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飯島寛騎、バイクを愛しバイクに愛された男 「ペットと一緒でかわいい奴」
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撮影:平野敬久/取材・文:遠藤政樹
スタイリング:MIDORI/ヘアメイク:又吉桃花(superbly inc.)
始まりの場所は父親との「タンデム」 乗車時はファッションも意識
飯島寛騎おそらくそうですね。幼いころから父親がバイクに乗る姿を見たり、後ろに乗せてもらったりしていた体験は大きいかもしれないです。
飯島寛騎(出かけるのは)近所が多かったですね。父親がオフロードバイクも持っていて、小学生の時は河川敷の坂をグッと登るなど、本当に運転が好きじゃないと行かないような攻めた場所に多く行っていました。今の僕でも(登れる)自信がないような所もありました。
北海道出身なのでバイク=自然とふれ合う、ではないですが、“バイクでしかできないことをやる”のが昔から好き。そういうことを父は教えてくれましたね。
飯島寛騎ホンダの「AX-1(※)」という今から30年前ぐらいのモデルです。父親の知り合いもバイク乗りで、その方はもう乗っていないということだったので安く譲ってもらい、エンジンを直して乗りました。それが初めてですね。
※AX-1:1987年にホンダから発売された軽二輪スポーツバイク。249cc。
――今もそのバイクに乗っているのでしょうか。
飯島寛騎今は2台目となる、ニーハン(250cc)のカワサキ「エストレヤ」に乗っています。AX-1は従兄弟にあげました。
カワサキ「エストレヤ」に乗る飯島寛騎
飯島寛騎どちらかというとネイキッド(=ライトまわりからエンジンにかけてカバー類がなく、むき出しになっているタイプ)が好きですが、オフロードもシンプルに乗りやすい。遊び心があるバイクが好きですね。
――バイクに乗っていてもっとも楽しいと感じるのはどのような瞬間ですか?
飯島寛騎何も考えず、40キロくらいでトコトコ走るとき。たまに無心で1人考える時間といった“ゾーン”みたいなものに入るときがあって、そういうのが40キロくらいで走行していると出ますね。一番楽しいです。
飯島寛騎どっちも苦しくて嫌ですけど……(笑)、どちらかというと夏の方がエンジンのつきもいいし気持ちいいかな。今の時期だと防寒しないとつらいですけど、ファッションもバイクに乗る一環として楽しみたくて。寒いのでさすがにダウンは着ますけど、ファッション性のために少し我慢しているところはあります。
飯島寛騎左折しているときです。今乗っているのはセパハン(※)で、ハンドルだけで曲がろうとすると曲がりきれないことも。そのときに車体を傾けつつきれいに曲がれた瞬間、ちょっと「イケてるな」って思います(笑)。そういうちょっとしたところで何かカッコよさを出したくなりますよね。
※セパハン:セパレートハンドルのことで、クラッチ側とブレーキ側のハンドルが独立した部品でできているもの。
バイクの音は「楽器」 職人的こだわりも
飯島寛騎AX-1はあまりいじらなかったですね。今のエストレヤはすこしカフェレーサー(※)っぽい仕様にしていますけど、極端にハンドルを内側……とかではなく、運転に支障がないくらいのいじりにしています。
※カフェレーサー:1960年代のイギリス発祥のスタイル。一般的なバーハンドルより低めにハンドルを付ける「コンチネンタルハンドル」などがある
飯島寛騎“鳴き声”というか、バイクは“楽器”だと思っています。乗る人によっては同じバイクでも全然音が違いますし、そういう自分だけのモノみたいな感覚はありますね。ペットの犬や猫がかわいいように車とかバイクもそう。かわいいんです(笑)。そういう愛着が湧いてきますね。
飯島寛騎あくまで規則の範囲内ですが、今のマフラーはメガホンタイプでやや大きめの音なので、夜中だと、特に乗らない人からしたらすこし気になるかもしれないですね。僕もバイクが通った際に「うるさいな」って感じることがありますから、その気持ちはわかります(笑)。ただそれが自分と波長が合っているというか、自分を高めてくれるというか……。