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『24』なぜ今リメイク? 「日本ドラマの仕組み超えた“2クール交渉”」制作P語る権利獲得の舞台裏

 2001年に放送され一大ムーブメントを巻き起こした米ドラマ『24』。物語の舞台を現在の東京に移した日本版リメイク作が、10月9日より2クールで放送される。ファンからは期待の一方、「なぜ今?」、「ハリウッド的大作をリメイクできるのか」などの厳しい視線も寄せられている。そんなプレッシャーを背負うプロデューサーだが、厳しい交渉の末に獲得できた日本版では、本筋の面白さは残しつつも、日本らしさを盛り込んだ新しい世界観にも挑戦したと語る。

リメイク権獲得に約5年、リアルタイム進行の物語は「ながら視聴スタイルに合致」

 米20世紀フォックスにとって、世界中で大ブレイクした『24』はとくに重要なコンテンツであり、そうそうにリメイクさせるわけにはいかなかったようだ。これまでにも熾烈な権利争奪戦が繰り広げられていたというが、ついにテレビ朝日が、長い交渉の末にリメイク権を獲得した。その立役者のひとり、テレビ朝日の神田エミイ亜希子プロデューサーに話を聞いた。

「4〜5年にわたる権利交渉を重ねて、やっとここまできた、と実感しています。交渉中は何度も厳しい条件を提示されましたが、日本で2クールのドラマがほぼないなかで、その仕組みを越えた24話=2クールの放送を前提に交渉したことが契約に向けた決めての一つになりました。さらに、時間軸に沿ったストーリー展開、日本版としての設定変更の説明、コンセプトデザインを細かく提示して熱意も伝えたことで、信頼していただけたんだと思います」

 そもそもなぜ、今リメイクに至ったのか。神田氏は、「1時間=1話、24時間の物語を描くドラマの特性は、SNSを駆使する今のドラマ視聴者のスタイルに合致している」と相性のよさを指摘する。

「開局60周年記念の連ドラの企画を考える中で、誰もが楽しめるエンターテイメントとして2000年代に世界的に大ヒットした『24』に行きつきました。また、リアルタイムで物語が進行していく構成や考え方そのものは、若い世代がSNSで情報を常にシェアしていることと発想として近いものがあります。リアルタイム視聴の楽しさは、若者たちのほうがよく知っていて、この作品との相性もいいと思ったんです。『24』を観たことがない10〜20代の若い世代でも、観てみたら楽しめるポテンシャルが高いと考えています」

日本で銃撃戦はどこまで? 夫婦の関係まで再構築してとことん“日本らしく”

 今回リメイクされるのは、『24』シーズン1の物語である。日本版では、初の女性総理誕生が注目される総選挙の当日、テロリストによる候補者の暗殺計画が発覚。それを阻止し、さらに誘拐された家族を取り戻すために、日本版CTU(テロ対策ユニット)に所属する主人公・獅堂現馬(唐沢寿明)が立ち上がる姿が描かれる。

 日本版ポスターでは唐沢が銃を所持しており、銃撃戦が繰り広げられることも予想される。これはオリジナルファンにとって、リメイクにおける大きな不安要素のひとつでもあった。

「警察官ではないCTUが日本でどこまで許されるのか、組織のあり方からとことん設定を考えました。本編では描いていない裏設定も含めて、日本版CTUはリアリティも含めて議論を重ねましたね。拳銃の所持が少しでも違和感なく、ドラマに溶け込むようにしたかったので。CTUを特別な組織としての初期段階の設定を作り上げるのが一番大変でした」

 また、米版では黒人大統領候補者・パーマーと妻・シェリーの関係性も大きな見どころだった。男女が逆転した設定の日本版では、総理大臣候補者として仕事に奮闘する妻・朝倉麗(仲間由紀恵)に対して、家事をおろそかにしていると姑から責められるなど、家族の描き方を工夫したという。

「家族設定は、日本らしさを取り入れた大きな要素です。つまり、緻密な時間軸をもとにしたストーリーなど、変えてはいけないオリジナルの魅力を残しつつ、人間模様では日本版らしさも演出しました。そうした設定も、本国から評価をいただいています」

 ちなみに、シーンの合間の24時間のデジタルカウントやCTUの着信コール音は、『24』の特徴的な演出だったが…。

「すごく悩んだのですが…それも日本版として作り直しました。CTUの着信音は、音階を作曲家の方に分析していただいて日本版にリメイク。デジタルカウントの表示と音は、今の人たちの感覚にフィットする日本版の世界観に合わせたデザインに作り変えています」

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