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星野源「生まれ変われるのは生きてる間だけ」 病で倒れた経験から想う“生かされた意味”

 昨年は外出自粛期間中に発表した「うちで踊ろう」が大きなムーブメントを起こし、主演したドラマ『MIU404』(TBS系)や映画『罪の声』など、俳優としても大きな話題を集めた星野源。今年40歳を迎えた彼は、自身が出演し、CMも話題の任天堂『スーパーマリオブラザーズ』35周年テーマソング「創造」をリリース。8年前にくも膜下出血で倒れたことをきっかけに死生観が変化し、今回その思いも込めたという同作の制作秘話やソロデビューからの10年間についても語ってくれた。

“モノづくり”は、他者と自分の懸け橋「昔からコミュニケーションが苦手で不器用」

――昨年デビュー10周年を迎えられましたが、改めて振り返っていかがですか。

【星野源】 1stソロアルバムをリリースする2010年までは、“人前で歌わない”ということを頑に守ってきたんですね(笑)。歌うことが好きだからこそ、堂々とやるのが怖くて。だけど、結果的にソロアルバムをリリースしたことがターニングポイントになったというか。大きな決断をしてやり始めたことが、この10年で自分を予想もできない程の大きな場所に連れていってくれたし、成長させてくれたように思います。もの凄く濃密な10年間を過ごした中で感じたのは、未知の場所に一歩踏み出すことで人生が面白くなっていったということ。それが自分にとって必要なことなんだと改めて感じたんです。なので、今回作った「創造」は、未知の場所に突っ走って行くような、そういう曲になっています。

――今までやったことのないことの1つとして、本楽曲はギターではなくキーボードで作曲されたとお聞きしました。

【星野源】 以前は人差し指でしかキーボードを弾けなかったんですけど(笑)、自粛期間中から少しずつ練習するようになって。というのも、ギターでの作曲中に出したいニュアンスが出せなくて行き詰まったことがあったんです。それがキーボードを使うことで解消された感じがして、凄く楽しく作曲できたんですよね。それで今回キーボードを使って作曲、DAWで編曲してそれをまた生楽器で弾いて…といった新しいやり方で作ってみました。

――歌詞も、これまでとは違う作り方をしているそうですね。

【星野源】 そうですね。例えば、2015年にリリースしたアルバム『YELLOW DANCER』の時は、歌詞の意味をなるべくなくそうと意識して書いていて、他のシングル曲やアルバム曲に関しても、歌っていて面白いとか気持ちいい言葉をはめていくことが多かったんですね。その後、風景や言葉にできない感情を歌詞で書くのが楽しくなって。でも今回は、メッセージだったり「自分はこうだ」という想いをしっかり記したいと思ったんです。聴いた瞬間は歌詞の意味がわからなくても、歌詞を文字として読んだ時にそこに込められた想いみたいなものを発見してもらえたら楽しいんじゃないかなと。昔からコミュニケーションが苦手で不器用だった僕にとって、“モノづくり”は、社会と自分とか、他者と自分との間に流れる川に橋をかけるような行為に似ていて、それで“モノづくり”をテーマに歌詞を書いたのと、これまで僕に大きな影響を与えてくれた任天堂の作品や“モノの作り方”へのリスペクトの想いも込めてみました。

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