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“憧れの対象”だった宅配ピザ 巣ごもり需要続くフードデリバリー業界で問われる“真価”

“企業秘密”はもう古い? ピザ業界全体の底上げに尽力することがピザハットの指針

 宅配ピザは基本的にメイン商品が“ピザ”のみ。単一の商品を展開する故の宿命として、サービスは常に模倣し模倣され、一定期間が経過すれば均一化される。ユーザー心理としても「一番頼むピザ屋は、自宅から一番近いピザ屋」という思考が最も働くはずだ。この状況下において、どのように各社は差別化を図ればいいのか?
「『ピザハット』がファミリー層をターゲットにしていたのに対し、『ドミノ』さんは、明確に若年層にターゲットを絞った戦略を早い時期から行っており、TwitterなどのSNS展開にも先見の明がありました」(加藤さん)

 また、『ドミノ』はピザをお持ち帰りで一枚買うと一枚無料になるなど、コストパフォーマンスの良さを重視。同サービスに対して加藤さんは「宅配ピザ業界の不文律が崩れる可能性も考慮すべき。ピザ業界の“安売り戦争”は避けたい」と感じたことも。だが一方で、「宅配ピザの需要は15年ほど変わっておらず1300億円規模。『ドミノ』さんがディスカウントサービスをやることによって1400億円を超えるようになったのですから、それも業界全体が盛り上がるためには必要なのかもしれません」と複雑な思いを吐露している。

「単一企業として利益を上げることはもちろん重要ですが、宅配ピザ業界全体としての底上げを最優先に考えるべき時代が到来しています」(加藤さん)
一昔前なら“企業秘密”を徹底し、如何に競合他社を出し抜くかに注視してきたが、今は時代が異なる。あえて手の内を見せることで業界全体の向上に繋がり、かつ、模倣されることをいとわない“姿勢”そのものがユーザーからの信頼を勝ち得ることにも繋がる。『ピザハット』では、近年“情報公開”を常に心がけている。
「ここまで手をかけるからこそ美味しい! と思ってもらうほうがお客様の信頼を得られます。テレビでも工場に潜入する番組がありますが、情報を公開することで逆にブランディング化ができる時代が来ています」(石橋さん)

 Uber Eatsを筆頭とする一連のフードデリバリーサービスとは、“歩幅の合わせ方”について熟慮すべきと考えているようだ。コロナ禍による巣ごもり需要は、フードデリバリーサービスとの連動により、宅配ピザ業界も一定の恩恵は受けた。だが、公式ホームページからではなくフードデリバリーサービスのサイトから注文されてしまうと、そこで完結してしまうし、余計な手数料をユーザーが支払わなければならない。ここに“おんぶに抱っこ”では業界全体が衰退してしまう。
「ウィズコロナになるかアフターコロナになるか、今はとても重要な時期。フードデリバリーが注目される今、ピザがパーティーなどの特別食から“日常食”に変化するチャンスだと思っています」(石橋さん)

 宅配ピザは多種多様なトッピングや生地はもちろん、特別な日から“おひとり様”まで、あまたあるデリバリーフードのなかでも抜きん出て汎用性が高い。様々な商品が乱立する中でも、やはり“最強”と言えるだろう。
「我々『ピザハット』としても、現在“おひとり様”専用メニューであるMY BOX(マイボックス)に注力していますが、どのようなシチュエーションにも合わせることが出来る。これが宅配ピザ最大の強みです。ピザのフタを開けた瞬間、誰もが笑顔になれる……宅配ピザの“原体験”から変わらぬ光景を、業界全体として常に大事にしていきたいです」(加藤さん)

(文/衣輪晋一)

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