が、SNSに写真や「買ったよ〜」というコメントをUPしてくださったりしていて嬉しいです。

――本商品はどのようなきっかけで生まれたものなのでしょうか。
弊社が発売しているミニチュアフィギュアをご覧になられた吉野家さんからお声かけいただき、企画が立ち上がりました。出来上がった商品を見て、吉野家さんが「ここまでになるとは思わなかった」と言ってくれたのは嬉しかったですね。

――「吉野家」のミニチュアを再現するにあたり、苦労した点・こだわった点を教えてください。
吉野家さんから丼(どんぶり)や、食品の色味についてご要望をいただきましたので、ご期待にお応えできるよう頑張りました。丼は平面にプリントするのではなく、曲面に多色のプリントするため、プリント用のデータの調整が難しかったです。3〜4回ほどプリント用データの調整をするなど苦労がありましたが、きれいに出来上がったと思っています。

また、「テイクアウトセット」に付属するパーツの「生姜」「七味」「割りばし」は、いわゆるメインとなるものではないのですが、こういった細かいパーツも妥協したくなかったので、極限まで実物らしさがでるようこだわりました。特に「割りばし」がお気に入りですね。

500円のガチャに「高い」の声も徐々に少なく…「値段に見合う価値を感じてくれた」


――「牛丼より高い」と驚きの声もありましたが、そのことは制作時にも話題に上がったのでしょうか。

特に上がることはなかったですね(笑)。本物の食品とは異なるもの(ミニチュアフィギュア)ですので、本物の値段と異なることについては違和感がありませんでした。「牛丼より高い」という声については、吉野家さんの素敵な丼をご自宅に飾っておけるし…ということでご納得いただけたら…。

――本商品に限らず、貴社のミニチュアコレクションは300円〜500円の商品がほとんどですが、少々高額に感じる方もいるのではないでしょうか。

「高い」という声をいただくこともありますし、SNSで「500円でこれだけ作れるってすごい」と言ってくださる方もいらっしゃいます。最近は、段々弊社商品のこだわりやクオリティーを認知していただけてきていて、いまはミニチュアフィギュアを発売しだした当時ほど「高い」と言われる機会は減ったように思います。値段に見合うだけの価値を感じていただけているのかな、と前向きに捉えていますので、引き続き企画・開発に努めたいです。
――「吉野家」以外にも、「ゴールドジム」や「地元アイス」「お酒」など、普通では見られないような、様々なジャンルの商品をミニチュア化されているのはなぜですか。

将来的に「世界中のありとあらゆるものを小さくして博物館を作りたい」という目標があり、長く愛されている文化やプロダクトを中心とした様々なジャンルの商品を、コレクションとして手元に置いてもらえるようなミニチュアフィギュアを開発しています。ライセンス使用許諾を得て、公式のミニチュアフィギュアを開発することを指針としていますので、知っているものが小さくなった「驚き」や「かわいさ」をお届けできたらと思っています。

――他の企業の商品をミニチュア化する際に気を付けていることはございますか。

パッと見た時に「あっ、あの商品だ!」と、わかってもらえるかどうか、とても気を配っています。ミニチュアフィギュアを見た時に「かわいい」「すごい」と感じてもらえているのは、実際の商品をご存知だからだと思っています。だからこそ、初見で驚いてもらえるように、パッと見たときの仕上がりというのには気をつけています。また、モチーフにしている商品の「企業ロゴ」はとても大事なものなので、きれいに再現できているかどうかも気をつけています。

また、商品と一緒に、解説書を同梱しているのですが、実際の商品がいつどのような場所で使われているものなのかや、トリビアなどを載せて商品について訴求することで、よりその商品について深く知ってもらえるように…と、マメ知識的な部分も盛り込めるようにこだわっています。

自身の思い出が「ミニチュア」化 子どもの頃夢中だった世代が企画側に

――昔は、カプセルトイやミニチュアといえば、子どものおもちゃだったはずですが、現在では大人のための作品も多く存在します。それらが大人向けになってきた背景や理由などは何だと思われますか。
もともと子どもの頃にカプセルトイを購入していた世代が企画・開発する立場になっていて、そういった人たちが作っているというのと、自分たちが「いいな」と思ったものを作りたいと思った時に、ターゲットが大人になっているという背景があると思います。

――大人のためのミニチュア作品の傾向や特徴とはどんなものなのでしょうか。

お客様自身の思い出に残っているテーマ・商品が心に刺さるのだと思います。最近だと「ビクター ヒストリカル ミニチュアコレクション」を発売したのですが、ミニチュアフィギュア化の発表時や告知の際に、SNSやメールで、商品に関する思い出話を教えていただけることがあり、とてもうれしく感じています。

――今後はどのような商品を作っていきたいですか。

今までに無いジャンルのものを作ったり、「コンプリートしたい」と思っていただけるようなシリーズ・商品を開発していきたいですね。開発面では、「これがこんな風に作れるんだ!」というような驚きも盛り込んでいきたいです。時々、お客様から「ここまでやるの??」と言っていただくこともあるのですが、“いま出来ること”を毎商品ごとに更新していって、いい意味で裏切っていきたいです。

1回もカプセルトイを回したことがない方が、「回したいな」と思ってくれるような、そしてライセンスの使用許諾をくださった企業様も喜んでくれるような楽しい商品を作っていって、カプセルトイファンとミニチュア化したブランド様のどちらのファンにも楽しんでいただける商品作りをしていきたいです。

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