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「嫌ってやる!」心ない言葉に返した“正論”4コマ話題 作者に聞くSNSとの付き合い方

 「嫌ってやる!」という心無い言葉に返す“正論”が話題の4コマ漫画『嫌う人へ」』が話題。「まさに正論」「これにもっと早く気づいていたら…」などのコメントが相次いだ。作者のスルメ・デ・ラ・ロチャさんにSNSで作品を発表することのメリットやデメリットを聞いた。

4コマへの窮屈さは感じない「短距離走のようなもの」

――これまでに一番バズった4コマを教えてください。どんなところが支持されたと思いますか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】『嫌う人へ』という作品です。この漫画が必要になるほどツイッターには「嫌う人」があふれているからかと思います。

――フォロワーの反応で思い出深いものはありますか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】私を応援してくださるフォロワーさんの反応はすべて私の大切な思い出です。コメントはすべて参考にさせていただいています。

――ネタの生み出し方を教えてください。

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】本や雑誌で見たロジックを解体再構築してネタに落とし込む。ネット等で話題になっている事象にツッコミを入れるなら、という観点で思考する。家事や風呂などのリラックスした状態で自然に生まれる。アンチの支離滅裂な理論からヒントを得る、などですね。

――4コマという限られたコマ数の中で物語を表現することは大変ではないですか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】正直あまり大変さは意識したことがないですね。短距離走者が長距離走者に「そんな短い距離に全力を出すなんて大変でしょう」と言われても「そうなのかなぁ?」と思うのと同じ感じです。

――生みの苦しみを感じることもありますか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】生んでいるときには楽しみが勝つので苦しみは感じないですね。苦しみを感じるのは、たいてい生んだ後ですね。短絡的な楽しみの後には長期的な苦しみが待つという真理です。

SNSは何千万もの人がいるアパート「中には厄介な隣人だっている」

――なぜ漫画を描こうと思ったのでしょうか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】自分が楽しめる漫画がないから自分で描こうと思いました。

――漫画を描くうえで、影響を受けた作家や作品を教えてください。

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】今のスタイルで言うならばアーロン・マッグルーダー著『ブーンドックス』(全米で人気のシニカルなコミック)です。横文字・動きがない、びっしりと文字を詰めて絵よりも文で勝負する、特定の界隈の人から嫌われる作風など、大きな影響を受けています。

――他のマンガ家にはない、自身の作品の強みは何でしょうか。

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】強みがないことが強みですね。強みはそのまま強張りになって柔軟性を欠き、壊死しますので。

――SNSで作品を公開するメリットとデメリットを教えてください。

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】良くも悪くもいろいろな人が見てくれることです。心温まる応援の言葉と同じくらい、心無いコメントが飛んできます。SNSは何千万もの隣人がいるアパートですので、厄介な隣人がひとりでもいたら耐えられないという心の弱い人は公開するのをやめておいたほうが無難です。

――アップするペースは意識していますか?

【スルメ・デ・ラ・ロチャ】1日3作を決まった時間に上げるという規則正しい生活を意識しています。健全な生活をしないと狂った漫画は描けませんからね。
スルメ・デ・ラ・ロチャさんTwitter:@surumelock  

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