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無香料にこだわる「直ヌリ制汗剤」のパイオニア CMは打たず“口コミ”だけでトップシェアに

 夏になると気になる自分のニオイ。特にワキからのニオイを気にする人は多く、このシーズンになると制汗剤を使い始める人も多いのでは。この制汗剤市場に変化が起きているようだ。以前はスプレータイプが主流であったが、昨今は直接肌に塗る「直(ジカ)ヌリ」商品が増えている。シービックは「直ヌリ」タイプの制汗剤を1999年に発売し、日本に広め現在トップシェアを誇る。「悩みを持つユーザーの生活の一部になる商品」と自社商品について語るU&Iマーケティング本部・山口絵里さんに聞いた。

ローマ時代から愛用されていた“世界最古の制汗剤”を日本へ

――「直ヌリ」タイプの制汗デオドラントシリーズとして幅広く展開をされていますが、商品発売のきっかけは?

山口さん弊社社長がヨーロッパを訪れた際に、天然の“アルム石(ミョウバン)”に出会ったことがきっかけになります。ミョウバンは、古くはローマ時代からヨーロッパを中心とした世界各地で愛用されている、“世界最古の制汗デオドラント”だと言われています。

――1999年にシリーズ最初の製品として『クリスタルストーン』を発売します。改めてどんな商品か教えてください。

山口さんミョウバンを水にぬらして肌に塗ると、収れん効果で汗をおさえつつ、ニオイも中和されるんです。日本女性のワキにフィットするサイズや丸みを帯びた形状にしたり、石を直接握って使用するので、持ち手となるゴム製のキャップを付けたりと商品化するために様々な工夫を施しました。

――ミョウバンと言えば、日本では漬物やアク抜きなど主に料理に使われることが多い印象ですが、なぜ制汗の役割ができるのでしょうか。

山口さんミョウバンには3つの作用があります。ひとつは毛穴を引き締めて汗を抑える作用。2つ目は、抗菌作用。最後はアルカリ性の汗の臭いを酸性のミョウバンによって中和させ、汗を抑える作用です。

――発売当時はスプレータイプが主流だったと思いますが、『クリスタルストーン』の反響はいかがでしたか?

山口さん「直ヌリ」タイプ自体の認知度が低く、発売から数年はなかなか売れませんでした。しかし、2006年に化粧品口コミサイト『@cosme』の年間ベストコスメ大賞でベストボディケア3位に選ばれたんです。その頃より、ネットで口コミを見て商品を選ぶという女性の意識が高まったことで、徐々に売れ行きにも影響していきました。

――実際に使用した声が広がり、商品を知ってもらえる機会が増えたんですね。認知向上という点では、テレビCMも効果的かと思いますが…。

山口さんかつてテレビCMは一度試みたこともありましたが、『クリスタルストーン』をはじめとした「デオナチュレ」シリーズに関しては、売れ行きに左右しなかったんです。また、「テレビでワキのニオイの話題に触れられるのはつらい」という、深刻にニオイに悩むユーザーの声があることに気づき、CMはやめました。

徹底的に消費者の声を聞く「ごまかさず根本から悩みを取り除いてあげたい」

――今では「デオナチュレ」シリーズの『ソフトストーンW』が制汗剤市場でかなりのシェアを占めていますね。売上増につながったきっかけはどこにあると思いますか。

山口さん『クリスタルストーン』は、水に濡らしてから使う点が、「忙しい朝には面倒」という課題がありました。そこで、適度な硬さの油性基剤に、焼ミョウバンを配合し、水に濡らさず直ヌリできる『ソフトストーン』(2003年)を発売しました。その後、2007年に焼ミョウバンを2倍配合した『ソフトストーンW』を発売すると、女性直ヌリ制汗剤市場でシェアNo.1となり、今日まで7年連続で維持しています。

――ユーザーの悩みや、使用者の声に耳を傾け続けた「デオナチュレ」シリーズですが、改めて、商品開発でこだわっている点を教えてください。

山口さん主力スティック、クリーム共に一番のこだわりは、「防臭効果」です。また、毎日使い続けるものなので、つけ心地にもこだわっています。昨年は、有効成分「焼ミョウバン」を微細化して配合することにより防臭効果アップさせるとともに、皮脂吸着複合パウダーを新たに配合し、ニオイ原因にもなるベタついた皮脂を吸着し、肌のさらさら感が続くように改良を行ないました。

――ユーザーの反響はいかがですか?

