ORICON NEWS
40年以上続く「顔文字」文化、絵文字やスタンプが増えた現代における存在意義とは
「Japanese Emotions」と称される日本独自の進化を遂げた顔文字
近年、チャットアプリやSNSが活発化し、スマホによるテキストコミュニケーションが更に増えております。今年の漢字や流行語など、様々な今年一年を表すものはいくつかありますが、感情表現の一つである顔文字にも、同じように今年を表すものがあるのではと思い、皆様に楽しんでもらえるならと、実施しております。
――昨年2020年の顔文字大賞は「ぴえん」でしたが、近年流行している顔文字は一体どのような傾向があるのでしょうか。
明るいニュースよりも、暗いニュースが先行しているように見える世の中ですが、そのような中でも前向きな「頑張ろう」という感情表現の顔文字が多用されている印象です。オリンピックもあってか、応援する顔文字、喜ぶ顔文字も増えてきております。顔文字は「嬉しい」という意味があるものに、横に「ファイト」と一言つくだけで、応援の顔文字にもなるなど汎用性があることも特徴です。今年の顔文字もどんなものが来るか今から楽しみです。
――多くのSNSでスタンプ機能が多様化する中で、「顔文字大賞」や、ジャンルごとで分けられた「顔文字辞典」など、顔文字を大きく取り上げている理由は何でしょうか。
テキストによるコミュニケーションがなくならない限り、感情表現方法である「顔文字」の必要性はあり続けると考えております。「あの顔文字ってどんな意味なんだろう」、「今みんなはどんな顔文字を使っているんだろう」と、“顔文字を選ぶ”ユーザーと“顔文字を提案する”『Simeji』のインタラクティブなコミュニケーションが、より活性化できればと思っております。
――スタンプとは異なる、現代の顔文字の存在意義・役割とは何だと思われますか。
先にも軽く触れさせていただきましたが、日本語のコミュニケーションの特徴は同じ意味合いの言葉でも度合いが違う場合がある点です。そのわずかな違いを表すことのできる「顔文字」は様々なバリエーションで発展し、「Japanese Emotions」と言われるほどのものとなっています。