ORICON NEWS
“冬にアイス食べる”文化を作った『雪見だいふく』の40年、四角いトレーで売上減の黒歴史も
食べた人が“ほっこりした気持ち”になるブランドイメージを大切にした
商品担当者 いまだに売上記録が破られていないのが、2006年に発売した「生チョコレート」です。生チョコがブームになっていた時期だったこともあるのですが、売れすぎて供給が追いつかなくなり、お詫びの社告を新聞に掲載したエピソードがあります。その後も定期的に発売はしていますが、最初のインパクトには勝てないのか、当時の記録には遠く及ばないのが実情です。そのほか過去にはチャレンジングなフレーバーも販売していますが、ほぼ期待通りの売上になっています。在庫の山を残したフレーバーはありません(笑)。
――SNSでは、『雪見だいふく』をアレンジした食べ方の話題も盛り上がっています。ロッテさんのおすすめは?
商品担当者 昨年の10月からアレンジとしてアピールしているのが「禁断の雪見トースト」。食パンにとろけるチーズを乗せて、そのうえに『雪見だいふく』を置いて焼くだけです。コロナ禍で自宅の食事にひと工夫したくてやってみたという方が増えているのですが、オシャレなカフェのメニューで出てきそうな味わいになると好評です。
――発売から40年、長く愛される秘訣とは?
商品担当者 発売当初から、アイスクリームとお餅という素材の組み合わせのインパクトで一気に人気商品になりました。それと同時に、食べた方が“ほっこりした気持ち”になる『雪見だいふく』のブランドイメージを大事にしています。品質の特徴とそれがもたらす情緒的な価値がマッチしていることが、長く愛されてきた理由だと思います。現在は、これだけ長くご愛顧いただいている商品なので、お客さまとの距離をより近くし、一緒にブランドを作り上げていくことに注力しています。
(文/武井保之)