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「命をなんだと思っているんだ!」ブリーダーの多頭飼いが崩壊、病気や奇形の猫たちを救え
保護して生き延びた猫、旅立った猫「人間のせいで…本当にごめんなさい」
「病院ではないので鎮静剤を打つこともできず、毛がひきつって痛かったと思います。本当にかわいそうで、みんなで泣きながらマルガリータにしました」と溝上氏。ブログの写真を見ると、刈られた毛はひっつき、ほとんど鎧のようになっていた。1匹に1時間以上をかけ、毛だるま状態の猫たちをバリカンで解放した。
必死に治療をしても、逝ってしまった猫、生まれてすぐに逝ってしまった子猫もいた。だが、メンバーのケアの甲斐あって、しっかりと生き延びた猫たちもいた。生まれた子猫の1匹、スーくんは『ねこけん』を卒業し、申し出のあった家族に引き取られた。また同じく獅子丸くんも、トライアル飼育へと出発した。両目ともに外斜視で、まぶたが欠損していた獅子丸くんだが、今はとても穏やかな表情をしている。当時を振り返り、溝上氏は「とにかく病気の子だらけ。すぐに入院した子が3頭いて、それでも助からなかった子が1頭いました。人間のせいで…本当にごめんなさいという気持ちでいっぱいで。退院したら、おいしいものをたくさん食べさせてあげたかったのに」と悲しそうに語った。
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一口に猫を保護すると言っても、その現場は壮絶だ。『ねこけん』の活動は、猫たちに対する愛情と覚悟がなければ絶対にできない。それが確信できるエピソードのひとつである。
(文:今 泉)
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