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「命をなんだと思っているんだ!」ブリーダーの多頭飼いが崩壊、病気や奇形の猫たちを救え
崩壊したブリーダー、ペルシャ猫たちの目を覆いたくなるような惨状
このとき『ねこけん』が保護したのは、ブリーダーの家にいたペルシャ猫たちだった。溝上氏は、「猫を買いにいった人から、『ひどい状態のブリーダーがいる』との通報があって。元々は『ねこけん』千葉支部の案件だったんですが、そこだけでは手に負えないということで、私たち本部の人間がすぐに駆けつけました」と振り返る。ブリーダー宅に赴いた溝上氏が目にしたのは、とんでもない状態の猫たちだった。ほとんどの猫が目や皮膚に異常があり、入院をしなければならないほど病気が悪化した猫たちもいたという。その数、31頭。
ブログにも、劣悪な環境にいたペルシャ猫たちの写真が公開されているが、まさに目を覆いたくなるような惨状である。「病気や奇形は近親交配が原因。片目がないような猫たちに、子どもを産ませていたんです。命をなんだと思っているんだ! そう怒鳴りつけたくなりました」と溝上氏は静かに怒りをにじませた。ブログにも、保護当時の様子や、やりきれない思いがつぶさに記されている。
猫たちは、同じ空間で生活をしていますが、どの子も目や皮膚に異常があり、痩せて汚れたペルシャ猫たち。それでもメス猫さんは妊娠しています。すぐに個体識別のため、ブリーダーさんに確認をしながら1頭ずつ、キャリーに入れて行きます。
かつて美しかったであろう猫たち。愛情とケアさえできていれば、彼らは光を失うこともなく、体中の毛が引きつる痛みに耐える必要もなく、やせ細り、じっと死を待つような状況になることもなかった。
ふつふつと心に浮かんでくる「なぜ?」「どうして?」の怒りに似た疑問。それでも「人を見ないで猫をみる」。悪臭が充満する室内で、ひたすら感情を抑えて、猫をキャリーに入れていきます。
「こんな目にあわせてごめんね」「もう大丈夫だからね」「治療をするからね」>
(ねこけんブログより)
『ねこけん』のメンバーが、どんな思いでブリーダーからペルシャ猫たちを引き取ってきたかがひしひしと伝わる内容だ。