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『給湯室がマウントの取り合いに…』OLの愚痴から生まれた“悪口を救う”アニメが1億超再生「最高におもろい」

「足で稼いだ“あるあるネタ”が共感を生む」愚痴を悪口にしないノリツッコミが救いに

――YouTubeで350万回以上再生されている「給湯室がマウントの取り合いで凄いことになっていた件w」など、OLの“職場あるある”がテーマになることが多いですが、どのようにネタを決めているのでしょうか。

とってもアナログなんですが、まず様々な人達にお話を聞いて“あるある”ネタを収拾しています。例えば、薬剤師メディアの運営の時は薬剤師さん10名ほどにファミレスまでお越し頂いて長時間お話を聞いたり、「おしりの相談編」というアニメに関しては、肛門科の横にある薬局の薬剤師さんに話を聞いた際に「痔の薬を渡す時は気を遣う」と言っていたのが面白かったので、そこから生まれたものだったりします。OLの職場あるあるに関しては、いまはコロナの影響もあってオンラインでのリサーチが多いのですが、以前はユーザーのOLさんに集まって頂いて座談会などを開いていました。
――SNSのフォロワーも多くなり、情報収集もしやすくなったのでは。

最近はTwitterのフォロワーさんとSNS上で会話をすることもありますね。そこから“あるある”を拾うこともありますし、YouTubeのコメントをチェックしたり。あとはYouTubeのコミュニティで「どんなことにイライラしましたか?」「理不尽な上司はいますか?」といったアンケートを取ったりもしています。『モモウメ』はSNSアニメなので、ユーザーにも参加してもらいながら作るという立ち上げ当初のコンセプトを大事にしながら作るようにしていて。そういった泥臭いヒアリングを行っているからこそ、多くの人に共感して頂けるのではないかなと思います。マーケティング会社がアニメを作っていることの強みですよね。

――『モモウメ』がここまで多くの人の支持を得ることができた理由は何だと思われますか。

とにかく何でも隠さずに正直に描くことを大事にしています。例えば僕が上司として部下と接する時に、仕事の指示をコロコロと変更していたようで、そのことを部下に指摘されたんです(笑)。そのネタを使ったのが『モモウメ』の「仕事の指示をすぐ変更する人にギャルが物申す」です。社内外の様々な人の実体験も含め、正直に描くというのは制作する上で一番気をつけています。ただ、発信する際にひとつ気をつけなければいけないのが“ただの悪口にしないこと”。僕は部下の気持ちも上司の気持ちも理解できるので、様々な愚痴から生まれた悪口に対して、救いを与えてあげないといけないと思っているんです。ウメさんがモモちゃんの愚痴にちゃんとノリツッコミして愛で答えているのは、フォローをしているからなんですよね。

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