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静から動の落差と締めの「UQ♪」 強烈な残存効果を残す『UQ三姉妹CM』演出の妙

『UQ』CMで最も“尖っている”のはWEB広告 TikTok風や初期恋愛ゲーム風など“遊び心”も

 一方、UQが最も“尖っている”のは WEB広告だろう。「動画広告はYou TubeやSNSで流れますので、とにかく “スキップされないこと”を重視しています」と杉浦さんが語るように、デジタル世代に受けているフレームに注視。UQ三姉妹が音楽に乗せて踊ったりしているダンスアプリ風のCMがそれだ。また平成初期の恋愛シミュレーションゲームを想起させるCMもあり、デジタル世代の中でも世代分けをしている。SNSでは「永野芽郁がTikTok始めたのかと思った」「多部未華子とのゲーム、売ってほしい」という声も多数見られた。

「デジタル展開はテレビとは違い、尺に自由が利きます。テレビだと30秒ですので、1メッセージやキャッチぐらいしか伝えられませんが、デジタルだと長めにも出来る。すると、そこにどういうメリットがあるか…というところまで踏み込めます。さらに、全国一斉に流れているTVCMと違って、You TubeやSNSなどではユーザーの層がある程度絞り込める。つまりターゲティングが取りやすいことも利点として挙げられますね」

 今後の“課題”を伺うと、杉浦さんはCMの完成度については「ありません」と断言。「ただ、学割、60歳以上にもお勧めなど、多くのことをもっと伝えたいとは思っています」と続ける。

 CM好感度についても目標がある。「好感度ってとても難しいもので、やはりTVCM展開が多ければ多いほど高くなる傾向があります。毎月CMを流せる企業もありますが、UQのTVCM展開は年に5〜6回ほど。ですが『ゼスプリ キウイフルーツ』さんのCMが7月にCM好感度1位に輝いた例もあります。そういった好感度を『UQ』も手に入れていきたいですね」

 “刷り込み戦略”による残存効果で、強いインパクトを残し続けているUQのCM。今後、UQ三姉妹がどのような展開を魅せてくれるのか? さらにWeb版ではどのような“遊び”を見せてくれるのか。限られた環境や制約を逆手に取る同社CMの今後が楽しみ…「だぞっ♪」。

(取材・文/衣輪晋一)

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