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“架空クレーム”にも毅然とした態度見せる市営バスの対応に反響「対話不能な存在は想像以上に多い」

 「運転手の対応がとてもよかった」「運転が非常に荒かった」などの“お客様の声”が日々寄せられている高槻市営バス。その度にドライブレコーダーを確認し、事実であれば指導を行い、事実でなければ「お問い合わせの内容とは異なる事実が確認できました」との返答を行うといったやり取りをHPで公開している。その毅然とした対応に、「クレームがいかに盛ったり作ったりしてるかってのが可視化されてる点からも興味深い」「認知が歪んでいる人間(対話不能な存在)は想像以上に多いかもしれませんね。」などの声が寄せられている。

情報開示は「良い情報ばかり発信することではない」HP公表前後で対応変化もなし

 情報発信強化を目的に、2018年に高槻市のホームページから独立した市営バス専用ホームページ。同サイト内『お客様の声』では、「ICOCAを出そうとしたら、(乗務員に)「カードを早く出さんかい!」と強く言われた。」という苦情に対し、「ドライブレコーダーの映像及び、当該乗務員から状況確認をしたところ、ご指摘の内容について一切話をしていないものでした。」と返答したり、「先日乗車した際の運転手が運転が荒いのと、口が悪くてとても不快な思いをしました。」という意見には「ドライブレコーダーの映像を確認したところ、ご指摘の状況を確認しました。」と事実を認め、重ねて乗務員への徹底指導を報告。
 また、「運転がスピードが出て荒かった。特に国道へ出る道は法定速度を超えて50キロくらい出していたのではないかと思う。」という意見には、「ドライブレコーダーの映像を確認したところ、ご指摘の状況は見受けられず、速度も35キロ未満しか出ていないことを確認しました。」と返答。「横断歩道が青信号になったので自転車で渡ろうとしていたら、高槻市バスが止まらず左折して、巻き込まれそうになった。」との苦情に対し、「ドライブレコーダーの映像を確認したところ、ご指摘の状況を確認しました。(中略)プロドライバーとして手本となるような運転操作に努めるよう厳しく指導しました。」と返答するなど、乗客からの意見や苦情をサイト上で公表している。

 これだけオープンにしているということは、日ごろの運転手の対応や管理のハードルも上がるだろうが、その覚悟やクレームに対する同社の考えを高槻市交通部に聞いた。
――お客様からいただいた意見を公表するようになったきっかけを教えてください。

2018年より、お客様への様々な情報をお客様へ発信していこうとする取り組みの中で、良い情報ばかりでなく、お客様から頂いている様々なご要望やご意見も知っていただこうという思いの下、百貨店やスーパーマーケット等の店頭に掲示してある「お客様の声」の活動を参考に、ホームページで公表することといたしました。

――公表してみて、気づいたことがあれば教えてください。

ホームページでの公表以前から現在に至るまで、お客様からのご意見ご要望には必要に応じて個別に対応させていただいており、公表以前と以後とでお客様からいただくご意見の内容に変化があったですとか、我々の取り組みや姿勢には変化はございません。ただ、今回このようにご注目いただいたことで、改めて情報発信の大切さを痛感しているところです。
――公表するにあたり、意識されていることがあれば教えてください。

市営バス事業はサービス業であると同時に、高槻市という地方自治体に奉職する公務員ですので、公表する・しないや、いただくご意見の内容にかかわらず公平・公正に、真摯な姿勢で対応させていただくことが大切であると考えております。

――お客様の声を公表されていることに対し、「これの凄いなと思ったことは、回答に一文も「申し訳ございません」等の謝罪が入っていないこと。いい意味で毅然としていて民間では中々できないよなと...」とのコメントがありましたが、謝礼や謝罪の言葉を入れないことを意識されていますか。

特に意識はしておりません。「クレームに対する毅然とした対応」とのことでご評価いただいておりますが、私どもが反省すべき点として、お客様からのご意見が正しいことがほとんどです。サービス業として私どもに非があれば謝罪すべきところは謝罪し、今後に生かしたいと考えております。数あるお客様からのご意見の中で、ドライブレコーダーの映像を確認した結果、お客様の受け取られ方が私どもの認識と相違すると思われる場合には、できうる限り客観的な情報を公表しようと心がけております。
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