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パフォーマンスは“放送尺”を計算 ラミレス氏が考えるマスアピールの重要性

放送尺まで計算したホームランパフォーマンス

──2000年に来日し20年、昨年には日本国籍を取得されました。
ラミレス当初は1年でメジャーリーグに戻るつもりだったんです。ほとんどの外国人選手がそうだと思いますが、私も来日の目的は年棒でした。だけど日本でプレイするにつれて、だんだん「自分のいるべきところはここなんだ。私のホームは日本だ」という思いが強くなりました。

──2年目のオフには、メジャーリーグからのオファーもあったと伺いました。それでも日本に残ることを選ばれた理由はなんだったんですか?
ラミレス何よりファンのみなさんの存在ですね。私は人のスマイルを見るのが大好き。アメリカではあくまでプレイに専念することを要求され、ギャグなどもできない雰囲気があったんです。だけど日本では「ゲッツ!」とやるとワーッと沸いてくれる。特に小さい子どもは、私の名前なんて覚えられないと思うんですよ。だけど「アイーン」とかやるとすごく喜んでくれて。

 アメリカに帰ったら、ただのいち選手でしかない自分を、日本のファンの方々は、“ラミちゃん”として、特別な気持ちを持って応援してくれる。だからエージェントにも「メジャーのオファーは断っていいよ」と伝えましたし、「日本で野球人生のキャリアを終えたい」と心に決めました。ファンの方々が、ありのままの私を日本のみなさんが受け入れてくれたからこそ、プレイでもいい結果を残せたんです。
──ファンの皆さんを喜ばせようという気持ちは、ホームランを打った後のパフォーマンスにも表れていました。
ラミレス球場に来てくれるファンの方々を巻き込んで、みんなが喜んでくれることをやりたいと思っていたので、リクエストを募ったり、いろいろとアイデアを考えていました。

──芸人の一発ギャグを取り入れることが多かったのはなぜですか?
ラミレスそれはひとえに尺の問題。ホームランを打った後にテレビカメラが“抜いてくれる”のは20秒ほどなんです。テレビでいろんな芸人さんのギャグを見ていて「これも使わせていただきたいけど、尺が長いからなあ」と諦めたものもありました(笑)。

──監督時代のデータ戦略に通じる、緻密な計算と研究に基づいたパフォーマンスだったんですね!
ラミレス「お金を払いますから、あと5秒くださいよ」とテレビ局の方に交渉しましたが、決裂しました(笑)。というのは冗談だけど、慣れてきてからは「ラミちゃん、ペッ」→「アイーン」→「ゲッツ!」の3連発を20秒で収めてからのフレームアウトまでカメラさんがしっかり抜いてくれるようになって。日本のテレビ局のみなさんにも本当にお世話になりましたね。

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