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子どものプラモ愛を育む場は「おじさんが守る」、最年少応募者2歳の『こどもプラモコンテスト21』主催者の想い
審査ポイントは「どれだけ楽しく作れたか」
もう1つ、特筆すべき点は、参加者の得点数。一般的には、特別審査員となるプロの投票点数が一番高いものだが、本コンテストでは、特別審査員同様、参加者も1票につき10点(一般のみ1票につき1点)。その理由にも主催者の子どもたちへの思いが表れている。
「参加者の点数を大きくした理由のひとつは、他のお子さんたちの作品をいろいろ見ることで、自分とは違うアイデアや表現方法を知って、それぞれの楽しみの幅を広げてもらうきっかけにしてほしかったこと。もうひとつは、昨今プラモデルを楽しむお子さんが少なく、学校でも同じクラスにはいないということをよく耳にしていたので、“自分ひとりじゃない、全国には仲間がいっぱいいる”ということを、他の作品を見ることによって知ってほしかったからです」
「これがまぁ、本当に、どのお子さんもいい顔、いい笑顔で。やりきった感、楽しんだ感がすごく伝わりました。同時に、【保護者の方からの応援メッセージ】も添えていただいたんですが、これもまた、お子さんと作品を誇りに思い、見守っていらっしゃる気持ちが溢れていて。プラモでより強くつながる親子関係というのはやはりあるんだということを改めて感じさせていただきました」
「言い出すと全部になるのですが(笑)、最年少の2歳の女の子のプチッガイをデコった『くまくまキラキラ』が投稿されたときには、ほっこりしつつも『開催してよかった!』と思えました。作品もお子さんのコメントも間違いなく楽しんだ感が満載で、かつ保護者の方からの応援メッセージが愛に溢れすぎていて、最高でした」
親子関係をもう一歩踏み込ませるコンテストを企画中
「はい。もともと、それ念頭にあって、『こどもプラモコンテスト21』と題しました。ですから『22』もぜひ開催したいと思っています。あと、今年の夏休み期間中に作ってもらうことを前提にした『親子でジオラマコンテスト』を開催するべく今、動いています。今回の“保護者が見守りつつ、Web操作を”という協力体制からもう一歩踏み込んで、親子で一緒に題材を考え、材料を集め、加工したり色を塗ったりという“作り上げる”という共同作業が、ジオラマならばより可能と考え企画しました」
一人でも多くの子どもたちに“作る楽しさ”を知ってほしい。そのためには、「子どもたちが何を楽しむかの選択は、最終的に保護者にかかっているので、ひとりでも多くの保護者にご理解いただきたいと思う」と齋藤氏は語る。それは今回のコンテストで得た手応えでもあった。
「プラモデル経験の豊富な方に限らず、保護者もお子さんも未経験で一緒に検索しながらお子さんが作品を完成させたというケースもあり、いろいろなカタチの“良い親子関係”、その広がりが感じられて、本当に素晴らしく、開催した甲斐があったと思いました。さらに、それらの作品と親子関係を、一般の方が温かく、あるいは熱く見守ったり、何かしら強く感じていただけたようで、こうしたポジティブな人間関係の広がり・強まりのお手伝いができたことは本当によかったと思います。なかなか市場が拡大しない模型業界ですが、エンドユーザーレベルではまだまだ可能性は大きく存在しているな、未来はあるなと感じました」
「知育」になるとも言われているプラモデル。模型業界、子どもたちを思う主催者をはじめ、さまざまな形で関わった多くの大人たちの情熱を応援したい。
文/河上いつ子
こどもプラモコンテスト21公式ツイッターHP
https://kids21.x-i-g.blue/(外部サイト)
こどもプラモコンテスト21公式ツイッター
https://twitter.com/KidsPlamo21(外部サイト)
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