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なぜ千鳥が今最も“天下取り”に近いのか? “ポップな存在”に昇華させたノブの功績

千鳥の価値はそのままに、“微妙な存在感”だったノブの劇的変化

 一方、この頃に指摘されていたのは、インパクトの強い大悟に対して、印象の薄いノブの微妙な存在感だった。そこでノブは、思い悩んだ末に「自分は普通でミーハー」と公言し、芸人らしからぬ“普通っぽさ”を武器にしていく方向に舵を切る。ここからノブのミーハー路線の“ポップ化”が進んでいく。

 流行りのドラマの話題に堂々と乗っかり、ももいろクローバーZやBiSH、嵐といったアイドル愛も熱く語る。インスタグラムでは毎日のファッションコーデを投稿。さらにビジュアルや身だしなみも意識して、足しげくエステに通って脱毛やシミ取りに励む。そんな美意識の高さは、ネタとして笑いにつながるとともに、見た目のさわやかな印象からとくに女性からの好感度を高めた。SNSでは「清潔感がいい」「美容とか共感できるしおもしろい」といった反響も散見された。

 そんなノブの発信力は次第に高まっていき、現在ではTwitterフォロワー数は127.8万人、インスタグラムのフォロワー数は265万人(11月24日現在)。名だたる俳優やタレントに勝るとも劣らない、お笑い界のなかでも抜きん出た発信力を持つようになる。そこからは、自身のアピールだけでなく、SNSを注視しない大悟のぶんもノブが千鳥としての情報発信を担うようになっている。

 もちろん言うまでもなく、“本業”のお笑いの技術は抜群で申し分ない。どんな状況下でも笑いにつなげるノブはいま、一時期の影の薄さが想像できないほど、その実力に相応しい人気が伴っているのだ。

陰と陽を兼ね備える、バランスのとれたコンビ芸人の理想形

 ここ数年ですっかり変貌を遂げたノブだが、一方、荒々しい口調で自由奔放にふるまう大悟はずっと変わらない。そんな天才・大悟の素質を生かしながら、ノブが自らのパブリックイメージを高めたことは、いまのメディアを席巻する千鳥の人気につながった大きな要因のひとつと言えるだろう。

 かつてコンビ芸人といえば、仲が悪いのが通説だった。しかし近年は、おぎやはぎやサンドウィッチマン、かまいたちなど、仲の良さも注目されるコンビが増えてきた。時代とともに芸人のイメージも変わりゆくなか、まったくタイプの異なる2人がぴったり息のあったトークを見せてくれる千鳥は、どこか威風堂々とした唯一無二の存在感をかもしだし、独自のポジションを確立しているようだ。

 ブレイク芸人のなかで、彼らほど「陰と陽」を兼ね備えるバランスのとれたコンビはほかにいないだろう。2人の個性と卓越したテクニックに裏づけけられた、そのギャップが織りなすお笑いこそが、広く大衆を惹きつける千鳥の魅力となっている。

 近年、お笑い芸人における「天下取り」という基準も、テレビの影響力の低下やYouTubeの台頭などで、曖昧さを増してきている(異論はあるが、最後に「天下を取った」のは、ピンなら有吉弘行、コンビならナインティナインが挙げられる)。そのような状況でも、千鳥の勢いと影響力を鑑みると、現状“天下を取れる芸人”の最右翼の一組と言っても過言では無いだろう。

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