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(更新: ORICON NEWS

『コップのフチ子』名物広報“シキ子”さんに突撃取材! 奇譚クラブのガチャガチャはなぜ人気?

 『コップのフチ子』など人気カプセルトイを発売する奇譚クラブが、10周年を迎えた。大人が楽しめるカプセルトイを多数企画・販売し、多くのヒットを生んできた同社。現在、渋谷パルコで10周年展を開催中、公式カタログブック『奇譚クラブ本〜コップのフチ子と愉快な仲間たち〜』も好評で、大人のカプセルトイ市場を切りひらいた気鋭のカプセルトイメーカーのこだわりを存分に感じられる内容となっている。なぜ奇譚クラブのカプセルトイは人々の心をつかんで離さないのか? 名物広報で、“コップのシキ子さん”としてもしられるしきせいた氏にインタビューをおこなった。

スタッフはみんなガチャガチャが大好き!

  • 『奇譚クラブ 10周年展』に潜入。案内してくれるしきせいたさん

    『奇譚クラブ 10周年展』に潜入。案内してくれるしきせいたさん

――奇譚クラブ10周年展、客層はどんな感じですか?
しきせいた 比率で言うと、3分の2が女性ですね。一番多いのは20〜30代ですけど、子どもから60代の方まで、幅広い印象です。今回の展示に関しては、子どもは来ないかなと思ってたんですけど。当社の商品って対象年齢が15歳以上で、大人向けに作っているので、展示ケースも高めに設定しているんですよ。子どもが見ると全然見えないんですけど、お母さんがずっと抱っこしてみてくれています。ちょっと申し訳ないなとも思いますけど……(笑)。初日に紙袋の中に3万円分の100円玉を持ってきてガチャガチャを回して下さった方もいて、空になってました。嬉しいですね。

――もともと子ども向けだったカプセルトイを、大人向けにしたのはどんな意図があったのでしょう。
しき 理由としては単純で、ガチャガチャってやはり子ども向けっていう概念が強いんですけど、今は少子化時代ということで子どもも減っているし、お金を持っているのは大人で、子どもの頃に欲しくても買えなかったというフラストレーションを抱えている方も多いと思うので、大人向けの市場ってあるんじゃないかな、と考えたんです。実際にこの展覧会でも、大人の方がビックリするほどまわしてくれてるので、すごいなって思いますね。価格帯は200〜500円程度ですけど、だいたい1回につき2000〜3000円はまわしてくれますから。

――奇譚クラブのなりたちについて教えてください。
しき もともと別のガチャガチャの会社に10年間くらいいたスタッフで立ち上げた会社なんです。全然堅い感じではなく、社長が子どもの頃からガチャガチャが大好きだったんですよ。

――スタッフさんってそんなに多くないんですよね?
しき 12名です。恵比寿に一軒家を二つ借りていて、おしゃれだねって言われるんですけど、賃貸なので普通に家賃を月々お支払いしてます(笑)。もともと社長が「緑があるところがいい」って言ってたんですよ。今の事務所には庭があるので、環境的には静かでいいところです。
  • 入口付近で撮影スポットを発見!

    入口付近で撮影スポットを発見!

――自然があるところのほうが新しいものが生まれやすいとか?
しき そんなことはないんですけど、会社っていう感じはしないので、リラックスはできるかもしれませんね。それが何かを生んでるかって言われると、定かではないですけど(笑)。二棟あるうち、ひとつはオフィスで、隣は打ち合わせや飲み会をするスペースになっています。ことあるごとに飲み会やってます(笑)。

――そういうコミュニケーションがクリエイティブにつながってたりするんじゃないですか?
しき 飲みの席だと、けっこうみんないろいろ話すじゃないですか。それを月に1回はやる、って決めてるんです。毎月全員参加で、担当がまわってくるんですけど、自分の行きたいお店をプレゼンして、みんなで行くっていう。事務所でバーベキューでもいいですし、恵比寿の好きな居酒屋行きたいでもいいんですけど、そこで最近ハマっているものとか、たわいもない話をします(笑)。

――そういうところから新しいものが出てくるわけですね。
しき 出てる……? とは思います(笑)。

企画会議は「絵+名前」だけでみんなが笑えるかが勝負

  • 奇譚クラブ、歴代のガチャガチャがずらり

    奇譚クラブ、歴代のガチャガチャがずらり

――基本的にひとつの商品が世に出るまで、どういった手順があるんですか?
しき まずは企画会議なんですけど、それも月に1回しかなくて。普通の企画書ってターゲットとか、今このキャラクターがといったマーケティングとかが記載されてると思うんですけど、うちは基本的に紙ペラ1枚で、絵と名前だけ。それで、みんなが笑ったらOKっていう。一瞬の判断、3秒くらいで決まっちゃう。それでみんなが面白いってなったら、GOという。

――確かにガチャガチャって並んでるときにぱっと目を引くと回したくなりますもんね。
しき その感覚と一緒です。悩んだらみんな買わないから。力説しても絶対Goにならない。今何が流行ってるからっていうのは、逆に疎いですね。

――本当に普段の生活で思いついたことなんですね。あのタイヤとか……
しき そうですね。「校庭に半分埋まってるタイヤ」とか、きっと学校の思い出話から誕生したかもしれませんね。あとはこのイラストレーターの方好き、この絵いいね、じゃあ立体作ってみたら?みたいに、すごいライトな感じから始まったりもします。
  • 初代『コップのフチ子』を発見!

    初代『コップのフチ子』を発見!

――『コップのフチ子』さんもそういうところから生まれたんでしょうか。
しき そうですね。うちは毎月、新商品を5つ出しているのですが、ひとつの商品に莫大な広告費を投じてPRとかは、小さい会社なので到底できないんです。もちろんフチ子さんも毎月の1商品でしかなくて。でも、フチ子さんが発売されたときって、ちょうどFacebookとか新しいSNSがグングン流行り始めたころだったんですけど、「このランチ美味しかったぁ♪」みたいなノリでフチ子さんの写真を上げてくれたっていうのが発端だったので、うまくSNSの波に乗れたような気がします。「SNSのフチに乗れたな」という感じです(笑)。うちからは公式のSNSでちょこっと発信してたぐらいで、その他の広報活動はファンの方が自発的にやってくれていて、基本的に広告塔はお客様なんです。その他の商品でも同じで、「土下座ストラップ」とかも、SNSのネタになることが非常に多いんです。おさんぽカエル、くいとめるニャーとか。SNS、さまさまです(笑)!

――さっきの企画段階の「笑ったらOK」じゃないですけど、パッと見てネタになるんでしょうね。
しき しかもそれが200円で買えるってなると、超安いなって。遊び方もいろいろできるんですよ。別にコップのフチじゃなくて、職場のパソコンのフチとかに潜ませても話のネタになるかと。

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