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「これは、マネしたい遊び」8コマ漫画“限定しりとり”が話題、元芸人が描く“笑いの可能性”

 しりとりのテーマに「しばり」を設けると、ほど良い難易度とマニアックさが発揮できて盛り上がるもの。しかし、そのテーマにかなりの想像力が求められるとしたら…? 一風変わったお題をテーマに、互いの答えにツッコミを入れていく8コマ漫画がTwitter上で話題になっている。この漫画の作者は、元お笑い芸人の経歴を持つ小山コータローさん。作品には芸人時代の漫才のネタが応用されているという。独特のネタ作りの方法や、お笑いから漫画の世界へと転身した経緯について聞いた。

もともとは漫才のネタだった「限定しりとり」を漫画にリメイク

――プロフィールをお願いします。

【小山コータロー】静岡県で仕事をしながら、2年ほど前からギャグマンガを描いております。元・吉本興業東京NSC11期生ですが、早々に挫折して、その後は働きながら1人コントをしてみたり、「奇テ烈と彼女」というガールズコントユニットの脚本を書いたりしていました。

――「限定しりとり」を見て、すごくおもしろい発想だなと思ったのですが、どのように生まれた作品なんですか?

【小山コータロー】もともと、漫才のネタで作ったことがあったんですよ。だからテンポよく二人のターンが続いているんです。ボケの内容は違いますけど、おおまかなシステムは応用しました。

――たくさんのいいねを集めていましたが、読者からはどんな声が多かったですか? なぜ多くの反響をいただけたと分析しますか?

【小山コータロー】「やってみます!」とか「やってみたら面白かったです!」などの声が意外と多かったですね。そこは特に狙ってなかったんですけど、偶発的にそうした共感性で反響が広がったのかなと思います。自分としては「ワロタ」の感想がもらえればいいやって感じでしたけど、嬉しい誤算でしたね。

――1コマもあれば8コマもあり、コマ数にとらわれずに描いていらっしゃいますが、なぜそのようなスタイルに?

【小山コータロー】普段からスマホのメモに思いついたネタを書いておくんですが、それを見直しながら「今日はどのネタを使おうかなー」と考えるときに、「これなら4コマかな」とか「これは1コマだな」と振り分ける感じですね。ネタによってそれぞれ最適なコマ数があると思うので、最初からコマ数を決めなかったらこうなりました。

SNS公開のデメリットは、なし「失敗作なんて誰も覚えていない」

――「共感」が大事とされるSNSで発信しながら、斜め上を行くような自由な発想で展開しているところが面白いなと思います。自らの作風にテーマを設けるとしたら?

【小山コータロー】「心地よい違和感」っていうのが、わりと近い表現かと思います。『限定しりとり』もそうですけど、『SHITTAKA』という作品なんかは、わりと僕の良いところが出ていると思います。

――SNSにアップするようになったきっかけと、SNSのメリット・デメリットがあれば教えてください。

【小山コータロー】最初はマンガを描く気は無く、可愛い女の子を描けるようになりたいと思って描き始めただけだったんです。しかし絵の上達のためには、勇気をもって公開することが効果的だと思ったので、チラシの裏にシャーペンで描いていた頃から公開していました。SNSのデメリットはないと思いますよ。失敗作なんて誰も覚えてないし、いい作品が描ければ覚えてもらえますからね。

――フォロワーからのコメントを参考にすることもありますか?

【小山コータロー】基本的にはないですね。解釈を間違えている人もたまにいるんですが、「それはそれでまあいっか」みたいな。分かりやすく描こうとし過ぎても自分の味がでないので、自分本位で描いてます。もちろん、読んでくれる人に少しでも楽しんでもらうために考え抜きますけど。

――漫画のネタはどんな時に生まれることが多いですか?

【小山コータロー】突然浮かぶ時もあれば、ひねり出すときもあります。結構良くやるのが、フラッシュ暗算みたいに脳内にいろんなフレーズをパパパパパッと出来る限りランダムに思い浮かべて連想したりします。

ほぼ毎日新作公開「分母を増やし、どこかで大当たりしてくれることを願っています」

――かなり頻繁に作品をアップしていらっしゃいますね。

【小山コータロー】やっぱり共感系の方が「いいね」が付きやすいとは思うんですけど、僕がすごく苦手な分野だし、かといって僕の得意ジャンルでは大当たりはしないと思うんですよ。なので、分母を増やすことで、どこかで大当たりしてくれることを願って、できる限り毎日アップするようにしています。

――小山さんにとって漫画とはどんなものでしょうか?

【小山コータロー】最近では“コータロー先生”などと呼んでいただけるんですが、なんか恥ずかしいし、実際は漫画家になろうなんて思ってもいません。漫画にこだわって今のスタイルになったわけではなく、あくまでもコメディが好きで、最適な表現方法を考えたときに、漫画が一番近くにあっただけです。

――eスポーツ選手の個人スポンサーという一面もあるとお伺いしましたが、これはどんな経緯で?

【小山コータロー】スマブラ専属プレイヤーのkeptさんの個人スポンサーをしています。凄そうに聞こえるんですけど、全然大変ではなくて、ほんの少額をサポートしているだけなんです。keptさんのプレイがすごく好きなのはもちろんですが、僕はコメディ好きですから、しゃべりの面白い人が大好きなんですよ。Keptさんは年下ですが尊敬していて、とにかく大会で勝つ彼を見たいんです。あと、keptさんのスポンサーになった頃の僕のフォロワーは確か1000人くらいだったんですが、徐々に増えだして、今では38000人を超えることができました。Kept様様です。

――今後の目標などがあれば教えてください!
【小山コータロー】今後はとりあえずフォロワー10万人が目標です。もっと面白いものが描けるようになりたいです。みんなの憂鬱を少しでも和らげるような作品をたくさん残しておきたいですね。

information

小山コータローさんTwitter @MG_kotaro

keptさんYouTube 
https://www.youtube.com/channel/UCHNfTCiizaDJ8CL3Lh9fmWw

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