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制服ギャルの“私服バレ”に「温かい気持ちをもらった」と反響 「好きな気持ちを尊重する関係を描きたい」作者の想い
ロリータ&着物、真逆の趣味を認め合う友だち
岡野く仔最初は、ギャルが私服でこっそり着物やロリータを着てたら…という、ギャップの面白さから絵を描いて投稿していました。その後、Twitterで反響を受けて、2人の設定やストーリーを深めていった感じです。とくに「高校でこんな友だちが欲しかった」というコメントには、私自身も共感しました。
──なぜモチーフを「着物」と「ロリータ」にしたのでしょうか?
岡野く仔実は私、2年ほど前から着物を普段着にしているんですが、着物人口が少ないんですよね。だから、「着物を着てお出かけしたいけど、周りの目が気になる」という方は多くて…、私も最初はそうでした。大人になっても人の目は気になりますが、学生の悩みはもっと深いですよね。学校という狭い世界で大半の時間を過ごしているわけですから。
──本作を描きながら、ご自身の学生時代を思い出されましたか?
岡野く仔中学の時にロリータに憧れて、こっそり通販で買ったことがあったんです。田舎町には売ってるお店がなかったし、買ったこともバレたくありませんでした。そういう格好をしていることが周りにバレたら、絶対に迫害されると思って、1人でこっそりお出かけしていました。
──バレたら迫害ですか…。ロリータ姿で外出したときのお気持ちは?
岡野く仔本当に決意がいることでした。外を歩いてても、誰かに見つかるんじゃないかとずっとドキドキして…。でも、ヒラヒラのスカートが視界に入るたびに、すごくうれしかったんです。「私、ロリータを着てるんだ!」って。そして、この気持ちを誰かと共有できたらもっとうれしいんだろうな、とも思ってました。
──ロリータ友だちはできなかったのですか?
岡野く仔うちは田舎ですし、当時はSNSなどもなかったので、ぜんぜん同じ趣味の子とは出会えなかったです。また、学校も同調圧力が強く、少しでも「右へならえ」ができない人間が排除される雰囲気がありました。私も学生時代は、ずっとオタク趣味を隠して過ごしていたんです。