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コロナ禍が追い風に 「在宅勤務向けこたつ」売切れ続出に担当者も驚き

 家族団らんの場として長らく日本人に愛されてきたこたつ。間取りの変化や暖房器具の多様化などに伴い、年々市場規模は縮小していたが、今年は復調傾向にある。その理由は、「在宅勤務向け」こたつの登場だ。創業当初からこたつを販売しているイオンは、2年前からUSBコネクタ&コンセント付きで高脚タイプのこたつを発売。去年から1人用サイズを発売すると、今年のコロナ禍を受け、前年比150%を記録しているという。本商品の開発経緯と反響、近年のこたつ需要について同社のこたつ担当・大井健介さんに聞いた。

当初は高齢者向けに開発…換気しながら暖を取れるこたつに、コロナ禍で若者需要が拡大

――在宅勤務向けこたつを作られたきっかけを教えてください。

実は、開発した当初は在宅勤務向けではなかったんです。こたつのメインユーザーは高齢者の方なので、従来のこたつの形だと、床の上で立ち座りするのが大変ではないかという発想から、高脚タイプを2018年に開発しました。それ以前も高脚タイプのこたつはもともと市場にありましたが、コロナ禍を受け、若い方にもテレワークで使えるのではないかと、今年新たに“在宅向け”を打ち出して再発信したところ、大きな話題になったという経緯です。

――開発していくうえで、こだわった点があれば教えてください。

開発当初は在宅勤務向けを意識していたわけではありませんが、スマートフォンやタブレットが急速に普及されたことを受け、コンセントとUSBポート付きにこだわりました。こたつは昔から団らんの場として使われている家具ですので、テーブル代わりに使われるお客様も多いかと思います。そのため、こたつで食事をしたり家族とコミュニケーションをしたりする際にスマートフォンが遠くにあると大変なのではないかと思い、同時に電源を確保できる機能にこだわりました。

――苦労した点はいかがですか。

弊社商品は“安心安全”を最重要視しておりますので、こたつの上で鍋をすることなども考慮し、水がこぼれても感電事故などを防ぐために、何度も試作して調整したり、2019年のリニューアルの際はブレーカー付きにしたりと、改良を加えています。そのため、当初は2018年9月1日に発売予定でしたが、安全安心検証にかなりの時間がかかり、11月発売にずれ込んでしまいました。そのため初年度は思ったほどの成果があがらず、2019年は早い段階からかなり力を入れて、それなりの成果につながりました。
――コロナ禍と重なった今年の反響はいかがですか。

今年の反響は予想以上で、すでに昨年比150%の売上を記録しています。「悪魔の発明」「抜け出せなくなる」「デスクワークだと足先が冷えるって人は多いから、デスクワークこたつってかなり需要があるんじゃないか」などのコメントを頂いております。10年担当してきて、これだけ話題になったのは初めてですね。9月から供給が全然追いつかない状況で、品切れ状態が続いておりましたが、今月ようやく再入荷しました。こたつ市場は年々縮小傾向にありましたが、今年は久しぶりに右肩上がりとなりそうです。暖を取れるけど、エアコンと違って換気ができるという点も、コロナ禍の今、重宝された理由の1つかと思います。

――どのような方々の利用が多いと感じますか。

当初は高齢者向けの商品という認識で作っていたのですが、今年は在宅勤務をされている20~30代に受けている印象です。普段はイオンにあまり来ない層の方もいると思うのですが、1人用、2人用、4人用とラインナップを揃えている内、1人用が非常に好評ですね。こたつ向けのいすも販売していて、それぞれの用途に合わせて仕様を変えています。2人用こたつ向けのいすは、高齢者の方々がどこの角度からも座りやすいように回転式にしていますが、1人用はリラックスしながらテレワークできるように、レバー式でリクライニングできるように作っています。

核家族化で人気商品にも変化 今後は「床に座って作業」する在宅ワーカーに着目

――近年、都心ではこたつを見る機会が減ったように感じますが、こたつ需要の推移はどのように変化していますか。

昔は家族みんなで利用する家庭が多かったかと思いますので、幅120cm×奥行80cm、150×80といった大きめのものが主力商品でした。しかし最近は、80×60のこたつが人気です。1世帯の人数が減っている影響だと思います。こたつ市場全般としましては、冬場はこたつとして利用できて、春・夏はテーブルとして利用できる仕様のものが近年人気トレンドです。小世帯で住まわれるご自宅ではこたつを収納するスペースがなく、年間を通じて使えるデザインを好まれるからだと思います。

――地域によって使われ方に違いがあったりするのでしょうか。

そうですね。北海道は寒いですが、暖房設備が各住宅で整っているため、こたつは売れないんです。北にいけばいくほど売れているわけではないんですよね。やはりこたつユーザーのメインは日本海エリアで、東京や神奈川、沖縄は保有率がかなり低く、エリア格差がかなりあります。

――「こたつ」というと日本独自の風情があるように感じますが、こたつはどのようなアイテムだと思われますか。

やはり、みかんを食べながら家族とコミュニケーションするところの象徴だったのではないでしょうか。しかし最近は小世帯になり、個人がプライベートに使える、ケーブル代わりにも使える道具という役割も出てきています。個人的には時代の変化に寂しさも感じますが、もちろん引き続き家族団らんの場としての需要は少なからず今後もずっとあると思います。だから、団らんの場としても、作業の場としても、どちらの需要にもお応えできる商品開発をしていきたいですね。ある調査では、在宅ワークされている人の約2割は机の上ではなくて、床の上に座って作業するというデータがあるんです。そういったお客様向けにも、来年は高脚タイプだけでなく、床に座りながら快適に作業ができるロータイプも作っていきたいと考えています。

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