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登場すると“犯人認定”されてしまう俳優・忍成修吾、“悪役”イメージも「役者冥利に尽きる」
開き直れてからどんどん芝居が楽しくなってきた「40代こそ楽しみ」
忍成修吾:年を重ねると、できない役柄もありますが、やっぱり幅はどんどん広がっていくと思っています。その意味では、すごく楽しみというか、ハマればどんどんハマれる。大人になってもらえる役ほど、中身がドラマチックになっている。ある意味で役者の仕事って沼ですね(笑)。
――以前は悪役がメインだったのが、年齢を重ねて愛されキャラに変貌される俳優さんもいますよね。
忍成修吾:そう言われれば「スカッとジャパン」(フジテレビ系)のショートドラマにも継続して出演させていただいているおかげでしょうか、お子さんから声をかけられることが多くなりました。若いころは割と子どもと接するのが苦手で、父親役もちょっと苦手だったりしたのですが、いまはそういった部分もすんなりできるようになってきました。それも年を重ねたからこそ。なにごとも経験になるなと感じています。
――40代、なにか目標はありますか?
忍成修吾:なにか“これ”という目標はないのですが、30代がとても楽しかったので、もっと楽しくなるだろうという期待はあります。僕は本名でやっているので、若いころはダメ出し=自分を否定されているようで傷つくこともあったのですが、だんだんと開き直れるようになってからは、どんどん芝居が楽しくなってきました。
――開き直れたきっかけはあったのですか?
忍成修吾:30代になって劇的に仕事が少なくなった時期があったんです。そのとき辞めちゃった友達の役者もいたのですが、いろいろな人の助言や出会いで、「役者の仕事だけにしがみつかなくてもいいんだ」と思えたんです。それでプライドみたいなものがねじ曲がらずに済んで、開き直れたんです。
――もう怖いものはないですね?
忍成修吾:そうですね。だからいまはどんなことがあっても楽しめるようになっていると思います。40代もすごく楽しみです。
(取材・文・撮影:磯部正和)
映画『青葉家のテーブル』
2021年6月18日(金)公開予定
監督
松本壮史
出演
青葉春子:西田尚美
国枝知世:市川実和子
国枝優子:栗林藍希
青葉リク:寄川歌太
ソラオ:忍成修吾
めいこ:久保陽香