山口さんお客様からは「一日中ニオイを気にせず快適に過ごせる」という防臭力に対する声のほか、「いかにも塗っている感がないので快適」「すぐに服を来ることができて忙しい朝に便利」など、評価の声が届いています。

――他社と比較して“無香料”の製品が多いですが、その理由を教えてください。

山口さん商品開発の際には、「お客様の悩みを解決する商品を作りたい」という想いを強く持って取り組んでいます。そのため、香りをつけてニオイをごまかすのではなく、ニオイを元から抑えられる商品を作りたいと考えています。また、ニオイに悩むお客様からは「香料と自分のニオイが混ざることが不安」と感じる方も多くいらっしゃいます。そのようなお客様をターゲットとしているので、香料を添加せずに商品を作っています。

男性のニオイへの意識も変化 どんな悩みも緩和できる商品づくりを

――長年、制汗剤を販売されていますが、市場の変化で感じることはありますか?

山口さん2008年と比較すると、男性制汗剤市場は約1.7倍に拡大しており、意識の高まりが経年で見えています。中でも「直ヌリ」商品が伸長していて、2017年にはスプレー型を超え、現在でもトレンドは続いています。また、コロナ禍で在宅ワークが浸透し、自宅で家族と過ごす時間が増えたことで、同居女性による制汗剤の使用推薦や代理購買も進んでいようです。

――これまでに印象に残っている商品はありますか?

山口さん2020年3月に『男ソフトストーンW ノンメントール処方』を発売しました。市場で、メントール無配合を訴求している唯一の商品です。制汗剤特有のひんやり感や香りが苦手な方に向けて、安心して使っていただけるようにローンチしました。秋冬シーズンに制汗剤を購入していなかった層も獲得でき、未充足だったニーズを解消できた商品でした。

――2021年には制汗剤だけでなく、直ヌリジェル石けんも販売されています。口コミサイトでも反響があるようですが、御社に届いている声はありますか?

山口さんシリーズから初めて、1日の汗ニオイを洗って落とす全身洗浄料のジェル状の石けんを発売しました。お客様からは「手放せなくなる」と嬉しい声をいただいています。

――御社にとって、「デオナチュレ」商品はどんな位置づけですか?

山口さん「デオナチュレ」は、悩みを持つユーザーの“生活の一部”になる商品です。悩みに対して高い効果があることはもちろんですが、毎日の使用では、使い心地やデザイン性もそろっていることが、とても大切だと考えています。

――ブランドとして大切にしている思いはありますか?

山口さんこれまで、商品を使った方の声で育てられてきたブランドです。これからもサンプルで多くの方に体験をしてもらい、その体験者の声で新しいユーザーを増やすことが最も効果的で、ユーザー満足度にもつながると考えています。

――最後に、制汗剤市場をけん引する御社の展望をお聞かせください。

山口さん今後も既成のカテゴリーにとらわれず、さまざまな観点から皆さんの悩みを緩和できる商品を提供したいと思っています。新しい商品を開発していくことはもちろんですが、たとえば秋冬は汗のニオイ成分が濃くなるので、秋冬も制汗剤の利用を促進するキャンペーンや、SNSで使用方法をお伝えするなど、季節やシーンにあった情報発信にも力を入れています。発信する情報を参考に、汗のニオイを気にせず、毎日過ごしていただけたら、私としてもうれしいです。

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