ORICON NEWS
おもちゃ業界にもジェンダーレス、男の子の”お世話人形”発売で広がる選択肢
愛情育む「お世話人形」を男の子も手に取りやすく
――まず、子どもたちにとって、「お世話人形」や「お世話遊び」はどのような役割を果たすと考えますか?
【木村昂平さん】お世話人形は、子どもたちの愛情を育む役割があり、成長過程の中でとても大事な遊びだと考えています。
――シリーズ全体を通して言えることですが、お世話人形としてだけではなく、絵本(ストーリー)があるのも特徴的だと思います。これにはどんな意図がありますか?
【木村昂平さん】絵本では、レミンやソラン、ホルンが夢の中でディズニーキャラクターたちと出会い、お世話を学んだり、楽しんだりするストーリーが描かれています。お世話遊びのお手本になるようなストーリーになっているので、絵本を読むことでお世話を学ぶことができます。また、絵本の読み聞かせを通じて親子で一緒に世界観を楽しむことで、お人形への愛情を育むことができると思っています。
――では、今回男の子のお世話人形『ホルン おせわきほんセット』を開発することになったきっかけや背景を教えてください。
【木村昂平さん】男の子がお世話人形で遊んでいるという話を聞いたり、実際に遊んだりする姿を目にする機会が増えてきました。そこで、「お世話遊び」を男の子、女の子問わず楽しんでもらえるように、男の子でも手に取りやすい男の子のお人形を開発することになりました。
――なるほど。『ホルン おせわきほんセット』は男の子の人形ですが、“男の子向け”というわけではないのですね。
【木村昂平さん】はい。ホルンは男の子と女の子向けとして発売します。現在発売中のお世話人形「レミン」と「ソラン」のお友だちとしてはもちろん、お世話遊びが好きな男の子のエントリー商品としてもおすすめしています。
「女の子だけ」のイメージを払しょく 男児からも人気の『トイ・ストーリー』を採用
【木村昂平さん】まずはお人形の顔立ちです。男の子ならではのかわいらしさを表現するために、少し口に力を入れたような、元気のある顔になっています。
――レミンやソランよりも男の子らしさを感じます。ホルンが着ているのは『トイ・ストーリー』のウッディのコスチュームですか?
【木村昂平さん】そうです。今回、男の子が遊べるお人形を展開するにあたり、「女の子だけのお人形」というイメージを払しょくしたいと考え、ホルンの付属物に、『トイ・ストーリー』のウッディのコスチュームとして外せない帽子・ブーツ、そして、お世話小物には(劇中に登場する)「エイリアン」がモチーフのくしと、「レックス」がモチーフのメガネをセットにしました。
――付属される絵本の中にも『トイ・ストーリー』のキャラクターは登場しますか?
【木村昂平さん】はい。絵本では、ホルンが夢の中でウッディに帽子をかぶせてもらうシーンがあったり、バズが登場したりします。商品全体として『トイ・ストーリー』の世界を楽しめるようになっています。
――「ホルン」という名前の由来を教えてください。
【木村昂平さん】「ホルン」は楽器のホルンからきています。「レミン&ソラン」の由来が、“ドレミファソラシド”の音階なんです。「ホルン」は「レミンとソラン」のお友だちということで、音に関係があり、且つ呼びやすい名として付けました。
――男の子のお世話人形である「ホルン」と、女の子の「レミン&ソラン」との違いはありますか?
【木村昂平さん】基本的には、寝かせると目を閉じる、お風呂に入れられる仕様はレミン、ソランと共通です。また、素材やサイズも同じです。異なる点は、「ホルン」は少し口に力を入れたような元気のある顔になっていることと、男の子の大事な部分がついています。
「お世話遊びをする人形」から生活にずっと寄り添う“パートナー”であってほしい
【木村昂平さん】女の子向けのおもちゃを男の子が遊んだり、男の向けのおもちゃを女の子が遊んだりすることは今も昔変わらずあることだと思います。それと同時に、今後ますます男の子にも女の子にも楽しんでもらえるおもちゃが増えていく可能性は大いにあると思います。
――今後、ホルン以外にも男の子のキャラクターや男の子向けの商品を同シリーズで展開する予定はありますか?
【木村昂平さん】具体的な内容は決まっておりませんが、「レミン&ソランシリーズ」は年齢や性別を問わず、誰もがディズニーの世界観に想像力を広げて楽しめるお世話人形シリーズとして拡大をしていきたいと思っているので、今後も男の子・女の子が楽しめる商品を展開する可能性はございます。
――「ホルン」も仲間入りし、遊び方の幅も広がっていく『ディズニー | ずっと ぎゅっと レミン&ソラン』シリーズですが、子どもたちにどのように遊んでほしいですか?
【木村昂平さん】単なる「お世話遊びをするお人形」ではなく、時には妹や弟、時にはお友達として子供たちの生活にずっと寄り添っているパートナーであってほしいと思っています。