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K-POPネイティブ世代の台頭で変革するアイドル市場 もはや日本デビューを望まない若者たち
TWICEだけではない、韓国デビューする日本人アイドルたちが続々
そうした傾向は近年顕著に現れており、K-POPグループで活躍する日本人メンバーは増える一方だ。TWICEやIZ*ONEだけでなく、東方神起を輩出したSMエンタテインメントでもNCT 127には大阪出身のユウタ、BIGBANGが所属するYGエンタテインメントでもTREASUREのメンバー12人のうち4人が日本人。ほかにも、PENTAGONのYUTOや、韓国のオーディション番組『PRODUCE 101 シーズン2』に出演した高田健太もユニット・JBJ95で活動している。さらに公園少女のミヤや、Cherry BulletのKOKORO、REMI、MAYの3人など、数えれば枚挙にいとまがない。
その背景には、アイドルやアーティストを目指す若者たちの多くが、もはや日本ではなく、韓国の芸能事務所で練習生として経験を積むことをデビューへの近道として認識している現状がある。実際、「Nizi Project」の参加メンバーにも、オーディション参加前にJYPエンターテインメントやYGエンタテインメントの練習生として経験を積んでいる。また、TWICEのメンバー・ミナを輩出した大阪のURIZIPをはじめ、韓国デビューを目指す若者を対象とした日本の養成所やスクールも増えており、多くの優秀な人材が集まりはじめている。
会いに行けるアイドルグループ・AKB48をはじめとするトップグループのほか、ローカルを地盤にする地方アイドル、ライブハウスでの公演と物販で活動する地下アイドルまで、飽和状態となった日本のアイドルシーン。それぞれがそれなりに成立する支持を受けたことで、数を打てば当たる大量生産の時代に似たりよったりのグループが多く生まれ、一部を除いて良質な人材が生まれにくい環境を生んでしまった。また、トップグループにおいても、国内でビジネスが成立しているがゆえに、あえて世界を目指すことに本腰を入れてこなかったことが、内向きの現状につながっている。