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タレントとファンの距離は本当に近づいた? “距離感の錯覚”を生むSNSの功罪

“距離感の錯覚”による芸能人のSNS疲れ

 SNSは芸能人とファンとの距離を近づけるツールにもなり得るが、一部には距離感を誤るユーザーもいる。さらには、面と向かって言えないこともSNSでは言いたい放題になる場合もあり、芸能人の“SNS疲れ”も取り沙汰された。

 これまでに宮沢りえや満島ひかり、真木よう子などがSNSを休止、剛力彩芽や戸田恵梨香が過去の投稿をすべて削除するということもあった。藤田ニコルも「LINEもやめたいし、ツイッターもやめたい」と発言し、益若つばさは「気づけば習慣になっていたSNSと距離を置き、ソーシャルデトックスができるようになりたいです」と発言。あの渡辺直美にしても、「もともと趣味で始めたが、今は(フォロワーから)『もっと投稿して』と追い込みがハンパない」と困惑ぶりを告白している。

 それまではSNSで好感度を上げていたはずの石田ゆり子でさえ、昨年5月に店員の接客に対する苦言を投稿すると、「芸能人なんだからあんまり自分語りしないで」、「影響力のある有名人がわざわざそんなふうに言わなくても」、「やっぱ女優にはSNSを発言の場として使ってほしくない」など批判コメントが殺到。石田は後日、「ここ最近、SNSというものの良さも悪さもひしひしと感じます。」「だけど最近やはり疲れてきたのは事実です」と吐露した。
  • 「SNSすべてじゃなくて、人生のひとコマとして、これからもうまく活用していきたい」と過去の投稿を反省した剛力彩芽

    「SNSすべてじゃなくて、人生のひとコマとして、これからもうまく活用していきたい」と過去の投稿を反省した剛力彩芽(C)ORICON NewS inc.

 今や芸能人にとっては必須のコミュニケーションツールとなったSNSだが、本人が精神的に辛いときには“駆け込み寺”となり、ファンとも悩みを共有できる“癒しの場”になる反面、本人の傲慢で不遜な発言や非常識なユーザーによっては“炎上”し、“凶器(狂気?)”ともなり得る。

 タレントのフィフィは、「タレントの投稿を見ている側は、SNSで距離が近づいたことで、勝手に自分と比べて嫉妬したり批判したりする。でもね、やっぱりそこは対人間なの、叩いて傷つけているのがSNSの向こうの人間であることを忘れないでほしい」と持論を述べているが、たとえ芸能人といえども一個人であり、“私人”の部分がある。特にSNSでの発信ではプライベートの部分が出やすく、ファンも期待する。しかし、あまりに“私”を出しすぎると、“芸能人”として叩かれることにもなる。

 いくら芸能人とファンとの距離が近づいたとはいえ、そこにはやはり“壁”があり、取り払うことはできないし、また取り払うべきではないだろう。今の時代だからこそ、芸能人とファンとの間にはいい意味の“壁”が構築されるべきであり、芸能人もファンも節度あるコミュニケーションを心がけながら、両者でSNSの場を守っていかなければならない。

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